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転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
二章 魔族領編 王の資質

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追記:迷宮探索の幕間

アイン達が44階層の地下都市を発見した次の日、城の執政官たちは住民の割り当てや資材の搬入など街を機能させる準備にてんてこ舞いだった。


「しかし、この地下街はすごい規模ですね。調査の結果1256世帯が収容できるだけの住居が確認できました。こりゃ街というより都市に匹敵しますよ」

草人の執政官カルが興奮気味に報告する。


「アイン様がこの街を見つけてくれたおかげで、ここ数年、頭の痛かった難民問題が一気に片付いた。ありがたいことだ」

エラランが肩の荷が下りたように感謝する。


ここ数年、人類圏から難民の数が急激に増えており、王国が受け入れられる数を超え、治安維持にも支障をきたしていた。

それは、普通人(ネイティ)の魔物化が増えていることを意味する。

王国の建国理由が魔物化した人類の保護である以上、受け入れを拒否することは出来ない。


「ただ、少し疑問もありまして。。。」

カルが言いよどむ。


「なにかね?」

「いえ、これだけの街を残して、土穴族(ドワーフ)たちはどこに行ってしまったのかと」

生活環境は整っており、すぐにでも人が住める状態にもかかわらず、人が生活した痕跡は一切見つからなかった。


「ゴージは何と言ってるんだ?」

執政官の一人であり、土穴族(ドワーフ)のゴージに事情を聞いたか尋ねる。


「ゴージさんも不明だと言ってました。何しろこの迷宮を創った時代と開きがあるので、その間の伝承が伝わっていないそうです」


「何か住めない理由があったのか。。。それともこの先にある何かのせいか」

エラランは、先遣隊として出した冒険者や探索隊が帰ってこないことに、焦りと不安を感じた。


。。。


「姫様、絶対に部屋から出ないでくださいね。いいですか?」

「もう、分かったわよ。早く行きなさい」

カーラがアインに同行することを命令され、アイシャを見張るものが居なくなる。

「本当に出ちゃダメですからね。おい、姫を絶対に外に出すなよ」

「ハッ!承りました!」


「まったくぅ、出ないっての」

見張りの兵までつけて幽閉と変わらない扱いに辟易するアイシャ。


カーラはアイン達と合流するため、迷宮に急ぐ。

それを確認したアイシャはニシシと笑う。

「なぁぁんて、大人しくするあたしだと思わないことね、ヴァルカ」

そう言って、使役人形(スレイブ・ドール)を召喚する。


「。。。」

姿を現したイグナ・ヴァルカは気乗りしない顔で黙っている。


「さあ、あいつらを、追いかけるわよ」

ビシッっと明後日の方向に指を差し、命令するアイシャ。


「。。。やめましょうよ。御主人」

ヴァルカが拒否する。


「ちょっと、あんた。逆らう気?」

少女がむっとして聞く。


「あそこは、何か嫌な感じがするんですよ。あの白いのと一緒の時は大丈夫だったんですが、私らだけで先に行かない方がいいです」


珍しく弱気なドールにカツを入れる。

「あんた、怖気づいたの?いつもは偉そうに大精霊ぶってるくせに」

「何とでも言ってください。あたしは行きませんからね」

頑なに拒否する。


「じゃあ、いいわ。でも、ここは手を貸しなさい」


どごぉん


アイシャが強制的に命令を下し、ヴァルカが扉を見張りごと吹っ飛ばした。


「あ」


駆け出す少女。

「怖ければ、隠れてればいいのよ。あたしは行くけどね!」


その後、アイン達と再会し、最悪の敵として立ちふさがる事になるとも知らず、少女は冒険に胸を踊らせていた。



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