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養豚

養豚を始めるため、俺はまず捕獲用の落とし穴を増やした。


飼育するので、できるだけ怪我をさせたくない。

落とし穴が最適だ。


繁殖するには最低でもオス、メス1頭ずつ必要だが、選んで捕獲なんかできないから、とりあえず何頭か捕まえたい。

落とし穴は合計10個作った。


飼育用の小屋も作った。

猪を逃がさないだけなら柵で囲うだけで十分と考えていたが、猪がオオカミに襲われる可能性があるというリーダーの助言を受けて天井付きの丈夫な小屋にした。


オオカミがくると村人も危険なので、猪の飼育は少し村から離れた場所で行うことになった。

村の東側にある畑に小屋を設置し、小屋の周りには高さ1mほどの柵も設けた。


猪用のエサ入れと水入れも用意し、準備が整ったころ罠に1匹の猪がかかった。


オスのウリ坊だ。

まだ生後1か月くらいだろうか。

小さくてかわいい。


「これはちょうど良いな。」


若い方が人間にも慣れやすいので飼育しやすい。


「あとはメスが欲しいが。。」


そんなことを考えていると、3日後にメスの猪が罠にかかった。


子供とは言えないがまだ若い。

生後1年くらいだろう。


その後も2頭が罠にかかり、最終的にはオス2頭、メス2頭になった。

ちょうど良い数だ。


猪を捕り過ぎるのは良くないので、俺は落とし穴を埋めた。


一度作った落とし穴は掘り返すのが楽なので、近くの木に目印をつけている。

必要になったとき、また掘れば良い。


捕まえた猪は小屋に入れて毎日エサを与えた。


猪は主に草食だ。

基本的にはドングリをそのまま与えている。

栗、みかん、柿も食べるが、もったいないので与えていない。


季節ごとに、最もたくさん採れる木の実を与えている。


イノシシは大飯食らいなのでエサの確保が心配だったが、今のところは子供たちが喜んで拾った木の実を与えている。

ウリ坊がかわいいから見たいのだ。

いつまで続くかはわからないが、しばらくは好きなようにさせれば良い。


1か月ほど様子を見たが、健康状態に異常は見られないので、あとは繁殖さえしてくれればこっちのものだ。


猪の繁殖期は12月~1月だ。

出産は3月~5月。

元の時代では豚の妊娠期間は121日(3月3週3日と覚える)と言われているからほとんど同じだ。


猪は1回の妊娠で6~8匹程度の子供を産むので、来年の今頃は最大で20匹まで増えている可能性がある。

食肉にできるのはそれから半年程後になるが、冬備えの時期と重なるのでちょうど良い。

まだまだ先のことだが、楽しみで仕方ない。


猪の飼育がひとまず問題いことを確認して、俺は念願の製鉄作業に取り掛かった。


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