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絶欲モンスター  作者: ジラフ
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まおうさまとの出会い2


「こちらへどうぞ」


豚面が手を降るとなんかバッサバッサと降りて来た


おお?こいつはすげえや


飛龍の体に豚の顔がある。これに乗るのか?


嫌なんだけど


「ピギィァアアアアアアアアアア!!」


うるさいんだけど


「ささ、乗ってください」


豚面に豚面が乗ってやがる、ダブルバーガーかよ


乗りたくねえなあ


『飛ぶならあたしがやるよう!』


気がきくじゃないか風め、あとで少しだけ優しくしてやろうじゃないか


「いえ、手は煩わせません」フワッ


体が浮きはじめた、なかなかに不安定だな


「まさか自力で飛翔する人族がいようとは……どこまでも桁外れなお方だ」


そうだ崇めろ奉れ。ひれ伏すのは今からでも遅くないんだぞ?


「ついて来てください」


「ピギィァアアアアアアアアアア!!」ドヒュンッ!!


結構早いな豚のくせに


『負けないよー!」


うん?なんか背中にこう……空気が圧縮しているみたいな感じがする


『スパイラルジェット!!』


「うおあ!?」


やべえええええええええええ!?


早さもそうだが、俺ごと螺旋回転してるのがやべえ!?


こんなんで行ったら死ぬ


『不可、この行動での死は認められません』


知ってたよ!?言ってみたかっただけだ!!


「おお、やりますなあ。では私も飛ばすとしましょう」


これ以上早くするんじゃねえ!?


「あばばばばばばばばばばばば!?」


ダメだ風圧でまともに喋れねえ最悪のフライトだ……意識が遠のく……


『あれー?だいじょうぶー?』


だい……じょうぶな……わけ……あるか


『おーい、ねえ大丈夫?』


もう……意識が……


『やだ、返事して、ねえ、ねえ!!』


もう……無理


『いやあああああああああああああああああ!!!!』


遠のく……何も分からない


そして激痛


「あがああああああああああああああああ!?」


いてえ!?これも睡眠にカウントしやがるのか!?


頭が割れる


「ぎいいいいいいいいいいいいいいい!?」


『あ、生き返った。よかったあ』


ぜんぜん良くねえしましてや死んでもいねえ


「ぐうううううううううううう!?」


「つきましたぞ。ん?いかがなされた?」


「すみません、すこし頭痛が……」


なんとか耐えれるくらいにはなったか


くっそ気絶すら許されないとか容赦なさすぎだろ


「ここが、第6魔王リタ様の居城です」


「ここが……?」


なんかものすごく城なんだけど


ノイシュバンシュタイン城とかじゃなくて白鷺城系だ。どうなってんだこれ?


※※※


天界にて


ラセンとアースは顔をつきあわせていた


「受難を与えているみたいだが良いのか?あれを突破されるとさらに聖性が増してしまうが」


「問題ない、どうせ帳尻はこちらで合わせる」


アースの手元には依然としてボーナスの数値が握られている


「受難はただの口実にすぎない、ここから大幅に修正を加える計画がある」


「ほう、それは良いな。具体的にはどうする気だ?」


「まあ、じきに分かる。興が乗ったからだいぶ大きなことになるぞ」


「あっちの主神には話を通したのか?あまり大きく干渉すると世界のひずみを招くぞ」


「別にいいだろう、低次元の神は我らには逆らえない」


「そんなこと言ってるからお前は転生テロリストなんて言われるんだ」


「良いじゃないか、テロリスト大いに結構。私の世界は弱肉強食の競争進化によって高次元存在と成り果てたのだ。他の世界も同じようにしてやれば同胞が増えるかもしれないじゃないか」


アースの顔には恍惚と狂気が浮かんでいた。それはまさしく彼の世界を押し上げてきた熱量を表していた


「……進化による淘汰がお前の理だものな」


「その通りだ。私は生存競争を根幹としてで生き残ることで自らの存在を昇華させるシステムを作りあげた。これは画期的だった、最初こそ時間がかかったがそこからはまさしく光の如き速さでもって高次存在が生まれ出た」


「お前の世界は最も生き物が死に、そして最も生まれる世界になった」


「そうさ、魂が高速循環することで純度を高めることができた。それを精錬し分配することで平均を引き上げた」


「そして、最も愚かな人類が支配する世界だ」


「ははははははははははははははは!!!!結構、結構、大いに結構。愉快じゃないか、競争を勝ち抜き、最も進化し、最も高純度な魂を持つに至った人類が……かくも愚かだとは!!馬鹿な子ほどかわいいというのは本当だ。愛しくて愛しくて仕方がない!!」


「お前も変わったな……」


「変わってなどいないさ、私は滅びが決定した私の世界が愛おしくて仕方がない。だから他の世界に私の子らを送り込んでいるのさ」


「……侵略か……?」


「いいや、これは親心さ。子が黙って死ぬのを見てはいられないだろう?」


「そうか……お前の企みが成功するように祈っているよ」


「私たちが誰に祈るというのだ、お前も冗談がうまくなったな。はははははははは!!」


アースの高笑いだけがいつまでも響いていた



















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