受難の意味 6
今からお前たちを完膚なきまでに叩きのめしてやるぜ
さーて、どう料理してやろうか
『受難の成立を感知』
は?
声が聞こえる時は大抵ろくなことがねえんだが!?
『623番の試練、終わりなき女難を開始します』
エンドレス!?エンドレスって言ったな!?
待て待て待て待て待てこいつらの相手をエンドレスってことか?
ふざけんな!?
『受難の拒否は、罪状の増加を意味する』
はあ!?
『次に奪われるのは体の自由です』
冗談じゃねえ
自由に動くことすらできねえとかありえねえだろ
『承諾を確認』
いやいやいや!?
エンドレスを受け入れたわけじゃ……
『終わりなき女難を開始します。なお、この試練に立ち向かっている間はあらゆるものを対象として惹きつける力が増大します』
逆効果だろうがあ!?能力のブーストの方向性が間違ってんだよ!
『終了条件は対象を幸せにすること、失敗条件は対象を悲しませることです』
ざっくりしてんなあ受難!?ちくしょう……
これじゃあ……言い負かしてズタボロにするという俺のプランが……
失敗してやろうかな
『失敗時のペナルティーは拒否した時と同様です』
誠心誠意やらせていただきます!!全力で幸せにしてやりますわ!
「許してください……」
つかみはこれで良い
案の定全員ぽかんとしてやがる
「私は弱い人間です……あなた達のような美しく強い存在にどうしても惹かれてしまう」
「……私は?」
「強さなら負けないにゃよ?」
猫とクリアは黙れ
ここからいいところなんだから
「それは我が神への思いを薄れさせてしまう……それはダメなのです。私は神への思いを忘れてはならない」
何がダメなのか俺にも分からないがな
「だから許してください……弱い私にはあなた達は眩しすぎる。なのにあなた達はこんな私に良くしてくださる。私はあなた達から離れなければならない……溺れてしまうから」
鬱陶しさとめんどくささの海に溺れそうだよ。誰か引き上げてくんねえかな
「どうか……どうか……許してください」
これで仕込みは終わった。効果は……上々。
涙ぐんでやがるちょろすぎるわこいつら
あとは少し経てば
「……あ、あの……私は……あなたの踏む土としてそばに居られれば良いの……」
OK、土はこれで良い。後は微調整だ
「そんなことをする必要はないのです、貴女を踏みながら生きるなど……そんな仕打ちには私は耐えられない」
「……必要とか必要じゃないとかそんなことはどうでも良いです。私はあなたを支える土でありたい」
……なんか吹っ切った顔してんのがいらつくな
「そ、そんなの……私だって……それで……良いわよ」
流れに乗ったな水よぜひその通りにしてくれ
「やめてください、貴女は清浄なる流れそのものなのです。それを私という淀みにとどめてはいけない」
「うるさいうるさい!!なんて言われてもこれから貴女の周りの水は全部私になるのよ!!」
え、なんかキモい
「むー!それならあたしは風になって周りで遊べれば満足だよー!」
そよ風程度で頼むマジで
「考え直してください、貴女は万物の運び手です。私は貴女の止まり木には相応しくありません」
「それを決めるのはあたしだー!!」
おう……その通りだな。割とまともにかえされて逆に困惑だわ
「私は……その……みんなの保護者として…もごもご……」
どうせついてくんだろ箱お前は……別に何も言わなくてもいいや
「あなたを燃やす焔になりたい」
ストレートだなお前
「あなたは今他の炎に汚されている。だから私の焔で清める」
「これは私の信仰です。貴女の焔は神の炎を上回るとでもいうのですか」
「神の炎?それがどうしたって言うの?その炎には愛がない……ただ燃やしているだけ」
……何言ってんだこいつ
「燃やすだけの炎なんて要らない、苦しむための熱なんて意味がない、燃やすのは心、熱量は情、身も心も捧げ尽くす焔こそが要る」
もう一回言おう……何言ってんだこいつ
「だから、受け取ってほしい……これが私の焔」
待て待て待て!!なんかこいつの体が焔になって俺に流れ込んでるんですけど
「……私も」
「抜け駆けはずるいぞ!!」
「私もあげるー!!」
「じゃあ私も」
え?何なんこれ。怖い怖い何が起こってんの
融合?融合なの!?
「これで良いのですか……」
「「「「「むしろこれが良い」」」」」
満場一致かよ、特に言われないからこれでとりあえず切り抜けたってことで良いのか?
そして、俺がこいつらに四六時中憑きまとわれるのが決定した
これが……受難か甘くねえな……
ちくしょう




