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蚊です。転生したら人間でした  作者:


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13/28

ガーネットはベッドに座ってみる。

 ノエルさんと一緒に入学の式典を終え、寮にやってきた。

 なんと、ノエルさんと同じ部屋! 割り振りは学校側が決めると聞いていたけど、すごい偶然。

 だけど、今はそれより、確かめたいものがあった。

 私は指でそっとそれをなぞる。ふむふむ。次に、押してみる。おおおお。


「ノエルさん。このベッド、柔らかいですよ! シーツも滑らか。すべらか? 家のベッドよりいいかも知れません。あ、家のベッドも好きですよ。だけど新しいこのベッド、私、もう気に入りました! これなら毎日いい睡眠が取れそうです!」

「そっか、良かったな」

「はい、本当に嬉しい! ところでノエルさん、何か悩み事ですか?」

「ああ、ちょっとな。えっ!?」


 ノエルさんが驚いたような顔で私を見た。あれ?違ったかな。


「すみません、少し、落ち込んでいるような気がして。ごめんなさい」

「い、いや、謝らなくていい。そういう変化は大歓迎っ……! じゃなくて、違う。どう切り出そうかって、違う。考え事をしてたんだ」

「考え事?」

「……この後、新入生を祝う舞踏会があるだろ。自由参加の奴」


 ノエルさんはもう一つのベッドにぼふんと座った。真剣な顔です。私も自分のベッドにぼふん。


「ガーネット、参加したい?」

「はい!」


 だって、新入生の皆が集まり、ご歓談する場所。絶対楽しい。初めて話を聞いた時から絶対参加しなきゃって思ってたもんね。


「そうだよね。ガーネットならそう言うと思ってた。もちろん、問題ないよ。だけど、注意して欲しい事がいくつかある」

「大丈夫です。目立たないように、喋りすぎず、落ち着いて、ですよね。心得てます!」


 ふふふ。ノエルさんの言いつけだけど、それだけじゃないよ。

 女神さまの命令だって忘れてないもんね。

 周りに迷惑をかけないように、蚊だってバレないように。

 その為にも目立っちゃダメなんだ。


「ううん、それだけじゃないんだ」


 やっと、気付いた。ノエルさんの声、緊張してる。


「いいか、ガーネットにはこの学園での生活を、普通に、楽しく過ごしてほしい。その為に、今まで伏せていたことを、今ここで言う必要が出てきた」


 え? なんだか不穏かも。

 ノエルさんは真っすぐ私を見て言った。


「ウエストリアには、ボクを除いて三人、公爵子女がいる」

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