星と月✴リオンとアルテミスの前世のデジャブ
天気は快晴で夏に向かい気温は蒸し暑い・・AM8時。御石神社に向かう準備をしていたアルテミス。作業車の助手席に座って待っていると運転席にリオンが乗ってきた。「おはようございます。あれアロンはどうしたんですか?」
リオンが作業車のエンジンをかけて
「アロンは体調悪くて女の家で寝てるらしい。」2人が乗った作業車は御石神社に向かった。アロンはいつもいろんな女性とワンナイトしてたので特に何も感じなかったアルテミス。片道75キロの道のりを2時間かけて現場の御石神社に向かう。リオンとアルテミスの2人きりの車内。アルテミスは運転するリオンに見とれる。横顔も素敵なリオン。真っ正面からは恥ずかしくて見れないけど横顔は何度も見れる。リオンは前を向いて運転してるからと油断していたアルテミス。リオンが横を向きアルテミスに話しかけた。「暑いね」
アルテミスの頬はピンクに染まった。
予定時間より遅く御石神社に到着した。「御石神は山の山頂にあるんだ・・登頂時間帯は90分?私の体力では無理だな」アルテミスとは呟きながらリオンと一緒に手水舎で手を浄め樹木が勢い良く生い茂る中を歩き始めた。
ブブブブッ。1台の車が駐車場に止まる。セレネの車である。車内から降りてきたセレネはリオンとアルテミスが乗ってきた作業車のタイヤに釘を2本刺した。「プシュー」タイヤの空気が抜けた。セレネはアルテミスの純真無垢な性格も雰囲気も憎かった。アルテミスを見てると自分には無い物ばかりでエンデューの彼女のルナに似ているので尚更憎かった。困ってるアルテミスが見たかった。セレネはパンクを見届けるとタバコを吸いながら会社へ戻った。
御石神社を視察をしながら歩くリオンとアルテミス。生い茂る中を歩くと神聖な森のような場所に着いた。
「あれ?ここ知ってるかも・・えっ!やっぱりそうよ!子供の頃に遊んだ記憶があるかも・・近くに住んでたから食べ物を探しに来てたっけ。山菜を探しに来てたらスタームーンのオモチャSTARTONEが落ちてたのよね。」アルテミスは昔の記憶を辿るように歩いた。「あまり離れるなよ」リオンの声に胸がときめいた。リオンと森にいる事を童話の世界にいるみたいと胸を膨らました。時間が過ぎお昼休憩になったリオンとアルテミス。リオンはコンビニ弁当でアルテミスは手作り炊き込みご飯。2人で微妙な距離を保ちベンチで昼食。アルテミスの手作り弁当の鯛の炊き込みご飯をお箸で挟んだらポトッと落としてしまい「キャアーッ」と叫んだ。虫たちが行列を作りながら落ちた鯛の身と米粒を運んでいった。アルテミスは笑顔で「みんなで食べてね。今日はお祝いよッス。今日はメデタイ気分なんてね(笑)」
無邪気なアルテミスに釘付けになるリオン。幸せなランチタイムだった。
午後からの作業をこなし更に森の奥に入ると光る池を見つけた。「綺麗な池・・真光の池っていうんだ。あれ?何か浮いてる」よく見るとアルテミスの宝物と似ていて動揺したアルテミス。
「私のSTARTONEと三日月のアップリケのワンピじゃない?なんで?こんな所に浮かんでいるの?取りに行かなきゃ」と真光の池に足を入れようとした時に
「何やってんだよ!危ねぇから」と怒鳴りアルテミスの腕を強く引っ張った。
「あれは私の私物で宝物なの・・」
動揺して泣くアルテミスを見てリオンは真光の池に足を入れた。泳いでSTARTONEとワンピを取りに行って戻ってきたリオン。「これだろ?何であるんだ?」
びしょ濡れのリオンを見て謝るアルテミス。「ありがとう・・ごめんなさい」
アルテミスがリオンを見上げた時になぜか池から上がるリオンに懐かしさを感じた。キラキラと光る水面からリオンが上がった時に言葉を失った。どこかで見た光景?記憶?ずぶ濡れになったリオンは作業着を脱ぎ白いタンクトップになった。白い布地を身にまとったリオンはギリシャ神話のオリオンに似ていた。昔に本で見たオリオン。だけど本じゃなくてどこかで見た事あるような感じがした。日も陰り作業車に乗ろうとした時に作業車がパンクしている事に気付いたリオン。「まじかよ・・」
スマホの電波も森の中では圏外。周りには民家も無い、駐車場にはリオン達の作業車のみ。「もう今からじゃどうしようも無いし変に動くよりは明日の朝までここにいた方がいいかもな。明日は土曜日で仕事休みだからスマホの電波入るとこまで歩いてパンク直してくれる業者に電話をかけよう。ねぇ?懐中電灯持ってる?」首を横に振るアルテミス。首を振った時に目に入った月見草。ツキミソウは白く色づき始めた。「ツキミソウの花言葉って何でしたっけ?」リオンに聞くと「俺は知っているけどさ・・今は忘れた」
ツキミソウの花言葉は「無言の愛情」「ほのかな恋」「湯上がり美人」
「ヤベぇ食いもんどうしようかな。何もないし」リオンがうなだれる。
アルテミスが「満月パンと三日月煎餅ならリュックにオヤツとして持ってるんで食べましょう」満月パンと三日月煎餅をリオンに渡した。夜空には星が溢れるくらい散りばめられていた。辺りは暗くて怖かったがホタルたちが真光の池で光り始めた。異常な暑さでリオンがタンクトップを脱いだ。上半身が露わになり目を背けるアルテミス。アルテミスも暑くなり作業着を脱いで白いキャミソール1枚になった。白い透き通る肌と潤んだ瞳と濡れた唇を直視できないリオン。
リオンはアルテミスを見ると純白の女神のように感じ瞳を見ることさえできない。昔から知っていたような感覚。リオンとアルテミスは星空を見上げた。「人には前世があるらしいですよ。私達の前世は何でしょうね?私は11月13日生まれなんですけど何か現世に関係してるのかな・・」リオンが驚いた顔で
「俺は11月17日生まれなんだよ」目を大きくさせ驚く2人。星と星は点と点を結び星達の愛の証を地上に教えてくれている。まるで2人に愛の証を思い出させるように光は輝き続けた。リオンとアルテミスは星空にデジャヴを感じ始めた。星空のヒカリ。光には人工的な光に自然なヒカリ。そしてツインレイのヒカリ。ツインレイとは前世で1つだった魂が2つに分裂し男女の性になり現世に舞い降りた唯一無二の運命の相手。Twinは双子。Rayはヒカリ。たとえ道のりが暗闇でも幸せのヒカリが消えかけてもツインレイなら唯一無二のパートナーを輝かせ導くヒカリを放つ。「綺麗な月と星ですね。あちらにお水が澄んでいる御神水がありましたよ。今日は月と星が綺麗なので水も御利益あるかも・・」アルテミスが自分の両手で御神水を口にした。あと1回飲もうと両手ですくった御神水をリオンがゴクッと飲み干した。「なんか旨い。良い事ありそう」リオンが照れながら「月の御神水の名前はアルテミスかな・・」月に照らされた御神水は2人のカラダを巡り巡った。
リオンとアルテミスは作業車まで歩き車内のシートを倒し星空を見上げた。
「私が御神水の販売をしたらアルテミスの水。アルテミスの水商売かぁ。」
リオンはクスッと笑った。「アルテミスといると幸せのエネルギーを感じる。」2人は星に照らされながら眠りについた。翌日の朝になりツキミソウはピンクの色になり萎んでいた。今日は会社
が休みなのでリオンとアルテミスは電波の入る場所を探して歩いた。電波が入り修理業者に頼みパンクは直った。エンジンをかけリオンの運転で会社へ向かう。「今度は山頂の神社に行けたらいいな」アルテミスは心に願った。今日は土曜日で休みなので誰もいない。
「いろいろあってかなり疲れたでしょ?家に帰ってゆっくり休んでね」リオンから言われ「お疲れ様でした!」と挨拶をし帰宅した。アルテミスは自宅に着き部屋に戻るとSTARTONEのオモチャと三日月のアップリケの白いワンピースがあった。「えっ?どうしよう・・リオンさんが水の中から拾ってくれたのに・・じゃああれは何だったの?」不思議な気持ちになった。アロンは相変わらず家にいない。アルテミスは部屋にある占星術の本を広げた。「サソリ座同士は相性抜群じゃない!占星術は嘘んつかない。信じれば幸せになれるのよ」
アルテミスは本抱き眠りについた。




