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星の生死と花の乱死-月の雫…

季節は移ろい…桜やチューリップなどが咲き始め…木漏れ日の公園でリオンとアルテミスは星と月の模様が散りばめられたレジャーシートに2人は座った…レジャーシートが1人分のスペースしか無くリオンとアルテミスは体が密着していた。アルテミスの心臓は高鳴っていた。(リオンさんとこんなに密着して細胞がなんか疼いてくる…何なのこの感覚…子供ができちゃったらどうしよう。だけど純潔は守らないと…リオンさんの命と引き換えにゼウス様と約束して誓ったのよ…)アルテミスは心の中でリオンの幸せを願った。


「リオンさんお弁当作ってきたのよ…だけど1人分のレジャーシートだと窮屈でしょ?あっちのベンチでお弁当食べようよ」アルテミスが立ち上がるとリオンの手がアルテミスを引き寄せた。「ここで大丈夫だから…アルテミスが俺の前に座るといいよ。その方が危なくねぇし守れっからさ」


アルテミスはリオンの両足の間に硬直しながらちょこんと座った。アルテミスの体は熱を帯びていた。アルテミスがリオンに星型の焼きおにぎりを手渡した時に手が触れた。「アルテミス風邪でもひいた?急に熱でたのか?手がかなり熱いぞ?」リオンがアルテミスの体調を心配をした。


「風邪なんかひいてないからね!心配してくれてありがとう。急に気温が上がったのよ…春だしね」今日の気温は12度であった。


(リオンの両足に挟まれて座ってるからって子供できないわよね?大丈夫よね…)アルテミスは動揺していた。


「この星型の焼きおにぎり旨いよ!凄く焼き加減が焦げてて旨い」リオンが次々と口に入れていく。「星型の焼きおにぎりは実はリオンさんをイメージして作ったのよ。リオンさんはオリオンの星の生まれ変わりだと信じてる…オリオンは7つの星から成り立っているのよ…リオンさんの事を想って焼いていたらボーッとしちゃったら焦げちゃった〔泣〕星型の7個の焼きおにぎりと三日月のオムレツ☆三日月のオムレツをフォークで崩すと星型のパプリカやニンジンがでてくるのよ(笑)」


リオンは純真無垢なアルテミスを見て一生愛し守りたいと誓った。


アルテミスの背後から両手が伸びリオンの両手から純白の薔薇アルテミスの花片と星が散りばめられたアンクレットを手渡された。「アルテミス…俺の方を向いて…」白い薔薇の花片と星のアンクレットはリオンの手でアルテミスの両足につけられた。


「アルテミスが付けてるアンクレットは白い薔薇は清らかな永遠の愛。(スター)のチャームは俺のRay(ヒカリ)だよ…。俺もアンクレット付けてるけど白い薔薇の花片と(ムーン)のチャーム。(ムーン)はアルテミスの魂だから…お互いがヒカリを放ち離れていても導けるように…あと純白の薔薇のアルテミスのブリザードフラワーのクリスタル。聖なるクリスタルの中にアルテミスの白い薔薇が入っている。アルテミスを邪悪なものから守り続けたい。アルテミスと結ばれ愛の結晶(コドモ)を授かりたい…結…」プロポーズをしようとした時に1羽の大きな鷲が空の彼方から急降下してきた…。


「アルテミス危ない」リオンがアルテミスに覆い被さり…リオンの顔面は強靱な爪により無残な姿に変貌してしまい鷲はアルテミスの白い薔薇のクリスタルを持ち去り大空に舞い上がって行った。

「リオンさん!リオンさん!しっかりして!!」私がいけないんだ…アルテミスは自分を責め続けた。リオンは救急車で運ばれ意識が無く予断を許さなかった。病院にリオンの父の種夫と母の牡丹が駆けつけた。


「リオンは大丈夫なの?」血相を変える事も無く淡々と話す2人…。


「意識が無くて…命もどうなるか…」

号泣するアルテミスに種夫と牡丹は「あなたが心配よ…」黒百合家に泊まるように告げた。「ありがとうございます」アルテミスは種夫と牡丹と一緒に黒百合家に向かった。種夫の妻のセレネも住んでいた。


「なぜアルテミスがいるの!!」一部始終の話を種夫から聞いたセレネ。〔〔リオン意識不明なんだ…リオンとセックスしたかったな…もう叶わないのかも…黒百合種夫の血をひいてるんだからリオンの種でも良かったのよ。アルテミスがいるとロクな事がないわ〕〕


アルテミスのロングスカートから足首が見え隠れしていた。キラリと輝くアンクレットのチャームに反応したセレネ。

「ねぇ?そのアンクレットの薔薇の花片と星は何なのよ!!」


「これは何でもないですから…」

慌ててアルテミスはアンクレットを隠した。

疲弊した心身を休める為に風呂に入ったアルテミス…。〔〔こんな遅い時間だし誰も入ってこないわ〕〕ブラウスとスカートを脱いでシャワーを浴びていた。「ガラッ」と音がして振り向くとセレネが立っていた。

「あら…アルテミス!シャワー浴びてるの?疲れてるだろうからソープ流してあげるわ」シャワーを強く当てるセレネ。


「大丈夫だからやめて…」


「じゃあ!どいてくれない?私は今から種夫さんに種を蒔いてもらうのよ。早く種を宿さないとね(笑)アルテミスってリオンと何回セックスしたの?(笑)」

「…………」

うつむくアルテミス…。


「まさか?肉体関係がまだとか?(笑)リオンは艶っぽい女が好きよ。真っ赤な口紅を塗って花片のように口づけをしてリオンのカラダに赤い薔薇を咲かせるのよ…リオンがその気にならないのはアルテミスに魅力がないからよ。あぁ種夫さんとの子作り楽しみだわ」


アルテミスはシャワーで泡を流しリビングに向かった。奥の部屋から腐臭と女性のうめき声がこだましていた。アルテミスがドアから覗くと全裸で牡丹が太い御神木に吊されていた。牡丹のカラダには無数の黒い(ロウ)が染みつき跡が残っていた…。


「きゃあああああ…」アルテミスは声を出し腰を抜かしてしまった。


息子のリオンが生死をさまよってる時に種夫と牡丹が髪とカラダを振り乱している状況を受け入れる事が出来なかった。


「あらやだ…アルテミスちゃん!覗いたりして欲求不満なの?リオンがもしもの場合を想定しないとね…これは儀式なのよ。リオンが復活する為の儀式(セックス)よ。リオンは産まれても私の母乳は一切飲まなかったわ。ねぇ?リオンとどんなプレイしてるの?リオンはアルテミスちゃんの胸はお気に入りなのかしら?」アルテミスはうつむいて言葉を発する事が出来なかった。☆純潔だとは言えずにいた…。



バスルームではセレネがシャワーを浴び終わり種夫のベッドルームに向かったが種夫はいなかった。アルテミスの声がする部屋に行くと牡丹が黒い(ロウ)を垂れ流したカラダで立っていた。


「あらセレネちゃんどうしたの?」


「種夫さんが種を蒔いてくれるって言ってたのよ。牡丹さん!部屋から出て行って」


「あらやだ…種夫さんなら2時間前に私としたわよ…種夫さんからキスしてきてベッドに押し倒されて。ほぼ毎日交わってるのよ。黒い(ロウ)がその証。種夫さんはこの通り爆睡よ(笑)ゴメンねセレネちゃん。種は無いです(笑)」


セレネは唇を噛みベッドルームを出た。


アルテミスは用意された部屋に入ると異様な光景に言葉を失った。


ベビーベッドが用意されベビー用品のスタイや哺乳瓶やオムツなどが部屋中を埋め尽くしていた。オルゴールや胎教のサウンドトラックなどが大音量で流れ続けていた。


「何この部屋…私の部屋とセレネさんの部屋を間違ってるのかしら…」


ガチャッ。ドアの鈍い音が響いた。



「あの…セレネさんの部屋と間違ってるんじゃないでしょうか?」


「この部屋よ!タンポポ茶を作ってあげたわ…体に良いのよ飲んでね…」牡丹がタンポポ茶の入ったマグカップを手渡した。


「タンポポ茶美味しい…」


「タンポポ茶気に入ってくれた?タンポポ茶は母乳の出が良くなるのよ…リオンと随分付き合ってるみたいだからお腹に赤ちゃんがいたりしてね?リオンがこの瞬間も生死をさまよってるけど万が一の事があっても種が宿ってれば大丈夫なのよ!黒百合家の嫁になるならいろいろ儀式をこなしてもらわないとね」


種夫がアルテミスの部屋に入りキングベッドに腰掛けた。「4月18日はガーベラの日なんだよ…私の妻のセレネをクライアントに生花として披露する。ガーベラはセレネの生き様の花だ」


4月18日のガーベラの日。夜10時に黒百合グループのクライアント達を招待し倉庫に続々集まりだした。セレネはシースルーの黒い着物を着付け登場した。赤いライトが照明として(セレネ)を照らし旦那の種夫が妻のセレネを紹介した。「みなさんようこそ!4月18日は「よいはな」の語呂合わせでガーベラの日です。良い(オンナ)を鑑賞し堪能して頂きたい。私の妻のセレネは黒ガーベラです。ガーベラは水不足や雑菌が付着するとガーベラの茎が垂れ曲がるので何卒宜しくお願いします」


セレネは黒いシースルーの着物のまま立たされていた。いろんな(オトコ)達が(セレネ)ガーベラに続々寄ってきた。(セレネ)ガーベラの花片は(オトコ)達によって花弁の汁を吸われたり葉が白く変色し始めた。(セレネ)ガーベラを堪能するシステムで大金が次から次へと課金されていった。「アーッダメ…」(セレネ)ガーベラの(クビ)が垂れ下がり始めた。クライアントの虫達(オトコ)はあらゆる水を(セレネ)いガーベラに噴射した。(セレネ)ガーベラは息を吹き返し5時間にもわたり披露された(オンナ)の品評会は幕を閉じた。セレネは高揚感と脱力感が襲いセレネは倉庫で寝てしまい寝ている時にもいろんな種類の(オトコ)が群がり続けた…「綺麗だ」「鮮やかだ」「家で栽培したい」「贈り物にしたい」などの声が耳に入り幸せを感じ始めていた。セレネは黒百合家を離れいろんな場所へ出向き(セレネ)の柱頭や子房などの構造を自ら披露する毎日(ショー)を送っていた。


黒百合家では種夫と牡丹とアルテミスの3人の生活でリオンの意識は未だに戻らずにいた。「おはようございます」アルテミスがキッチンへ向かった瞬間にメマイと吐き気に襲われた。「あら大丈夫?体調悪いの?もしかしたら…」牡丹はアルテミスのカラダを撫でた。


「大丈夫です。慣れない生活で体調崩しただけです」アルテミスは料理を作る時も掃除の時も異常な吐き気とメマイに襲われていた。


まわりが寝静まった深夜2時にシャワーを浴びていたアルテミス。またメマイと吐き気が襲ってきた。「大丈夫?やっぱりお腹で種が育ち始めてるんじゃないの?」牡丹がアルテミスのカラダを撫でた。「妊娠はしてないです」アルテミスが声を潜めた。「何で分かるの?リオンとセックスしてるでしょ?」牡丹がアルテミスのカラダを撫でながら聞いた。


「………………」


「まさかとは思うけどセックスしてないの?ねぇ?うちのリオンが可哀想だわ…面白味もない花をただ見てるだけじゃない…他の男とはどんな花を咲かせたのよ?」


アルテミスは頭を深く下げふらつく体を(カバ)いながら自分の部屋に戻った。黒百合家のありとあらゆる場所に黒百合(クロユリ)の花片や花束が置かれ広い屋敷の中は強烈な黒百合の腐臭が漂っていた。


部屋をノックする音が聞こえドアを開けると種夫が入ってきた。「リオンの種は宿ったかい?リオンと離れててアルテミスも枯れていくんではないかい?私はねアルテミスという薔薇が幼少時から縁があるのだよ…清らかで美しく純潔な純白の薔薇アルテミス。娘を純白の薔薇アルテミスにしようと頑張ったが私には娘は授からなかった。私に買われたくて寄ってきた(オンナ)や周りから贈られた(オンナ)はアルテミスの白い薔薇(ジュンケツ)では無かった。アルテミスはいづれかは黒百合家と縁を持つ事になる。リオンはこの世に戻らない可能性があり…私の知り合いで高次元のチャネリングをできるマッカーバーというチャネラーにお告げを聞いたら「純白の薔薇アルテミスの(オンナ)を御石神社の太い大木の十字架に縛り神からの教えや導きを声としておろす。そして悪霊を退散させヒカリを降臨させる儀式を執り行うとリオンは目を覚まし息を吹き返す」というお告げを聞いた。今日の夜23時17分に儀式を始める。リオンの事を愛しているなら…」そう告げると種夫は部屋を出て行った。


夜22時になり牡丹がアルテミスの部屋に入り純白の薔薇の飾りが施されたベビードールと白いフリルのガーターストッキングを手渡した。「ヤダ…こんな露出の高い衣装…」


アルテミスの髪とカラダを撫でながら「アルテミスちゃん…種夫さんと私が立ち会うだけよ。将来は家族になるんだからね?アルテミスちゃんがこの衣装を着て導かれた通りにしてればすぐ終わるし、リオンも目を覚ますのよ!アルテミスちゃんが愛の力でリオンを救うの!23時17分に種夫さんの秘密の部屋へいらっしゃいね」牡丹はそう告げると部屋を出て行った。「リ、リオンさん私は頑張るからね。リオンさんの命と引き換えにゼウス様と永遠の純潔を約束し命を生かして貰ったのに…リオンさんは私を守った為に命を削ってるのよ」アルテミスは白いフリルのベビードールを着て繊細なフリルのガーターストッキングをはいた時にリオンから貰った足首のアンクレットの琥珀色の星と白い薔薇の花片チャームが引っかかりストッキングが破れた。


アルテミスは種夫の秘密の部屋に入るのを躊躇していた。


その頃リオンが入院している緊急病院では医師や看護師が慌ただしい状況だった。


リオンが目を覚ましたのである。「大丈夫ですか?星緒さん分かりますか?」医師の問いかけには反応せず目を覚ましただけであった。



黒百合家の●森羅万象●と書かれた種夫の秘密の部屋にアルテミスは入室した。アルテミスは太い大木の十字架に赤いリボンで縛られた。「まぁアルテミスちゃん美しく鮮やかだわ!リオンが見たら感動するでしょうね…リオンが早く目を覚ましてアルテミスちゃんとの赤ちゃんを作らないと…なるべく女の子でお願いね…種夫さんはどうしても女の子の赤ちゃんが欲しくて自分で立派な(オンナ)にするんですって!アルテミスちゃんとリオンが結婚すると嫁姑になり近い身内になり縁ができるんだけどね。実はアルテミスちゃんと私は姪っ子と叔母なのよ。アルテミスちゃんの母親は私の妹。私と妹の母親は御石神社の真光の池で月照星来音(ツキショウセレネ)の祖母の旦那と心中したの。セレネの祖母ニセ祈祷師が心中へ死に導いたのよ!私と妹は幼少期に離れ離れになり妹は裕福な親戚に貰われ私は施設育ちでかなり苦労したわ。それから成人するまで音信不通。母の命日に御石神社に行ったら星緒造園の従業員が白い薔薇を植樹していた。そこに私と似た女が花も手向けずに涙を溢れる程に涙を流し手を合わせていたの。「この白い薔薇を供えてあげて」と社長の星緒が手渡した。その後に涙を溢れさせていた妹はホテルに行ったわ。ホテルから出て来た妹は笑顔で足がふらついてた…結婚の約束までしてたみたいだけど私が妹から社長の星緒を奪ったわ。ていうか…星緒が私を選んだの。「私は白い汚れのない薔薇です」って言ったら仕事中なのに違う花弄(オンナイジリ)りするんだもん(笑)財産のある星緒と結婚して子供もいて幸せだった…だけど妹と星緒はカラダの関係が続いていた。妹は水商売で客として来ていた男と結婚してアルテミスちゃんとアロンが産まれたのよ。あんたが!何故わたしの息子と出会って付き合ってるのよ!」牡丹は赤い蝋燭から滴り落ちる赤い(ロウ)を白いベビードールにかけた。「いやっ…やめてください」


「やめてじゃないのよ!リオンを救う愛の儀式なのよ!」更に赤い(ロウ)を流し滴り落ちた。

「きゃあ…痛い…痛いの」痛がる度に赤い紐がカラダに食い込みアルテミスの叫びが大きくなっていく…。

「ねぇ種夫さん!赤ちゃんの鳴き声のCDを大音量で流して(笑)アルテミス!赤ちゃんを産む時はもっと痛いし!これくらいの痛みなんか大丈夫よ!リオンの為でしょ!リオンの赤ちゃんを産む時は私が付き添ってあげる(笑)頑張って種夫さんにかわいいオンナの子の赤ちゃんを産むのよ!あんたの使命よ!赤い蝋がなんだか血みたいね(笑)」


アルテミスは泣き叫びながら「私は赤ちゃんを産めないの!私はゼウス様と約束したの…純潔じゃないとダメなの!リオンともキスもしてないの…だから産めないの!」

種夫は恍惚の表情を浮かべながら…

「なんて奇跡だ!アメージングローズ!」


「種夫さん…リオンが死んだらアルテミスはリオンの種を宿せないわ!リオンと種夫さんは血縁者なんだから種は同じじゃないかしら?だから大丈夫よ…」


「牡丹ありがとう…それもそうだよな…俺がアルテミスの花片をめくってあげよう(笑)」




「いやぁーやめて!リオンさん助けて」


種夫が赤い蝋をアルテミスにかけ足首のアンクレットの白い花片と星のチャームに垂れ流れた。アルテミスが叫ぶ度に白い花片と星のチャームが激しく揺れた。


2階の窓のカーテンに影が映り、けたたましい音が響いていた。種夫が2階の窓を開けてみると何もなく…閉めようとした瞬間に一匹の大柄な鷲が大きな星型のクリスタルを強靱な鉤爪から種夫と牡丹にめがけて勢いよく投げ落とした。「やめろ!ぐわっっー」星型のクリスタルは種夫の頭を直撃し意識を失い逃げ回る牡丹は散乱したクリスタルが手や顔に刺さり血が流れた。鷲は強靱な鉤爪でアルテミスが縛られている赤いリボン引き裂きアルテミスが落ちた床には白いアルテミスの薔薇ブリザードフラワーの花片が床に散乱していた。


ハラハラと舞い散る白い薔薇の花片…。

「リオンさんが私にくれたアルテミスの白い薔薇のブリザードフラワーだわ…割れたクリスタルにリオンさんの名前が刻まれている…あの時に鷲が持ち去り空の彼方に飛んで行ったのよ…私は儀式を最後まで我慢できなかった…リオンさん死んじゃ嫌…」号泣するアルテミス…自分の足首に付けていた星と薔薇の花片のアンクレットに赤い蝋が染みつき足首から外した瞬間に先ほどの鷲が奪い取り飛び去った。


恵受病院ではリオンの肉体(タマシイ)にゼウスと(ツカ)いの鷲が立っていた。

「目を覚ませリオン…」目を覚ましたリオン。「ゼウス様…なぜここに」


「おまえが深い眠りについている間…アルテミスがリオンの為に父と母により十字架の御神木に吊され辱めの儀式を受けた…。自分がどうなろうともリオンを助けたい一心でな。リオンがアルテミスに贈った純白の薔薇アルテミスのブリザードフラワーのクリスタルがアルテミスを救ったのだよ。純潔の約束を守らないとリオンの命がないとアルテミスに申した。アルテミスは純潔を守りリオンを守り抜いた。早くアルテミスのもとへ行きなさい。アルテミスは御石神社の鍵のかかった奥の院で眠りについている。私が安全な場所に瞬間移動させた。リオンとアルテミスの傷や痛みは今から私の魔法の杖で消し去る」ゼウスが杖をかざすとリオンの傷や痛みは消えた。医師や看護師が慌ただしく動いていた。

「星緒さん分かりますか?」

「はい…分かります」



黒百合家の種夫と牡丹は数時間後に意識を取り戻した。


「一体あれは何だったんだ…ア・・アルテミスがいない」


ルルルルル…。牡丹の携帯電話が鳴り響いた。「もしもし、恵受病院ですが星緒璃音さんの意識が戻りましたので…病…」牡丹は信じられず発狂した。


「何で意識戻ったのよ!バカ野郎」

「はい?もしもし?あの…」

電話を切り奇声をあげる牡丹。

「リオンの種がアルテミスに種付けされるのはダメよ。純潔なアルテミスは種夫さんの子供…女の子を産むのよ!授かるまで…」


「牡丹ありがとう。いつだって俺の為に自分を犠牲にして…俺と牡丹の子供がリオンでその息子が純潔女(アルテミス)を連れてきてくれた。すべては牡丹のお陰なんだよ」種夫は大きな舌を出し牡丹の傷を舐め血を拭った。2人は散乱しているクリスタルの破片を踏みベッドに上がり互いのカラダを舐め合った。


「あぁぁぁ…気持ち良いわ…やっぱり牡丹には御神木が無いとダメよ」種夫が赤い蝋燭に火を付け赤い蝋が牡丹の白い肌に花片のように垂れ散った。

「あああっ熱い…女は愛する男に可憐な牡丹の大輪の花片を見せないとね」


「大輪の牡丹の花片に虫が付かないように俺が監視しないと。牡丹…あの時のように俺の種を受けて欲しい。もしかしたら御神木が女の子を授けてくれるかもしれない…」2人のベッドの後ろには170センチの御神木の十字架が種夫と牡丹の交配を見ていた。


「ああっ…今日は凄い感覚だ…牡丹いくよ…黒百合の種を受け取れぇぇ!」

その瞬間に御石神社の十字架の御神木が2人を目がけて倒れ…種夫と牡丹は純白のシーツの上で眠りについた。黒百合種夫の種は無念に床に飛び散った。御石神社に祀られていた御神木を黒百合グループが伐採し御神木の十字架として種夫の秘密の部屋に設置した。アルテミスが縛り付けられていた御神木は幼少時から純粋で慈しみのある心の持ち主であるアルテミスを長年見守り続けてきた木の精霊。アルテミスと黒百合種夫は昔から縁が繋がっていた。幼少時にアルテミスは貧困だった事もあり御石神社の森へ出向いていた。陽が落ち始めた時に手招きしてアルテミスを呼び寄せようとした不気味な男が黒百合グループの黒百合種夫であった。


純真無垢な女の子が散歩をしているのを見かけ娘の愛美珠(アミス)が遊んで使っていた音色が出る弓の玩具STARTONEを花が咲き乱れる地面に置きおびき寄せた。それから数十年の時が経ち黒百合種夫の(イノチ)は散った。


数日後にリオンは病院を無事退院した。向かった先は御石神社の奥の院の本堂だった。リオンが鍵を開けようとしたが厳重に鍵が閉まっており開かずにいたが空の彼方からゼウスの遣いの鷲が急降下し本堂の鍵を壊し飛び去って行った。扉を開け横たわるアルテミスに声をかけた。「アルテミス大丈夫か?」


「リオンさんどうしてここに?生きてくれたのね…嬉しい」アルテミスの体の傷や痛みはすべて消えて元通りになっていた。

「あぁ…ただ眠っていただけだよ」

リオンはアルテミスを抱き寄せた。

「きゃあっっ…」

アルテミスは純白のベビードールとフリルのガーターストッキング姿であった。「見ないでっっ…!!」抱き寄せたリオンの手を払いのけた。「ダメよこんな事をしたら赤ちゃんが出来ちゃうわ。赤ちゃんができたら純潔の約束が守れないしリオンさんが…」


リオンはアルテミスの愛が嬉しかった。

「帰ろうアルテミス」リオンの車に乗り御石神社を後にした。運転する車内で「アルテミス実は父と母が亡くなったんだ。種と花は御神木に導かれ十字架の下敷きになり枯死した。

「私のせいかしら…」

「違うよ…2人は傷を負いながらも交わり続けた。御神木は罰ではなく死を与えたんだ」数日後に2人の葬儀が終わった瞬間に空からフワフワとした綿毛が降ってきた。空の彼方に飛んだ愛美珠(アミス)の魂が2人の死を祝福しているみたいだった。


月日は過ぎて6月。黒百合種夫の妻セレネは(オトコ)の接待で住まいを転々として金のなる(オトコ)を揺すっていた。「種夫と牡丹が死んだわ。遺産は妻の私のものよ!!フゥー!大金は入っても(オトコ)遊びはしたい。早く金のステージに立ちたいわ(笑)」深夜1時に広大な敷地にある蔵にガーベラはおびただしい数の(オトコ)をおびき寄せた。進行人の50代の甘い顔をした男が(オトコ)達から金を徴収し始めた。ガーベラはおびただしい虫達から舐められ吸い上げられガーベラの舌状花(ハナビラ)は薄赤色に変色した。

「あああっっや…やめて舐めてばかりじゃだめよ」虫たちは入れ替わりでガーベラの花片を刺激し堪能していた。汚れた洋服に風呂も入っていない臭気漂う不衛生な虫がガーベラに近づきに握りしめた900円を進行人の男に渡した。


「ちょっとあんた900円で上物のガーベラを堪能する気?頭イカれてんの?」


「うるせー何が上物だ!黙ってやがれ!」

男はガーベラの花片を自分の思うがままに吸い続けた。臭気漂う虫はガーベラに液体をかけ(クビ)が戻った。

「ほら!ガーベラは水分が無いとダメなんだろ?液体が欲しいのか答えろや!」

「液体ももっと欲しいけどあなたの臭い尖った口で咲きたいのよっ!早くしな!」


「900円の価値もないガーベラだ(笑)液体をかけたらひでぇ(ツラ)だ。どんな加工したんだ?」おびただしい(オトコ)達は夜通しガーベラの花片を弄び尽くした。ガーベラから虫達は離れゾロゾロと学校や会社へ向かった。季節は梅雨時期でジメジメとしていた。蔵の外には紫陽花が山の頂上まで咲き誇っている。飲食店代表の金木がセレネに500万の札束を渡した。「20代で飲食店代表取締役になり50代になるとつまらん(オンナ)遊びばかりで退屈なんだよ」セレネは札束を咥えて満面の笑みで承諾した。

「薔薇のトゲでガーベラを傷つけても良い?卑しい花は傷つけたくなる…」


「どうぞ宜しくお願い致します」薔薇のトゲが無数の傷を作り胸や背中から赤い血が滲み出てきた。「ガーベラが薔薇のトゲに傷つき悶えてるのはたまらないよ上物だよ」セレネは恍惚の表情を浮かべた。「今晩またガーベラを堪能したい。この紫の肌襦袢に着替えて待ってて」セレネは艶やかな紫の肌襦袢に着替えて待っていた。「セレネ…紫陽花畑を散策しないか?月も綺麗だし、紫陽花畑が山の頂上まで咲いていて絶景なんだ…さぁおいで…」午前中の雨で地面はぬかるんでいた。セレネを強く抱き寄せ金木の手が動き始め紫の肌襦袢が濡れ始めていた。「やっぱり顔の良い(オトコ)がいいわ。カブトムシの威力みたいだわ…今日は動けなくなっちゃいそうよ」

「まだまだ美しくなるんだよガーベラは紫陽花畑の紫陽花も濡れて艶っぽい」金木の舌でセレネの肌襦袢を脱がしていきセレネはガーベラのように心が弾んだ。「紫陽花にタツムリが群がっているよ…カタツムリにもガーベラの花を味わせないと…」


「ンンンッ…ハアンッ這いつくばりながら粘液を出すなんてズルイわ。もっと欲しい」金木がカタツムリ20匹をセレネのあらゆる部分に乗せた。

「私は汚花だわ…もっと動き回ってぇ」


「ガーベラの花片の中心部が沈黒だから沢山の(オトコ)達に遊ばれたのかい?見れば分かるさ。紫陽花に横たわって」雨が降り始めセレネの肉体は濡れ始めた。ガーベラはカタツムリの悪戯によって狂わされ続けた。あまりの快感と高揚感でセレネは紫陽花畑で眠りについた。強い雨風が数日間続き…数日後に紫陽花畑に行くとガーベラは白い繊毛の綿毛になり鮮やかな花片の人生は紫陽花畑で花の人生を終えた。


「おまえが息子のエンデューを殺したんだよ。紫陽花畑の花壇でな」セレネの最期を見届けた父親の金木とホストエンデューの恋人のルナ…。


紫陽花畑の頂上で黒百合(クロユリ)がこちらを覗いているようだった。



季節は移ろいリオンはアルテミスを純白花嫁にするとゼウスに誓っていた。


夕暮れ時…御石神社の森をリオンとアルテミスは手を繋ぎ歩いていた。


「アルテミス俺と結婚してください。アルテミスは花として月として永遠に俺の傍にいて輝いていて欲しい」



「リオンさん…私は白い薔薇のように清くも美しくないわ。私は結婚してもリオンさんの子供は産めないのよ…私とじゃリオンさんは幸せになれないの」


「子供?俺にはアルテミスさえいれば幸せだよ。アルテミスがいなければ愛やヒカリを感じられず暗闇を彷徨ってるようだ。俺は生きてる意味が無い」



「私はリオンさんを幸せにできる自信が無くて怖いの」涙を溢れさせた。


「アルテミスは純白の薔薇のように可憐で美しい。アルテミスが雫を流すときは星の雫に変えてみせるよ」


空の彼方から水の粒が落ち始めた。

「やだ雨だわ…雨は哀しくなる涙みたいだもの…」リオンがアルテミスに傘を差した。「リオンさん傘1個しかないのよね?私はいいから傘使ってよ」


「俺は傘がなくても平気だよ。アルテミスという花に包まれてれば」


リオンはアルテミスが差す傘の中に入りアルテミスを抱き寄せた。

「リ…リオンさん赤ちゃんが出来ちゃう」


「俺の哀を愛に変えれるのはアルテミスしかいない。もう1度言うよ。俺と結婚して」

霧雨がミストのように舞い上がり純白の薔薇の花片のような傘はクルクルと回り続けた。


夏、秋、冬、四季は移ろい桜の花片舞う御石神社。リオンとアルテミスの結婚式は2人だけで月と星空の下で式が始まった。アルテミスの純白のドレスは薔薇の花片のように揺れ動いた。神聖なオーラに包まれリオンがアルテミスに誓いの接吻(クチヅケ)をしようとした時にアルテミスは顔を背けた。


「リオンさん接吻(クチヅケ)したら純潔が…」リオンはクスッと笑い白い手指に接吻(クチヅケ)をした。アルテミスの両手の指がピーンと張り純白の薔薇アルテミスの花片のようにヒラヒラとさせた…


「なにしてるのよ!」白い頬が純な桜色に染まる。「誓いの接吻(クチヅケ)だよ」


「キスされたら赤ちゃんができちゃうかもしれないのよ!」


「アルテミスこの薔薇を食べて欲しいんだ。この薔薇はエディブルフラワーといって食べれるんだ。アルテミスの薔薇エディブルフラワーを口にすると幸せの鳥が魔法をかけてくれるんだよ」星型のクリスタルの中で純白の薔薇が煌めいていた。


「アルテミス目を瞑って」

「うん」

「唇を開いて」リオンに言われた通りに唇を半開きに開いた。リオンが唇で薔薇の花片を挟みアルテミスの唇に運んだ。


「純白の薔薇アルテミスのエディブルフラワーだよ」



「アルテミスの薔薇はフルーティーで芳醇な味で美味しいわ」ゼウスがリオンに贈った純白の薔薇アルテミスのエディブルフラワーには魔法がかかっておりゼウスと交わした純潔の誓いは清らかなアルテミスの薔薇の花片によって星の雫に変わり始めていた。


「アルテミスこれからはリオンに包まれ唯一無二のツインレイとして生きていくんだぞ。純潔アルテミスではなく星緒美朱(ホシオミィス)としてな」純白のドレスを纏ったアルテミスは弓のモチーフで音色を奏でるSTARTONE(ホシノネイロ)を月空に充て音を放った。リオンとアルテミスの結婚式は無事に執り行われた。


朧月夜…月が妖しく見え隠れし境内の老木からは白濁の液体が滴り流れていた。


無花果(イチジク)のようだ…刺激すると白い液が滲む。この時期に無花果(イチジク)を堪能できるなんて…凄くいいよ…俺にとっておまえは月だ。いろんな姿でゾクゾクさせてくれる…アアッもうダメだ…アッアアッ」


「赤ちゃんが欲しい…」

朧月夜から弓の弦のような上弦の月が謎めきながら輝き…何度も放たれた雫…。上弦の月はヒカリを生んだ。

















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