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脳内ヒーロー洋二  作者: 井田雷左
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第六章 バカが義体でやってくる 6



    6



「痛てぇ!」

林田が声を上げたのは、一機のドローンが頭にぶつかり、小突いたからだ。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

複数のドローンに追われて、大森が逃げ惑っている。

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

桜木がうずくまって、その場で叫ぶ。

洋二は脳波コントロールでドローンたちを操作できるのだが、マジシャンのように、両手に糸がついているかの如く、あたかも指揮者がタクトを振るうように、腕の動きに合わせて、ドローンを操った。

現在、脳内コクピット内で巨大ロボットを搭乗して操作するかのように振る舞うのと同じで、この方が使い勝手がよいからだ。


♪ブラックロックシューター

優しい匂い

痛いよ 辛いよ 飲み込む言葉

ブラックロックシューター

動いてこの足

世界を超えて


「お、オレたちは兼崎に命令されてやっただけだ!」と林田。

「ゆ、許してくれぇぇぇ! もうしませ~~~~~~~~ん!」

大森が土下座しながら、叫ぶ。

「か、金かぁぁぁぁぁ~!? 金が欲しいのかぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~!?」

桜木が涙ながらに訴える。


♪最初からわかっていた

ここにいることを

わたしのなかの 全ての勇気が

火をともして もう逃げないよ


洋二は全ドローンに針を露出させて、三人の頭上に周回させる。

「命ばかりは奪わないでくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~!」と林田。

「じょ、冗談だったんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~! オレたちは未成年者だぁぁぁぁぁぁ!」と大森。

「ママぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」と桜木。


♪ブラックロックシューター

ひとりじゃないよ

声を上げて泣いたって構わない

ブラックロックシューター

見ていてくれる

今から始まるの わたしの物語


忘れそうになったら この歌を

歌うの


「オマエらは、誰に詫びているんだ?」

洋二は三人に向かって云った。

三人は顔を見合わす。

そして、得心。

「お、オマエ!江野のイジメられっ子に頼まれたのかよぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」と林田。

「あ、アイツ、こ、殺すしかねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」と大森。

「お、オレは見ていただけだ、何もしちゃいねぇよ!」と桜木。

ボン!とドローンの一台が爆発した。

三人の頭上で一台づつのドローンも爆発した。

その直後、瞬時に三人の表情は固まる。

「ごめんなさい、江野くん」と林田。

「許してください、江野くん」と大森。

「傍観者にも罪はあるよ、江野くん」と桜木。

三人の発言が終わると残った六台のドローンは地面にパタパタと落下していった。

大の字になり校庭に転がる三人。

大森に至っては「ヒクヒク」とすすり泣きが止まらない。

洋二は校舎の柱のカゲに目をやる。

そこには寺田と江野が身を隠していた。

寺田の右手にはビデオカメラが握られている。

「どうだ?」

洋二はコクピット内でそう云った。

「すみません、あまりよく撮れてません」

寺田は左手に持つスマホにそう云う。

「そうか」

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