動力水車の組み立て
温かくなってきたので、村のみんなの協力を得て、動力水車の組み立てに着手した。
部品は冬の間に手分けして製作済だ。
まずは持ち寄った水車の部品を組み合わせて動輪を作る。
木製の部品は前回の失敗を活かして乾燥させてから加工したので、歪みが少なく、組み立てはスムーズに進んだ。
俺の作った軸部分も問題ない。
部品同士の接合には楔を使う。
釘はまだ作ってないし、水車で使うと錆びが心配なのでどうせ使えない。
続いて、水車を支える支持台を作る。
水路に流す水を一時的に堰き止めて作業した。
水車の軸を支える部分に大き目の石を積み重ねて、隙間を粘土で埋めた。
本当は石の固定にセメントを使いたかったが、まだ開発できていない。
何度かトライしているが、なかなかうまく固まらないのだ。
貝殻を焼いて粉にして水に混ぜれば良いはずだが、焼くときの温度が足りないのだろうか。
次の製鉄の時に、貝殻を製鉄炉に入れて焼いてみようと考えている。
支持台もできたので、水車を載せてみた。
今回、軸を支える部分には既存水車にはない工夫をしている。
水車の大きな重量を支えつつスムーズに回転させるため、軸受け部分の木材に油を染み込ませたのだ。
さらに、軸受け部の周囲を箱状にして油を貯め、軸受け部分に常に油が供給される造りにしている。
簡単には油切れを起こさないはずだ。
続いて、既存の水車の側面に揚水用の容器を取り付けて、簡易的に揚水水車に改造した。
冬の間に作りためた容器を水車に取り付けていく。
持ち上げた水を動力水車に供給するための水路も作った。
これも材料は予め作ってあるから、作業はスムーズだ。
新たな水車は4日で完成した。
水路に水を流すと揚水水車が回転した。
水を入れる器と水の重量で回転しなくなるのではないかと心配していたが、取り越し苦労だったようだ。
水車に取り付けた容器に水を貯めて持ち上げ、水路に水をじゃばじゃばと供給していく。
持ち上げた水の3割くらいは水路に入らずにこぼれているから、容器の形状か水路の配置にもう少し工夫の余地がありそうだ。
あとで調整しよう。
揚水水車で持ち上げた水が水路を伝って供給されると、動力水車が回転した。
速度は揚水水車より遅いが、取り出せる動力は既存の水車より大きいはずだ。
試しに精米用の杵を動かしてみる。
既存水車では2つまで同時に動かせたが、今度の水車はどうだろう。
3つ動かしてみたがすべて動作する。
それにまだまだ余裕がありそうだ。
よかった。
これなら作った甲斐があったと言える。




