↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
27/101

3度目の製鉄

3度目の製鉄は、テツが指揮を執った。


炉を作るのも、村民を動かすのもテツの仕事だ。

彼にはこの機会に製鉄作業を覚えてもらわなくてはならない。

俺は助言に徹した。


炉の大きさは前回と同じ40cm×40cm、深さ60cm

壁の厚みも同様に30cmにしている。


砂鉄の選別作業も前回と同様に流水で行った。


このあたりも、俺がテツに方法を教えて、テツが村民を指揮して行った。


前回と異なるのは、砂鉄の中に細かく砕いた貝殻を入れたことだ。


溶鉱炉の中で行われる化学反応を促進するため、石灰石を入れると聞いた覚えがあったので試してみたのだ。

貝殻には炭酸カルシウムが多く含まれているので、同様の効果を期待できる。

どのくらい入れれば良いのかは分からないので、今回は5%程入れてみた。

仕上がりを見てから、今後調整すればいいだろう。



製鉄作業は晴れた日の早朝から始めた。

夏なので曇りなど気温の低い日に行いたいが、雨が大敵なので晴れた日にしか行えない。

汗だくになることを見越して、飲み水は大量に準備させた。


テツの指揮のもと、材料の投入、火入れ、送風作業が行われ、作業は順調に進んだ。


送風作業には、前回用いたポンプに加えて、新しく開発した回転式ポンプと足踏み式鞴を併用した。

事前に試したところ、脚踏み式は女性でも十分に扱えることが確認できたので、女性だけでローテーションを組んでもらった。

その分、男性陣の負荷も減るので、火力を維持しやすい。


作業開始から5時間が経った頃、スグと呼ばれる不純物が炉の穴から出てきた。

前回の作業よりも1時間程早いようだ。

送風作業の効率が上がったことで、内部温度が上昇し溶融が早まったのかもしれない。


作業開始から10時間くらいで砂鉄の投入は全て完了した。


夕方くらいになったが、火の勢いは衰えていない。

送風作業が順調に続いているからだ。


女性たちが加わったことで男性陣の負担が減ったし、女性たちの足踏み鞴はかなり効率が良い。


更に、全くの計算外だったが、なぜか男性陣のモチベーションが高い。

女性の前でかっこいいところを見せたいのかな、と思っていたがちょっと違う。


足踏み式鞴を踏む女性の脚に目が釘付けだ。


脚踏み式鞴を動かすと足が大きく上下するから、彼女らの貫頭着の裾からチラチラと太腿が見える。

どうやらその光景が、疲れを忘れさせてくれるらしい。


チラリズムの祖先、ということになるのだろうか。

貫頭着の下にパンツは履いてないのでパンチラではないのだが、むしろレベルが高い。

罪な物を開発してしまった。



そんな感じで送風作業も順調に継続し、あたりはいつの間にか真っ暗になった。


作業開始から18時間が経った頃、炉の壁面が持たなくなり、各所がボロボロと崩れだした。

俺は作業終了をテツに助言し、テツはその助言に従った。


送風口を粘土で塞ぎ、その日の作業は終了として、俺らは現場を後にした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。