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花(オンナ)の変異

黒百合(クロユリ)の腐臭が漂う黒百合家。黒百合グループ社長こと黒百合種夫の子供を妊娠して籍を入れたセレネは毎日が肉体的にも精神的にもキツい日々を過ごしていた。「妊娠三ヶ月かぁ…この黒百合家の臭いには今まで耐えてきたけど…妊娠中はキツい。だけど金と財産のため…。あなたのパパはいったい誰なんでちゅかね?」お腹の子供は吉田徹の子供と確信していた。昼になり黒百合種夫が帰宅した。

「セレネ黒百合の花片を今すぐ咲かせない」

「ダメよまだ安定期じゃないし…」


「そうか分かった…」種夫は自分の部屋に閉じこもり奇怪な震動音を出した。(ブゥゥゥ…)

「何やってるんだろあの部屋で…仕事部屋だから入るなって言われてるけど。種夫の事が好きで入籍したわけじゃないし…毎日花が萎れていく感じで吐きそう」セレネは体調が優れないから実家に戻ると種夫に告げ支度をして家を出た。セレネが向かった先は吉田徹のアパートだった。「徹さん来ちゃったわ!お腹の子供が会いたいって騒ぐのよ」セレネは玄関で徹にキスをした。徹は急いでリビングに戻り白い薔薇の花片のフォトフレームを隠した。「その写真の女性は元妻の梨花さんなの?梨花さんをまだ忘れられないの?」


「梨花は子供は欲しくないって言ってた。だけど取引先の男性社員と深い仲になり俺と離婚して結婚した。そして子供まで作った。梨花…俺は何だったんだ…」セレネはワンピースを脱ぎ裸になり「徹さんの子供は私が産むわ。黒百合種夫の子供として産むけど種は徹さんの種よ。さぁ…あの時のみたいにセレネを狂い咲きさせて…咲かせたいの」

「セレネのカラダは何の遠慮も要らないくらい好きにできる…」


「徹さん今日はかなり凄いわよ」

「ハアッアッ…梨花好きだよ…梨花のカラダは愛しい。なんで梨花が初めて花を咲かせた男が黒百合社長なんだよ!俺の事を蔑みやがって…アッ気持ちいい…ハアッアッ…黒百合種夫!お前の妻を寝取りどん底に堕としてやる…」徹はセレネを愛した梨花だと思い貪るようにカラダを求めていた」


15年前…。黒百合グループの子会社Rosewood(ローズウッド)に新入社員として入社した吉田徹と白鳥梨花。女性や子供をターゲットにした商品やイベントなどを企画販促するマーケティング部に2人は配属され勤務していた。


「吉田さん…私は仕事ができない人間かも…頑張っても同期に差を付けられちゃうしさ。子供用品の販促の提案をしても私は独身だしマウントとられちゃう。梨花はまだ誰とも付き合った事が無いからクライアントの女性達と話を合わせるのが大変だった」とハニカミ舌を出した。


「白鳥さんは真面目で努力家だからこの先は必ず仕事は報われるよ」吉田は清楚可憐な白鳥梨花に恋い焦がれ結婚前提で交際を始めた。ある日の朝に梨花を呼び出し箱を手渡した。「梨花…御守りだよ…白い薔薇の花片のネックレス。これは白い薔薇アルテミスの花片をモチーフにしてるんだけど仕事にも純潔な愛にも効くんだよ。」


「徹さんありがとうね。徹さんがいつも見守ってくれてると信じながら頑張るね」梨花は白い薔薇の花片のネックレスを首に付けた。徹に会いに行くたびに白い薔薇の花片のネックレスは弾みながら揺れた。ある日の昼下がり。黒百合社長に面談と呼びだされ黒百合家に訪問した梨花。リビングルームのソファーに純白の肌襦袢を身に纏い座っていた黒百合種夫。「面談だ。契約は取れているのか?」


「頑張ってるんですけど契約取れなくて」


「契約取れないならクビだぞ!ただで給料あげてるんじゃないんだぞ!分かるか?」


「申し訳ありません。頑張ります」頭を下げた瞬間に白い薔薇のネックレスが揺れた。

「梨花は吉田君と付き合ってるみたいだけどネックレスを貰ったのかね?」


「徹さんとは結婚前提に付き合ってます。今まで誰とも付き合った事が無くて幸せなんか訪れないって思ってたんですけどね…このアルテミスの白い薔薇の花片のネックレスは徹さんから頂いて…仕事運と純潔な愛の…」


「そんなガラクタより直ぐに叶うご神木があるんだよ!」梨花の腕を掴み覆い被さった。


「キャーッやめて…怖い…離して」

「俺を抱きしめなさい。俺はご神木なんだよ!俺を抱きしめると幸せになれるし高揚感が続くんだよ。今まで沢山の女性達が俺に縋り付いてきた。神の御守りやガラクタのパワーストーンよりも即効性があるんだ!」

黒百合社長は嫌がる白鳥梨花をベッドルームに連れて行き押し倒した。

「吉田とはまだなんだろ?唇も初めてなのかい?」言葉に詰まり俯く(ウツムク)梨花…


「俺をご神木だと思い抱きしめてれば良い。この白い襦袢を梨花の着けてるアルテミスの白い薔薇だと思いなさい。何でも願いが叶う。契約のノルマもチャラだし、梨花は女性社員からマウント取られてるんだろ?昇進も叶うし、恋人の徹も昇進できるんだ…」


「私は徹さんを幸せにできるの?」

「梨花は徹君を幸せにできるんだ。自分から服を脱いでご神木に目をつぶり抱きつきなさい。その後はご神木が導くから」

徹から貰った白い薔薇の花片のネックレスが横に激しく揺れ始め…数時間後には種夫により白い薔薇の花片は剥ぎ取られベッドで哀しく散った。翌日に恋人の吉田徹は昇進した。

「梨花やったよ!昇進したよ!」

「徹さんおめでとう!」


「梨花?首のうっ血はどうしたんだ?何カ所もうっ血してるじゃないか?俺のあげた白い薔薇の花片ネックレスがダメだったのかい?昇進した祝いに新しいネックレス買うよ」


「白い薔薇の花片ネックレスはもう要らないの。私は黒百合社長に白いチュベローズの花に開発され咲いたの。ご神木が近くにあると何でも幸せに導いてくれる。これからも乱れ咲きたい。徹さんも昇進できたでしょ?社長に感謝しないとね…」梨花にあげた白い薔薇の花片ネックレスは種夫のベッドルームに飾られていた。翌月に徹は梨花と結婚をした。梨花を愛せば昔みたいな純粋な愛を取り戻せると願っていた。しかし梨花は黒百合社長と関係を続け取引先の男性社員とも情事を重ね…徹と梨花はビジネスの結婚生活は破綻寸前だった。黒百合社長は梨花の不倫相手を取引先の男性社員から選び再婚を勧めた。徹から幸せを奪った黒百合種夫に徹は恨みを募らせていた。黒百合社長と深い関係であったセレネと出会い欲の鬱憤を晴らしセレネを抱きながら梨花への想いを募らせた。


「徹さん…セレネを愛してないの?利用しているの?お腹の子供は徹さんの子供よ…」


「本当に俺の子供なの?黒百合社長とヤリまくってるんだろ?俺の子供じゃないかもしれないじゃん?たとえ俺の子供だとしても黒百合種夫の子供として偽り産むんだろ?金の為に産むって言ったじゃねーか?」号泣しながら裸で佇むセレネ…「ていうか整形した?顔が別人なんだけど…今まで暗い部屋でしかセックスしなかったし、ベッドの上でもメイクはしてたよな?それが素顔なんだ…本性も最悪だよな。もう会う事はないよ…さよなら」徹はセレネの元を去った。

「絶対セレネは幸せの頂点になるの。お金と地位で幸せになるの。来週の黒百合社長との結婚式をこのお腹の子に見せるのよ…」妊娠三ヶ月のお腹を触り号泣するセレネのメイクは溶け別人の顔になっていた。


カラオケボックスで寝泊まりをしている

愛美珠とアロンは結婚を考えていた。


「ねぇアロン?アロンの働いているホストクラブには沢山の女が来るんでしょ?アロンが心配なのよ…お金が無いなら愛美珠が養ってあげてもいいのよ。今は愛美珠が黒百合家に帰ってないだけでさ…アロンは私と結婚したら黒百合家の財産も手に入るかも知れないし…アロンの太陽のような種が愛美珠は毎日欲しい…赤ちゃんが欲しい。アロンお願いがあるの…来週の日曜日にパパの結婚式があるんだけど…若いゲス女に子供が出来て…。アロンにずっと前に話したゲス女よ。ママはパパと離婚したけどママはバツイチで別れた元旦那の所に行くとかで音信不通。私と一緒にアロンもパパの結婚式に出て欲しいの…いづれかはアロンは私の婚約者になるんだもん…お願い…」


「分かったよ愛美珠…そのゲス女の顔を見てやるよ。ロクな男と付き合ってこなかったんだろうな」


そして日曜になり結婚式当日…。


バージンロードを歩く黒百合種夫とセレネ。

「あっ…セレネ…セレネじゃないか…」

声が聞こえる方に振り向くセレネ…

「アロン何でここにいるの…」

種夫とセレネの誓いのキスは妊娠中の体調不良という事でセレネの手にキスを捧げた。。式には星緒璃音も黒百合種夫の血縁者として出席させられた。(いつか俺もアルテミスと結ばれ2人の愛の結晶を授かりたい)リオンは胸に誓った。参列者にはリオンの母も複雑な胸中で出席していた。リオンがフッと前を見ると星緒造園で働いていたアルテミスの双子の姉弟のアロンと愛美珠が肩を寄せ合い座っていた。「アロンがなぜここに…セレネと付き合っていたはずだけど…なぜ愛美珠と教会にいるんだ」挙式も終わりセレネがブーケトスをした。舞い上がるブーケを愛美珠とリオンの母が取り合いになりブーケの花片が無残な姿で舞い堕ちた。「この花は何なのよ…」

ブーケの花は白いマツムシソウの花だった。「失恋、愛を失う、未亡人」セレネは満面の笑みで伝えた。リオンが種夫とリオンの(ボタン)の子供だとは愛美珠は知る由も無かった。結婚式も盛大に執り行われた。式から3日後セレネは検診の為に産婦人科にタクシーで向かった。

「いつもは徹さんが送迎してくれたのに」


黒百合家には愛美珠とアロンが荷物の整理に帰宅していた。「何だよこの臭いは…」


「黒百合家はこの腐臭がずっと臭い続けてるの。黒百合の(クロユリ)の臭いは人を惑わせたり堕としたり惑わせたり狂わしたりする。愛美珠はパパの本当の子供じゃないの。私はママの連れ子。最近その事実を知ったの。本当の父親は誰だか知らない。本当の父親はずっと無職で愛美数が産まれてからも無職。ママが子供を育てるのに莫大なお金がかかるからって離婚して黒百合家に嫁いだ。パパの仕事は黒百合グループの経営の他に秘密の仕事をしている。花を(女)パパの手腕で品種改良していろんなクライアント達に売り込んでいた。どんな清らかな花でも花片は濡れながら散ったり踏みつけられたり…枯らされたり。黒百合家にはいつも花を買い付けにくる男達とパパの御神木にあやかりたい女達で群がっていてね…黒百合家には様々な花片の香りや粘液が家中に付着していた。愛美数珠のママは花が落札されたら純白の布地に黒百合(クロユリ)の模様が刺繍された浴衣を着付けて送り出していた。

「花はすべて花片で決まるのよ。鮮やかに咲かせない。」ママが花に(オンナ)言っていた。なかには沢山の(オンナ)達が1度に同じ男から買われていくのもあった。沢山の花が紐で縛られ車に乗せられた。幸せに花を咲かしたのかと今でも思い出すわ。私は太陽のような種をアロンから貰い可憐な花を咲かせたい。子供を産んで幸せに咲いていたい」


「俺は愛美珠という花に導かれた。こんな魅力的な花はいないよ。今度俺の両親に会って結婚の話をしたいと思う」


「アロン好きよ…私の花片は太陽のようなあなたに熱く焦がされ舞うのよ」アロンが愛美珠の腰に手を回し首筋にはアロンの粘液が流れ落ちた。「黒百合の花をもっと粘液だらけにして…」バタンッ…。ドアを強く開ける音がした。「ねぇ!人の家で雑草に種付けしないでね…胎教に悪いわ。種を宿した事も無いから分からなくてもしょうがないわよね。アロン…久しぶりね?こんな再会は運命の悪戯かしら?アロンと付き合ってる時に私を官能的な女にしたのよ?私は結婚してアロンの子供が欲しかった。だけど運命の悪戯で離れ離れになりまた再会したのよ」


「セレネ…」アロンはセレネと濃密な時を思い出していた。奥の部屋から物音が聞こえ始め…「アアーッダメまた咲いちゃう」


「黒百合の花片を鮮やかに咲かせられるのは牡丹おまえだけだ」

悩ましい声が漏れる部屋にセレネと愛美珠が近づき恐る恐る部屋のドアを開けると腐臭漂う部屋で牡丹が気を失い裸で床にうつ伏せになっていた。「何やってるのよ!種泥棒女!」


リオンの母の牡丹に罵声を浴びせた。

「セレネ!!!牡丹に謝れ!」

「種泥棒よ!種夫さんは私の旦那よ。あんたは種も金も盗む気?」


「牡丹は今…気絶してるんだよ。牡丹は絶頂の痺れに耐えきれ無くなり一気に崩れて堕ちた。牡丹という花には狂気を感じる…牡丹は俺の種を宿しリオン君を産んだ。牡丹は俺にとって愛しい花だ」


「パパ何言ってるの…リオンって星緒家の血をひいてるのよ。パパの種って…」


気絶している牡丹(リオンの母)のカラダを撫でながら「愛美珠が種を欲しがってたリオン君だが私と牡丹(リオンの母)の子供だ。牡丹は私との子供を星緒の旦那の子供として偽り産んだ。戸籍は星緒でも私と牡丹の子供には何ら変わりない。牡丹(リオンの母)は黒牡丹の花片を赤の花片にして見せてくれる…私の為に色や形を変え続ける牡丹は愛しい女だ。愛美珠はパパの血はひいてない…他の男の種からできた雑草だ。それともパパの女になるかい?」愛美珠は他人の父に対して憎悪を頂いていた。「私はアロンと結婚するわ!黒百合の汚らわしい姓を変えてやる…」2人は黒百合家と絶縁宣言をして家を出た。


セレネは種夫と牡丹の異常な愛の変異に嫌悪感を抱いた。


「あら…また私は大輪の花片を咲かせてしまったのね。セレネちゃんも種夫さんにいろんな花片を見せて楽しませないとね(笑)優秀な雌しべにならないと…種夫さんは生花を(オンナ)生けるのが使命なのよ。だけどセレネちゃんのお腹の子供は本当に種夫さんの種かしら?こないだの夜に御石神社で吉田徹さんと車内で何をやってたの?お腹の健診かしら?(笑)」


セレネは屈辱を味わいながら牡丹の花片が地面に落ちていくように膝から崩れ落ちていった。●●牡丹の花は豪華で鮮やかな花片が重さに耐えられず崩れ散る花●●


「私は牡丹の花になんかならないから…」

セレネは黒百合家を飛び出した。種夫が迎えに来てくれるものだと信じ待ち続けていたセレネだった…。



雪が深々と降り積もる窓には牡丹の花が色を変え妖しく映った。「ウウッ…痛い」セレネが腹部の痛みを感じ病院に向かい診察の結果は流産…。緊急入院をしたセレネ。「私の金の種が流れた…」種夫や徹に連絡したが連絡はつかず…。数日間の入院をしタクシーで自宅に帰宅した。「ただいま…種夫さん体調悪いの?ねぇ何かあったの?」セレネは体調が優れず肉体的にも精神的にも負荷がかかっていた。種夫から返答が無く小刻みに振動が聞こえる部屋に歩いた…種夫の秘密の部屋を恐る恐る扉を開けた。十字架の御神木に一糸纏わぬ姿で藁に縛られ凍てつく部屋で息を小刻みに吐いていた。「頑張るんだ牡丹…寒牡丹になり御神花になるんだよ。御神木が突き刺す度に純白のモヤが吐き出されてくる…まるで純白の薔薇アルテミスのようだ…愛しいアルテミスの薔薇の花片(オンナ)はどこにあるんだろうか…純潔で清らかな花片を探し出し…」鋭利な電動彫刻刀を操り奇怪な動作を繰り返す種夫を見て立ちすくんでいた。


「何やってるのよ!私がどんな思いで病院で過ごしたか分かるの?」


「セレネ…牡丹と俺は毎日この部屋で愛を誓いあってたのだよ。セレネは金と種が欲しいんじゃないのか?」種夫が握る彫刻刀の振動が怒りを露わにしているようだった。藁に巻かれて縛られている牡丹が「種夫さんの種じゃないのに病院に行く必要があるの?(笑)種夫さんの種だとしても立派に成長させる事もできないくせに…私はリオンを命をかけて産んだわ」牡丹の白肌が赤紫に鬱血し縛られた跡が斑点のように色づけた。


「リオンのママが牡丹の花なら私は芍薬の花よ(笑)花の形は似てるけど芍薬はツヤがあり香りも良いのよ(笑)」


「セレネ!牡丹の花片は切れ込みがありどんな刺激にも繊細な花片で耐えている花だ。牡丹の花片は無臭だが黒百合(クロユリ)が触れると独特な匂いというか香りを放つ。花片には繊細な切れ込みが無いと御神木が昇華しないのだよ」


セレネは愛も種も失った。

「黒百合家の種を宿さないと…黒百合グループの財産は私のものよ。金の種を失いたくないわ」セレネはほくそ笑んだ。


年も明けアロンと愛美珠は同棲をしていた。昨年末にアロンとアルテミスの両親は離婚していた。


「今日は父親に愛美珠を紹介したいんだ」


「アロン…嬉しい。お父さんは私を気に入ってくれるかな」白いワンピースを纏った愛美珠。アロンと愛美珠は車に乗り込みアロンの父親が住む街へ車を走らせた。信号待ちをしているとベビーカーを押して歩く幸せそうな夫婦が愛美珠の瞳に映った。


「種が欲しい。早く子供が欲しい…種、種、種。種が私を幸せにするのよ。アロンのお父さんは離婚したみたいだけどまさか私を見初めたりしないわよね?(笑)アロンのお父さんどんな(ヒト)だろう…」アロンの父親の住む家に着き玄関を開けた。リビングにはアロンの父親が座っていた。愛美珠は白いワンピースを整えソファーにアロンと一緒に座った。


「オヤジ!実は俺…結婚したいんだ」アロンが愛美珠を紹介しようとした瞬間…。奥の部屋から「アーッ」奇声が響いてきた。ドアが開き80代の男性が杖をついて出て来た瞬間に女性が唇にキスをして男性はタクシーに乗り自宅へ帰宅した。一糸纏わぬ姿に漆黒のフリルのついたガーターベルト姿…。おぼつかない足でアロンの父親に2万を口で渡した。ガーターベルトの漆黒のフリルがアロンの父親の顔に接近した。「黒い薔薇の花片みたいだな…妖しい香りが漂うよ…やっぱり最高だ」


「ママじゃない!!何してるの!!」


「あら!愛美珠(あみす)じゃない?こんな所で何やってるのよ?」


「こっちのセリフよ!淫らな姿で何やってんのよ!!!」


アロンの父親が愛美珠に近づき微かな声で「愛美珠なのか?」


「私は黒百合愛美珠です」


漆黒のフリルのガーターベルトを外しながら愛美珠の母親が「愛美珠!こちらは愛美珠の本当の父親よ!みんな運命的な再会だわ!パパとの出会いはね…ママがミニスカートからチラリと見えたガーターベルトの白いフリルに運命的な何かを感じて…15分後にはフリルと花片も激しく縦横に揺れたわ。それでママのお腹に種が蒔かれて愛美珠が産まれたのよ。パパは無職でね…愛美珠が産まれてからもずっと無職で…ママはいろんな男を誘惑しては花片でお金を稼いだの…ママの白い花片のフリルにおびき寄せられたのが黒百合グループの黒百合種夫。愛美珠の義理の父親よ。ママは愛美珠の存在を隠してたから…種夫さんはママの事を独身だと思ったらしいのよ…ママは一生懸命に種夫さんに奉仕したわ…ママは見初められて種夫さんとの結婚を決意して愛美珠の存在を話した。愛美珠のパパと離婚して種夫さんと入籍。種夫さんの花の(女)事業をサポートした。そこから得たお金を愛美珠のパパに流してたの。だけどパパはそのお金でセクシュアルなサービスの店に通うようになった…運命の悪戯かしらね…黒百合グループの子会社の店(白薔薇アルテミス)だった…その店で働いていた女との間に子供ができて双子が産まれたのよね?」



「ああ…そうだよ。その双子の1人がアロンおまえだ。そしてもう1人がアルテミス」アロンと愛美珠は失神寸前だった…


失神寸前の愛美珠をソファーに寝かせたアロン。「ふざけんな!じゃあ俺と愛美珠は異母きょうだいって事かよ?ふざけんじゃねー!こんな事があってたまるかよ!俺たちは子供を作るどころか結婚もできないんだろ?チクショー!オヤジ何やってんだよ!!」


アロンの怒りは収まる事が無かった。

「愛美珠とアロン君は別の相手を見つければ良いじゃない?沢山の人とセックスをして愉しんで相手を見つけて結婚してダメだったら離婚して…それでいいじゃない?(笑)」愛美珠の母親が一糸纏わぬ姿で呟いた。


2人は足早に玄関を出て車に乗り込もうとした時に愛美珠の母親が愛美珠に紙袋を手渡した。「愛美珠これから2度と会う事は無いと思うけど…これはママからのプレゼントよ。これを着て幸せになりなさい。さよなら…」


愛美珠は紙袋を手で握り潰しアロンの車に乗り2人のアパートに帰宅した。アロンがベッドに横になり意識朦朧としていた…。


「ねぇアロン抱いて…」

愛美珠は母親から貰った琥珀色(黄色…)のベビードールを着てアロンのカラダに跨がった。(また)


「ごめん…もう抱けない…俺たちは異母きょうだいだ…同じ血が流れてる。抱けない…」


「狂い咲きしたいの…愛美珠はタンポポみたいでしょ?タンポポの狂い咲きをアロンにして欲しいよ…」


「ゴメンもう無理なんだ…ありがとう」アロンは呟くとアパートを出て行ってしまった。


「アロン…捨てないで…」

愛美珠は琥珀色の(黄色の)ベビードールで床に這いつくばり涙が溢れ続けた。


「タンポポに生まれ変わりたい…」

愛美珠はその数日後…タンポポの終わりを迎え白い綿毛になり異国に飛んで行った。


*タンポポは白い綿毛になり哀しく終わりを迎えた。白い薔薇のアルテミスのように清らかで汚れのない(オンナ)にはなれず…種を欲しがった女は自らが種になり空の彼方に舞い上がった。*















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