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失恋した人同士  作者: 天白なつき


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2/6

ベンよりアルくんがいい

 宿題を始めた。


「おれ、魔力の計算、ちょっと苦手だな」

「そうなの? 魔力の計算は、あたし、得意だと思う」

「……おれ、この問題がわからないんだけど、レインさん、わかるかな?」

「この問題は、こうしたら解けるよ」


 あたしは、アルくんがわからなかった問題をどうすれば解けるか教えた。


「ありがとう。この問題をどうすれば解けるかわからなかったから、助かった。レインさんと一緒に宿題して、よかった」

「役に立てて、よかったよ。魔力の計算で、わからない問題があったら、また教えてあげる」

「助かる。ありがとう。魔力の計算が得意な人って、数字に強そうだから、レインさんは数字に強そう」

「……あたし、数字に強いのかな?」

「少なくともおれより、レインさんは数字に強いと思う」

「……魔力の計算、あたしがアルくんより得意なのは、数字に強いかどうかが関係してるかもね」

「数字に強くなれば、魔力の計算やりやすくなると思う」

「じゃあ、数字に強くなれるといいよね」

「うん」


 誰かいる時は、ひとりよりも宿題がやりやすい。


 そろそろあたしの家に、帰ろう。


「あたし、そろそろ自分の家に帰るね」

「レインさん、帰り道、気をつけて」

「うん」


 あたしは、自分の家に帰る準備をした。


「じゃあね」


 あたしがそう言いながら手を振ると、アルくんも手を振った。


 あたしは、歩いて自分の家に帰った。


 昼休み、あたしの近くにきたベンと関わりたくなくて、離れようとした。


「レイン、オレ様とつき合えよ」

「……何、考えてるの?」

「リリーとつき合うのは無理そうだが、レインもいい体だし、オレ様とつき合おうぜ」

「つき合いたくない」

「……レインって、最近、アルと仲よくしてるし、アルとつき合ってるのか? だから、オレ様とつき合えねえのか? オレ様はアルより大きくて強いし、アルとわかれてオレ様とつき合えよ」

「あたしは、今、誰ともつき合ってないし、ベンとつき合いたくもない」


 あたしがそう言うと、ベンは舌打ちした。


「ベンって、アルくんより魅力的だと思ってるの?」

「オレ様は、アルよりいいに決まってる」

「あたしは、そう思わない」


 あたしはそう言ってベンから離れ、アルくんの近くにいった。


「アルくん、今日も一緒に宿題していいかな?」

「わかった。今日はおれが住んでる家かレインさんの家、どっちで宿題やろうか?」

「前、アルくんが住んでる家で宿題したし、あたしが住んでる家にするのはどうかな?」

「わかった。帰る時間になったら、レインさんが住んでる家へいこう」

「うん」


 嫌なベンより、アルくんがいい。


 帰る時間になり、あたしはアルくんと歩いていた。


「今日、ベンに『オレ様とつき合えよ』って、言われた」

「……それで、どうしたの?」

「『つき合いたくない』って、ベンに言った。ベンは、嫌がる女子の胸を触ろうとする酷い人だし、関わりたくない」

「おれ、ベンの上から目線な態度とか、ちょっと苦手」

「ベンって、確かに態度が上から目線かもね」


 そんな話をしながら歩いてると、あたしが住んでる家に到着した。


「あたしが住んでる家に到着したよ」


 あたしは、鞄から出した鍵でドアを開けて家に入り、履いてた靴を脱いだ。


「お邪魔します」


 アルくんはそう言って、あたしが住んでる家に入り、履いてた靴を脱いだ。


「リビングで、一緒に宿題しよう。ついてきて」


 あたしがそう言い、歩くとアルくんはついてきた。


「ここがリビング。椅子に座っていいよ」


 あたしがそう言って椅子に座ると、アルくんも椅子に座り、大きな机に置いた宿題を一緒に始めた。


「アルくん、魔力の計算でわからない問題とか、あるかな?」

「……今は、大丈夫だと思う」

「わかった」


 お菓子、食べたいな。


「あたし、チョコ食べようと思う」


 あたしは、家にいくつかあるチョコを持ってきて、机の空いてるスペースに置き、袋から出し、食べた。


「アルくんもチョコ食べていいよ」

「ありがとう」


 アルくんもチョコを食べた。


 宿題を始めた頃より暗くなった外が窓からみえる。


「おれ、そろそろ自分の家に帰る」


 アルくんはそう言って、帰る準備をした。


「アルくん、気をつけてね」

「うん」


 あたしが手を振ると、手を振ったアルくんが家を出た。


 今日は、魔法学校が休みだ。


「水の魔法石まほうせき、みつけられるといいな」


 水の魔法石は、高値で売れるし、魔法の杖につければ水中で、魔法が使いやすくなる。


「準備しなきゃ」


 あたしは準備をし、家を出て、水の魔法石をさがしに、近くの湖へ向かった。


 湖に到着してから、水中で苦しくならない水中魔法を使い、水中に潜り、水の魔法石をさがした。


 あたしはちょっと休憩しようと思い、湖から出ると、アルくんがいた。


「アルくんも水の魔法石をさがしにきたの? あたし、水の魔法石をさがしてたんだ」

「おれも水の魔法石をさがしにきたんだ。レインさんは、水の魔法石をみつけたの?」

「みつけてない。あたし、ちょっと休憩しようと思ってる」

「おれは水中で、水の魔法石をさがそうと思う」


 アルくんはそう言うと、水中魔法を使い、湖に飛び込んだ。


 あたしが休憩してる間に、アルくんが湖から出てきた。


「アルくん、水の魔法石、みつけたの?」

「みつけた」


 アルくんは、青い水の魔法石を持ってた。


「いいな」

「レインさんに、譲ろうか?」

「いいの? いくらお金出せばいいかな?」

「……銀貨一枚で、どうかな?」

「それだけで、いいの?」

「うん」

「今、お金持ってないんだ。あたしが住んでる家にならあるから、くる?」

「じゃあ、いく」


 あたしはアルくんと一緒に、自分が住んでる家へ向かった。


 家に到着し、あたしは鍵を開け、家に入り、はいてた靴を脱いだ。


「お邪魔します」


 アルくんはそう言って、あたしの家に入り、はいてた靴を脱いだ。


「ちょっと待ってて」


 あたしはアルくんにそう言ってから、銀貨を一枚持ってきて、渡した。


「レインさん、ありがとう」


 アルくんは銀貨を一枚受け取って、そう言い、あたしに水の魔法石をくれた。


「アルくん、ありがとう」


 銀貨一枚だけで、アルくんが水の魔法石を譲ってくれて、ありがたいな。


「おれ、そろそろ自分の家に帰る」

「わかった。じゃあね」


 あたしが手を振ると、アルくんは手を振り、家を出た。


 魔法学校の休みが終わって、朝になり、あたしは準備をし、家を出た。


 魔法学校へ歩いていく途中、アルくんをみつけた。


「おはよう」

「おはよう」


 あたしがアルくんに挨拶すると、アルくんはあたしに挨拶した。


「実は、魔法学校にいくのがちょっと嫌だと思ってたんだ」

「どうして?」

「ベンと関わりたくないんだ。『オレ様とつき合えよ』って、言われたし、不安」

「ベンに何かされそうなら、おれがレインさんを助ける」

「ありがとう。アルくんは、優しいね」

「おれはレインさんが困ってたら、助けになりたいんだ」

「アルくんは、どうしてそんなに優しくしてくれるの?」

「……レインさんは、人食い竜に、食べられそうだったおれを助けてくれたから、恩返しがしたいんだ」

「アルくんが人食い竜に、食べられるのが嫌だったから、助けただけなのに、ありがとう」


 そんな話をしてる間に、あたしとアルくんは魔法学校に到着し、教室に入った。


「レイン」


 あたしを呼んだのは、ベンだった。


「……何?」

「またアルと一緒かよ。本当に、つき合ってないのか?」

「前、言ったけど、あたしはアルくんとつき合ってない」

「アル、本当か?」

「おれとレインさんは、つき合ってない」

「つき合ってないのに、よく一緒にいるのか?」

「あたしは今、誰ともつき合ってないし、誰と一緒にいるかは、あたしの自由だから」

「レイン、オレ様とつき合えよ」

「前、言ったけど、つき合いたくない」

「……アルとは仲よくするのに、オレ様は駄目なのか?」

「あたしは、ベンよりアルくんがいいの」

「アルの何がいいのか意味わからねえ」

「アルくんは、ベンより優しいの」

「オレ様は、アルより大きくて強いのに」

「ベンは優しくないから、嫌なの」


 あたしがそう言うと、ベンは舌打ちした。

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― 新着の感想 ―
俺様気質のベンは私も嫌です。 アルとレインが付き合えばいいのになって思いました。
レインとアルがつきあっちゃえば、ベン諦めないかなぁ。お似合いだと思うしね。
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