第四十三話 五人の従者 三人目
あと二人も書きます!
( ̄Д ̄)ノ
なんで10人揃えたのかは
スーファミにあったあるゲームの影響が……
( ̄◇ ̄;)
第四十三話 五人の従者 三人目
☆オウエン大森林
「リスティ、来い」
茂みの影からサトウはリスティを呼び出した。その後ろにはソフィアが俯いて立っている。何も言わず黙ってサトウに従うその姿に、ディアナは驚いていた。気丈なソフィアには似つかわしく無い振る舞いに見てはいけないと思いつつ、視線が釘付けになってしまう。
(ど、どうしちゃったのよ⁉︎)
ただ、呼ばれて走り寄って行くリスティには分かっている様で、心配気にソフィアに寄り添い、そっと肩を抱き寄せていた。
「次はディアナ、お前だ」
「は、はい!」
そして、サトウはディアナを呼ぶ。
「ふぅっ」と息を吸い込み、ディアナはサトウの元に駆け寄る。
「ディアナはアーチャーなんだな」
「は、はい。ロングボウが得意武器です。それと補助で細身剣を使います」
サトウは少し思案すると複合弓を渡した。
「これは木と動物の骨を合わせて作られた特殊な弓なんだ。短弓の一種だが、威力は長弓と変わらん。迷宮の中では連射が効いて取り回ししやすいこちらの方が有利だろう。あと魔法の矢立があったから使え」
そして魔法の矢立を渡した。これは空間魔法により、矢立の中を広げ、合わせて重量軽減を行い鉄の矢を三百本近く収納出来る優れ物だった。
「こんなのローランドでも使った事ないよ!」
「貰い物だから遠慮はいらん。その代わりハーピィ如きに遅れをとるなら、ディアナ、お前は一生性奴隷として生きて貰うからな」
「!!! わ、分かってます! て言うか、取り敢えず今も性奴隷なんですよね?」
「良く分かってるな。腕前を認めたら姫巫女の側にいる事を許す。使えん奴なら連れては行けんからな」
「絶対に姫巫女様からは離れません! 今度こそ御守りするんですから!」
「では、その力を示して貰おうか」
サトウはそう言ってニヤリと笑うと「分かってるのか? いずれにしても俺の慰み者になるんだぞ?」
と、好色な笑みを浮かべ、ディアナのライトブラウンの髪を撫で上げた。
「やんっ♡ あ、あの、平気です! その、経験は無いけど、ひ、姫巫女様といられるなら、私はそ、その、全然美人じゃ無いけど、それでよろしかったら」
(なんで真奈美はそんなに人気があるんだ? 姫巫女はそんなスキルでもあるのか?)
サトウは、驚くほど同じ反応を示す真奈美の従者達に、少し疑念を持った。
一つはそれが真奈美の姫巫女としてのスキル。
もう一つはもしやこれはローランドがワザと放逐した可能性。
(少しおかしいだろ? ここまで忠誠を持つなんて。まあ、嘘では無いんだが)
そしてサトウは一人づつマインドリーディングを行い、嘘が無いかを調べてみたが、本心なのは揺るぎの無い事実だった。少なくともリスティ、ソフィア、ディアナの三人迄は。
(あと二人は後衛職だ。これはまた明日だな)
今日、後衛職の二人も連れ出したのは初体験で動けなくなった時の為に、三人を担いで帰る事を視野に入れての事だったが、その心配は杞憂に終わりそうだった。さすがは騎士団に所属するだけの事は有るのだろう。
(良かった、手加減して置いて。後から真奈美やオウングスに嫌味を言われる所だったわ)
そして、サトウは不安気なディアナをハーピィの待つ戦場に連れ出す。
「覚悟は良いか? これから行く丘にはハーピィが集まっている。それを殲滅させて貰うぞ」
すると、やはり騎士の一員なのだろう、先程迄とは顔付きが変わり、キッとサトウを睨んで来る。
「やります! 必ずお役に立って見せますから!」
サトウは天性であろうディアナの人を惹きつける眼に魅入っていた。
「……あ、あの? 何か?」
「いや、では行くぞ」
「は、はい!」
サトウは森の中を駆け出した。ディアナは慌てて追い掛けて来るが、その速度はジルに匹敵する。ただ、ローグ寄りのジルは迷宮探索などのスキル持ちだったが、ディアナは狩人寄りのようだ。走りながらも周囲への索敵を行っている。ロングレンジスィープと言う奴だ。狩りには必須のスキルだが、どうやらディアナは複数のスキルを持っているらしい。
サトウはニヤリと笑い「ディアナは意外な拾い物かもしれん」とボソリと呟いた。
そして生来の明るい性格はサトウの好みでもある。サトウはそんな女を徹底的に陵辱したがる性癖がある。今のディアナにはそれを知る由も無いのだが
(う、うそ! こんなに移動能力の高い人、初めて見た!)
ディアナも身体能力には自信が有ったが、サトウは桁違いだった。娼館での戦闘でその実力はまざまざと見せつけられていたディアナだったが、自分の最も得意とする分野でも圧倒的なサトウの実力を見せ付けられていた。
そして、森の中を飛ぶ様に疾走するサトウの後ろ姿を見惚れ掛けていた。
(これ位の力があれば私も姫巫女様を御守り出来たのに)
そして一国に命を狙われている姫巫女を護る事により、自らも命の危険にさらされ、アサシンギルドとまで敵対しているのに全く意に介さ無いサトウの度量にも驚いていた。しかも姫巫女はその事についてなんの礼すらも言おうとしてい無いし、サトウもそれを気にする素振りすら無い。まるでそれが当然の権利であるかの如く振舞う二人の不思議な関係性に、ディアナは憧れにも似た感情を禁じ得なかった。
さらに、処女を護りながら性交渉を持っていた事とか、姫巫女が自ら乞うてサトウの奴隷になって奉仕していた事とか、経験と知識の無いディアナは、いや、五人の従者全員がサトウに対して興味を持っていた。
そして複雑に入り乱れる感情を持て余しながらも、ディアナはそのロングレンジスィープのスキルにより、ハーピィの群れを捉える。
「サトウ、ハーピィを捉えました。約10匹が森の丘の上に集まって居ます」
「よし、ならば接敵は任せる。殺れるな?」
「……お任せを!」
言うが早いかディアナは森の中を気取られぬように迂回しながら、優位な射点を求めて移動して行く。
この時、サトウは三つの課題を出していた。それは[敵をなるだけ早く補足し態勢を整える事][待ち伏せ、もしくは超遠距離からの狙撃][接近しても弓矢で即死させる]である。
そして、ディアナの一方的な殺戮が始まろうとしていた。
♢弓兵ディアナ
森の中の丘の上に、ハーピィが12匹の群れを形成していた。
女の身体に羽根を持つこのモンスターは頻繁に目撃される割にその発生の経緯は諸説あれど未だ謎に包まれている。
魔法も使う彼女達は個体そのものは対して脅威では無いが、その移動能力と相まって群れを相手にすると格段に危険度が増す厄介なモンスターでもある。そう、何処からともなく現れる増援が危険なのだ。
つまり、ハーピィを相手取る時、最も重要なのはどれだけ正確にその動向を把握出来るかという事である。ディアナはそれを見事にクリアしていた。
そして、その圧倒的な長射程にハーピィを捉えると、その一方的な猛威を奮い始める。
森の中に《ヒュンッ! ヒュンッ!》と言う風切り音が響く。
飛び回っているハーピィに突然最後の時が訪れた。《ザシュッ!》数匹のハーピィが地面に落下して行くが、群れの仲間は理解出来ない。
しかし目の前の仲間に《ザシュッ!》と鉄の矢が突き刺さり命を奪われると、やっと事態を把握して「ギャアッ! ギャアッ!」と騒ぎ始める。
だが、何処にも敵の姿を捉える事は出来なかった。ただ、遥か彼方から《ヒュンッ! ヒュンッ!》と風切り音と共に飛来する鉄の矢は確実に仲間の命を奪って行く事は理解出来る。
必死に回避行動を取るハーピィだが、一方的に射掛けられ反撃出来ずに仲間を削られながらも、ようやく群れのリーダーが矢の飛んで来る方向を見定め、復讐の為に襲いかかろうとした所に突然森の中から人影が飛び出して来る。
「ギィ! ギギィ!」
驚いたハーピィ達はその人影を警戒し様子を探るが、何時迄も攻撃を仕掛けて来る気配が無いのを察したのか、一斉に襲い掛かって行った。
ハーピィの群れが迫って来るのを確認したディアナは「遅い」と、一人呟くと微動だにせずジッと引き付けている。
そして
襲い掛かるハーピィ達があと10mを切った時ーーその人影が突然動いた。
サッと弓を構え背中に構える矢立から三本の鉄の矢を取り出すと、そのまま三本をハーピィの群れに向けて同時に放った!
森の中に《ビュンッ!》と風切り音が響く!
そして戦闘のハーピィに《ザシュンッ!》と突き刺さる。墜落する仲間に気が付いた残りのハーピィの群れが、回避行動を取りながら周囲に散り、それでもなお飛びかかって行った。
しかし、その人影は慌てる事なく、逃げる素振りすら見せない。いつの間にかまた三本の矢を取り出し、二本を口に咥えると襲い掛かるハーピィの頭を事も無げに射抜く! 高速で飛び回るハーピィを丸で射的の的でも狙うかの様に、その口元には微かな笑みが浮かんでいた。
四方から襲い掛かるハーピィを丸で意に介さぬ様に狙いを定めていくその人影は、まるで後ろにも目があるかのようにその動きを的確に把握している。
恐るべき空間把握能力は最後に残ったハーピィの位置を捉え、鉄の矢を叩き込んでいく。
背後から死角を突いて飛び掛かるハーピィに振り向きざまに鉄の矢を叩き込むと、そのまま墜落して来るのを右に躱しクルリと身体を回すと右から迫る二匹に二連射すると、そのまま振り返り眼前に迫ったハーピィの口の中に速射した鉄の矢を放ち脳天を貫く。
手練れのアーチャーは接近しても矢を射続けると言うが、ほぼ即死させるその腕は神業と言って良いだろう。
そしてーー最後に残った一匹が逃げ出そうとするのを見逃さ無かった。
「逃がさ無い」
そう言って矢をつがえると、その矢に魔力を込めていく。
「[フレイム アロー]!」
放たれた鉄の矢は赤い光に包まれ、明らかに今迄とは違う軌道を描き、真っ直ぐにハーピィに迫まる。
そして《ドズンッ!》と鈍い音を立てハーピィを貫くとーー《ゴオッ!》と言う音と共にあっという間に炎に包み、そのまま燃やし尽くしてしまった。
三分程でハーピィの群れを全滅させた人影は、ジッと最後に仕留めたハーピィが墜落して燃え尽きるのを見ている。
そして最後を見届けたかの様に、その背後にサトウが隠密を解いて現れた。
ディアナはそれを感知して「どうです、ご覧頂けましたか」と自信満々だ。
サトウはそっと頭を撫でると「良くやった」といきなり肩を抱きすくめる。
「ひゃあっ! い、いきなり止めて!」
驚いて身を翻そうとするのをサトウは逃さ無い。そのまま激しく唇を奪い、目を白黒させているディアナを愉しむかのようにその可憐な唇を貪り続ける。
「んんっ♡…ちゅぷ……や、やん♡……じゅるるっ……ああっ…」
必死で抵抗するディアナを堪能したサトウはニヤリと笑い、涙目になっているディアナを激しく抱き締めた。
「や、やあ! そ、そんな! 強引過ぎます!」
「何故だ? もう分かっている筈だろ? 姫巫女と居ると言う事は、俺の奴隷になると言う事だ。お前は俺の性奴隷になったんだぜ?」
ディアナはビクッと身体を竦ませると、それでも涙を浮かべながら必死の抗議をして来る。それが尚の事サトウを興奮させ責を激しくさせる事をディアナは当然気がつか無い。
唯一、姫巫女たる真奈美だけがその身を持ってそれを知っているが、例え側に居たとしても教えてやる事は無いだろう。この世界でも、サトウは支配者であり、やはり真奈美は奴隷として振舞うのだから。それは普通に言われる奴隷とはかけ離れている所為で、理解出来る者は稀なのだが。
そしてディアナはその一端を身を持って体験する事になる。それはこの世に生を受けた一人の女として、類をみない経験であり、幸福であるかもしれないが、女としての尊厳を打ち砕く悪夢の様な出来事かもしれない。
しかし、ディアナにはもはや逃れる術は無いのだ。
サトウは本当に【夜の勇者】だった。
そしてどの女に対しても実に公平に酷い男なのだ。
そして、この日最も酷い責を受けたディアナは、その苦悶とも思える絶叫を実に一時間近く搾り出し、最後は涙と涎を垂れ流しながらそれでも許されず、最後は失神と覚醒を繰り返しながらただ喘ぎ続けていた。
ジッと二人を待っていた四人は、サトウに担がれて現れたディアナの余りの惨状に絶句したと言う。特にリスティとソフィアは。
だが、やっと意識を取り戻したディアナの蕩けた顔を見て、ホッと胸を撫で下ろしていた。残された二人はキョトンとして何が起こったのか分からないままだったが、この行為について決して話してはならないと厳命されている三人は何も話す事は出来ない。
その微妙な空気をサトウは愉しみながら、ジルとクリスの元へ帰り始める。
ドノヴァンから奪いとったマジックアイテムの中にある、[マジックテント]を使い、全員で野営をする事になった。コレは対モンスターの結界を仕込んであり、空間魔法により内部を拡張してある特注品だった。見掛けは普通のテントだが、中は十畳程の広さがあり、煮炊きが出来る施設もある優れ物である。サトウはコレを見つけたので単独で森の神殿に向かう事を決めた。非常に快適で安全な旅を約束してくれるだろう。
ただ、リスティとソフィアとディアナは、今夜の事を考えると気が気では無かったが、それは杞憂に終わる。
欲望に塗れても欲望に溺れ無い。それがサトウと言う男の本質なのだ。
その夜は迷宮攻略に関して、ジルとクリスから皆でレクチャーを受け、食事をして眠る事になった。
拍子抜けした三人と、疑心暗鬼になっている二人と、放置されるのに慣れてしまったジルとクリスは旅の疲れか寝てしまったが、その時コッソリとサトウは動く。
『オウングス、お前覗いていただろ?』『なななっ! 何を!』『俺の剣技LV3は一度捉えた気配を判別出来るんだよ』『!!! そ、それは! そ、その……』
次の犠牲者はオウングスだった。
ただ、悪戯をされただけではあるが、翌日態度のおかしいオウングスに真奈美だけは気が付く。
(……オウングスちゃん、お仕置きされたんだね)
真奈美はまた懐かしい目でオウングスを見ていた。




