醤油の仕込み(2)
醤油の仕込み作業当日を迎えた。
3度目の挑戦だ。
醤油製造はナチクの仕事となっているが、仕込み作業は彼女にとって初めての作業だ。
1,2回目の仕込みは俺一人で行っている。
今回は俺とナチクの共同作業だ。
醤油の作り方はおよそ6工程。
1.大豆をゆでる。
2.小麦を炒って、挽いて粉にする。
3.麹を小麦に混ぜる
4.3をゆでた大豆に混ぜる
5.塩水を混ぜる。(できたものが諸味)
6.発酵させる
7.絞る
8.火入れ
5番の工程までが仕込み作業だ。
まず、土器に大豆を入れて茹でる。
土器は2個準備し、それぞれ大豆20kgを入れた。
分量は秤を使って正確に計量している。
大豆は、指で簡単に潰せるくらい柔らかくなるまで煮る。
茹で方が足りないと、発酵が中まで進まないから失敗の原因となる。
俺は大豆の柔らかさを確かめながら作業し、ナチクにも教えた。
茹でる作業だけで半日以上かかった。
この作業、結構燃料を消費する。
なんとかならないだろうかと思案していたら、大豆を水に一晩漬けておいてはどうかとナチクが提案してくれた。
なるほど、良い案だ。
次からはそうしよう。
小麦を炒る作業と粉にする作業はそれほど難しいことはない。焦がさなければ良い。
麹は、今まで使ったのと同じものを使った。
醤油作りにも味噌作りにも活躍する有用な奴だ。
人類の味方だと思う。
塩水は15%と20%の2種類を用意した。
塩分濃度は麹の活性度に大きく影響する。醤油の味を決める重要な要素だ。
水の量も塩の量も正確に計量して投入した。
塩の量はナチクが計算して決めた。
こうして諸味ができ、醤油の仕込みは終わった。
あとは、攪拌して発酵を促せば良い。
発酵は秋ごろまで続く。
温度をコントロールする方法があれば、もっと期間を短縮できるかもしれないが、無い物は仕方ない。
発酵が終わったら絞って、熱を加えて完成だ。
今回の醤油作りは、最初から最後まで俺とナチクの共同作業。
完成が楽しみだ。




