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無邪気

「ねえ、温泉行きたくない?」

「何、急に……。あ、お姉さんカフェ・ド・パリ1つお願いね。それと、温野菜のサラダも」

「いや、たまたまテレビで温泉番組やってるの見ちゃってね。それで、のんびりまったりするのも良さそうかなって思っちゃったのよ」

「それはいいけど、あんたどっちで入るの?」

「ちょっと! そんな事聞かないでよ!! セクハラよ!!」

「いや、同行するなら気になるでしょうが!! 他の人だってびっくりするだろうし!」

「そんなの内風呂があるところにでも泊まればいいだけでしょうが!」

「あ、そっか……」

「んもう、あんたって本当馬鹿なんだから」

「うるさいな。温泉行かなくていいの!?」

「ダメ。ロージャン様と三人で行くんだから」

「姉さんも? 私お邪魔虫じゃない! 二人で温泉デートでも何でもしてきなさいよ」

「それも考えたんだけど、あんたいないとしっくり来ないし、ロージャン様もあんたがいない事気にすると思うのよね」

「姉さんには私から言っておこうか?」

「ダメ。一応言っとくけど、もうすぐロージャン様の今世の誕生日じゃない」

「あれ? そうだっけ?」

「調べとけよ! 相手モデルなんだから!!」

「いや、だって面倒くさいし」

「……真面目に怒ったあたしが馬鹿だったわ。あんたは一緒についてきてばか面晒してロージャン様の事祝ってればいいの」

「言い方にトゲを感じる」

「ロージャン様の誕生日も知らないんだからバカでしょ」

「うっ……」

「で、行くの? 行かないの? 祝わないならあたしはそれでいいけどロージャン様はどう思うかしらね」

「行くわよ! 姉さんの誕生日私だって祝いたいわよ!! でも、記念日って恋人優先でしょ? 私は別の日にお祝いした方がいいかなって」

「あたしもロージャン様もかまわないから誘ってんの!! 何回も言わせないでよバカ!」

「……ところで姉さんの趣味ってどんなのよ。前世の好みならともかく今世のはあんまり知らないから教えてくれるとありがたいんだけど」

「そうねぇ……今からお店覗きに行く?」

「今から?」

「まだそんなに遅い時間じゃないし、暇でしょ? 帰っても風呂入って寝るだけでしょ? 付き合いなさい」

「暇って言われても……」

「今日泊まってって良いわよ」

「やった! お姉さんお会計お願いします!」

「現金な女ね」



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