表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/45

037 スカラベとつながった世界と下準備 その2

 一旦元の場所に戻り、進んでゆく。四歩進んだところであさりうまうまの姿が完全に見えなくなった。


 二つ目の鏡を発見。そこは岩石砂漠であった。ときどき鏡のある方を見ないと、自分が今どこに進んでいるのか、わからなくなりそうだ。


 三つ目の鏡を発見。山の中である。それほど高くない山の竹の上の方に鏡はあった。相対位置を確認しながら、正面から見える位置を探す。二十歩程度進んだときに、真正面になった。


 四つ目はすぐに見つかった。大きな道の交差するところにあったのだ。適切な角度を探すのが難しい。六歩前後動いたところにあった。


 五つ目は滝の上から下を見ていた。まっすぐ後ろに下がらなければならなかった。なんせ、鏡を発見した位置から少しでも移動すると鏡は見えなくなるのだ。真正面の位置でふたたび見えるようになる。


 六つ目は炭鉱の中にあった。這って進まないといけないのは結構辛かった。


 七つ目はマングローブの根っこの上にあった。水がなくなるまで待つことが必要だった。


 八つ目の鏡はクレパスの先にあった。迂回しないと、落下するのが怖いのだが、移動中は見えないため、結構難しかった。ちなみに、スキルや魔法がまったく使えないのが「崩れた世界」だ。発動する直前にキャンセルされてしまう。


 九つ目は、上からこちらを見下ろしていたため、砂砂漠に寝転がらなけばならなかった。


 十個目の鏡は、雲の下にあった。眩しい。相対座標を調べるのも慣れてきた。


 十一個目は、トンネルのなか。トンネルの内壁から出てしまうと、勝手に浮上してしまうらしく、四度目のチャレンジで正面をおがむことができた。ちなみに、真正面をみたことのある鏡は、すべて風景を貫通して見えるようだった。


 十二個目の鏡は、とても大きかった。なぜなら、鏡の大地だったからである。五体投地することで登録できたようだった。わけがわからんぞ。ひたすら五体投地して進んでゆくと、バイオームは全く変わらなかった。聖地巡礼の旅かなにかかな?


 結局五体投地しながら一つ目の鏡のあるところまで戻ってきた。やけにくねくねしている鏡の道が完成した。なお、登録した鏡の数はもうわからない。二百回はしたのではないだろうか。


 「戻ってきたね、遭難しなかったようでよかった。何個鏡見つけてきた?」


 「百は超えていると思う。」


 「そんなに?まさか鏡の大地にでた?」


 「十二個目でそうだったから、ひたすら五体投地しながら戻ってきたところだ。」


 「十二個目か。豪運だなぁ。僕は百個目の鏡が鏡の大地だったから、気が遠くなったよ。」


 「次にやることはなんだ?」


 「せっかく作った鏡の道沿いに歩いて、神殿をみつけること。君の作った鏡の道なら、問題ないと思う。」


 「そこで何をするんだ?」


 「プレイヤーネームはみずからの魂を重ねますと叫ぶ。君なら、スカラベはみずからの魂を重ねますと叫ぶのだよ。」


 「それでは数が制御できなくないか?」


 「数の制御なんぞ気にしなくても良い。叫ぶと鏡に登録した数だけ君の魂と重なるが、はじめはどれも同じ意志を示すんだ。時間が経つに連れ、意思が別れ始める。気分が悪くなったら一歩前に踏み出すと良い。まぁ我慢はするべきではないかな。後々発狂したら困るし。でも、強くなりたいのならば、できる限りその場を動かないこと。魂がアバターに慣れるようになると、明らかに身体能力がおかしくなるから、期待していいよ。」


 「わかった、やってみる。」


 「くれぐれも発狂しないようにね。君の魂はきみだけの大切なものなんだ。」


 鏡の道沿いに、どんどん進んでゆくと、神殿になった。早速叫んでみる。


 「スカラベはみずからの魂を重ねます!」


 叫ぶと、神殿が一瞬光輝いたように見えた。歩いている自分、這っている自分、五体投地している自分たちなど、一人称視点がたくさん出てきた。頭が混乱する。視界が闇に落ちてゆく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ