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転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
二章 魔族領編 王の資質

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地下迷宮へ

アインのお披露目は散々な結果に終わったが、本来の目的を果たすべくナージャはエララン達執政官と話し合いを行った。


「エララン殿、お父上から話を聞いていると思うが、我らは王の魂の欠片を探しておる。ここに在ると言うことで間違いないか?」


「魔術師殿、確かに話は父から伺ってます。だが、我らとしてはアイン様にならまだしも、貴女にその所在を知らせるほど、あなた方魔術師を信頼していません」


「道理ですな。我々は元は敵として対していた者同士ですからな」

「ご理解いただければ。。。」


変な空気が流れ、会話が途切れる。


有翼族シルフの執政官フアラは二人の腹芸にうんざりした口調で沈黙を破った。

「固っくるしいなぁ。そんな大昔のこと誰も気にしちゃいないって。それにその婆ちゃんはアイン様の保護者なんだろ?いずれは行ってもらう事になるんだから、どこにあるかくらい教えてもいいんじゃない?」


土穴族ドワーフの執政官ゴージも口を出す。

「そうさな。場所が分かったとしても、辿り着けるかどうか。。。」


「いや、そうはいっても。。。我々の立場としてはなぁ」

エラランがいつまでも面子にしがみつく姿に草人の執政官カルが提案をだす。

「なら、けつを取りましょう。私たちはずっとそうしてきたでしょう?」


そうして、執政官全員が賛成か反対かの決を取る。


エラランに追従して反対に票を入れたのはカルだけだった。

これも、恥をかかせないために気を利かせたものに見える。


「わかった。わかりました。あぁ、もっとこう王政の威厳というものをだな。。。」

まだ、ぶつぶつ言っているエラランを放っておいて、ゴージが在りかを答える。


「王のつるぎは、この王城の地下にある地下迷宮:審判者の古墓の最奥に置かれておる」

そこに至る道は閉ざされ、辿り着くために迷宮攻略が必要ということだ。


「元々、隠し通路があったんだが、数年前に破壊されて進めなくなってな。それ以来何度も挑戦するものが現れては挫折する、を繰り返してる。我らのご先祖が造り遺された物だ、そう易々と攻略できるとは思わんことだ」

「何自慢してんのさ」

なぜか、場違いにゴージが先祖の技術を自慢し、フアラが突っ込みを入れる。


「破壊とな。。。」

その経緯を聞こうとした老婆は、全員が目を逸らす仕草から犯人を察した。


「では、わしらもその迷宮探索とやらに挑戦させてもらおうかの」

ナージャはまるで散歩にでも出掛けるような口調でそう言った。


。。。


迷宮探索に出かける当日、すっかり元気を取り戻したアインの姿があった。


装備の点検を行い、不足している物資を調達する。

迷宮探索は、今この国の経済活動の一部になっており、入口の前には探索挑戦者相手の商人が露店を開いている。


意外なことに普通人ネイティの姿もあった。

カイルたちと気さくに会話している姿が目に入る。


お宝がありそうな場所に出向く冒険者にとって、見た目の違いはさほど気にならないようだ。


準備が整い、皆がそれぞれ気合を入れる。

「みんなで迷宮探索か、ワクワクするね」

「俺たちも、こんなでかい迷宮は初めてだ。気合い入れてかないとな」

「ああ、ドジ踏むんじゃないよカイル」

「気を付けて怪我のないようにいきましょう」

「まあ、何にしても油断せぬようにな」

「そうね、あたしにしっかり付いてきなさいよね」


ん?一人多くないか?


ふふんと腕を組んで、背嚢を背負ったアイシャがふんぞり返ってそこにいた。


「おまえなんで居んの?」

カイルが冷静に突っ込む。


「何よ失礼ね。あたしも行くからに決まってるでしょ」

「ひめさまぁぁ」

カーラが走りこんできた。


「城にいないと思ったらこんな所で何をやってるんですか?!」

「あたしも、行くのよ」

「あなた、以前あそこで何をやらかしたか覚えてないんですか!」

「ちょっと失敗しちゃっただけじゃない。今度は大丈夫よ」


「なぁ、カーラ殿。わしらこれから迷宮に入るので、お引き取り願えないだろうか」

「なによお婆ちゃん、余裕そうだったのに恰好だけだったの?」

「。。。小生意気な娘じゃのお」

ナージャは苦笑した。


「どうしても連れて行かないっていうなら。。。ヴァルカ!」

「へぇーい」

いやいやそうに使役精霊ドールが現れた。


「。。。あんたこの前から態度悪いわよ」

「そぉうですかぁ」

お互いに話せるようになって、ずいぶん打ち解けたようだ。


「さあ、これでどう?私も連れて行きなさい」

「なぁ、カーラ。このご主人が一度言い出した我儘をひっこめたことあるか?」

主人の頭をひじ掛け代わりにして、とても従者とは思えない態度でヴァルカは諭す。


「うぅぅぅ」

カーラが涙を浮かべ、それは無いと言う。

「はぁぁぁ」

そして大きなため息をつき、「私も同行します」と言った。


しばしの時間をもらって準備をするカーラ。

すっかり冒険者姿になったカーラが仲間パーティに加わった。


カイルの号令で一行は歩き出す。

「姫さんのお守は頼んだぜ、赤目の姉ぇさん。じゃあ出発だ!」


こうしてアイン達一行は、地下の巨大迷宮へ挑むのだった。



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