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蚊です。転生したら人間でした  作者:


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27/29

ガーネットは授業を受けている。

 それから数日。私の毎日はあまり変わってない。

 授業も復習もしんどいし、友達とは会えないし、牛乳はおいしいし、寝る前のノエルさんは温かい。

 寝間着から服を着替えて、また寝間着に着替えて、また寝間着から服を着替えて。

 何も変わらない日々。だけど今日は違うんだよね。ふふふ。いつもと違う授業なんだよね。


「ガーネット。本当に、ほんっとう~~~に、独りで大丈夫なんだろうな」


 ノエルさんは心配そうに言った。


「大丈夫です !勉強にも少し慣れてきましたし。平気です! それに魔法学を学ぶのは夢だったんです。魔術研究所の先生に是非専攻しろって言われましたし。別に夢ではないですね。でも私にとって必要なことらしいので、頑張ります!」

「……そうだよな。ガーネットの体質のこと、だもんな。仕方ない……いや、うん、ボク、過保護すぎるのかも……」


 ノエルさん、うつむいちゃった。相当がっくししてるね。もしかして、魔法学の授業、受けたかったのかな。

 ノエルさんが受けるのは経済学の授業。なんでも、ノエルさんには、公爵家の娘として今後の執務に必要な学問を学ぶ責任があるとか。

 今から3年間、どんな授業を受けるのかは予め綿密に決めているとか。

 すごおおい。大変。疲れちゃわないかな、ノエルさん。心配。


「じゃあな、ガーネット。鞄、置き忘れるなよ。ボクは授業が終わったら、図書室に行くから、来て…よかったら、来てね」


 なんだか言いにくそうにしてる。よかったら来て、ってことは、行かなくてもいいってこと?

 うーん、どうしよう。


 ノエルさんと別れた私は、考えながら歩いた。

 そういえば、舞踏会が終わってからは一人になる事ってあんまりなかったよね。

 今までの授業は、ノエルさんとずっと一緒だったし。

 これからは違う。魔法学だけじゃない。ノエルさんと一緒に受けられない授業もあるんだ。


 ちょっとだけ、不安かも。

 でも、楽しみなこともあるんだよね。

 もしかしたら、リンベルさん達にも会えるかもしれないし、新しい友達が出来るかもしれない。


 ふふふ、そう思ったらなんだかうきうきしてきた。足取りも軽くなっちゃう。

 太陽の光が目に入って眩しい。本棟から天文棟への渡り廊下、外にちょっと身を乗り出してみると、湿った風が吹いてきた。

 うわあ、すっごく、いい景色。

 お気に入りの場所、さっそく見つけた。幸先いいかもです。

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