170話 変わらない味だ···
注文はビーフシチューセット2つとオムライスです
暫くすると、奥さんが水を持って来て注文を聞く
2人は『ビーフシチューセット』のパンにした様だ
僕は大盛りオムライスを注文する
暫く待つとビーフシチューセット2つが先に出る
「先に食べていいよ。冷めたら勿体無いからね」
「では、お先に失礼します。」
「いただきます」
2人はビーフシチューを食べ始めると、笑顔になる
(ビーフシチューも良かったなぁ···次はビーフシチューを頼もう)
そんな事を考えていたら、オムライスが出てきた。
「お待ちどうさん。最近見なかったけど、元気そうで良かった。」
主人がオムライスを出して声をかけて来た。
「すいません。最近色々ありまして···でも、もう少ししたらまた顔出しに来ます。」
「まぁ、無理しない程度に顔見せてくれ。おっと、冷めないうちに食べてくれ」
そう言って奥に戻る主人
「そうですね。いただきます。」
オムライスを一口食べる···
みじん切りされた玉ねぎが甘くなるまで炒められ、小さく切られた鶏肉や茸も下味がしっかりしてある。
これが僕のオムライス好きの一因である。
卵も多く使われているので、トロトロの半熟だ。
美味しいなぁ···昔から変わらない味だ···
この店はナポリタンも美味しいが、ナポリタンは賄いなので、お客には提供されない。
僕は一度だけ食べさせてもらった事があったが、何故メニューにしないのかは主人に聞かないでいた。
(そういえば、この店はスパゲッティのメニューがないんだよな···。その理由もいつか聞けたらいいな···)
そんな事を思いつつ、オムライスを食べ進める。
『ご馳走さまでした。』
3人は昼食を食べ終える
「すいません。会計お願いします。」
僕が奥さんに声をかけて会計をお願いする
「はい。まとめてでいいのかな?それじゃあ3000円だよ。···丁度だね。また顔見せに来ておくれ」
「はい。必ず来ます。」
返事をして店を出る
『志希様。お金をお支払いします。』
2人がそう言って財布を出すが、止める
「いいよいいよ。これくらい出させて。日頃お世話になってるからさ。わずかだけどお礼させて?」
そう言うと、2人はお礼を言って財布をしまう
本当に感謝しているから、これくらいは出さないとね···
お礼する機会がないからなぁ···
機会があったら積極的の恩返ししよう
そう心に決め、車に乗って家へと送ってもらうのであった···。
志希達が帰った後、洋食店の夫婦は志希達の事を話していた。
「最初は誰かと思ったけど、綺麗になったねぇ···。あれで男の子とか反則だよ。でも、幸せになってくれるといいねぇ···」
「そうだな。俺にはお前がいるから幸せだぞ?いつも支えてくれてありがとうな」
「何言ってんだい!!私こそ幸せさね。一緒にいてくれてありがとうだよ。」
夫婦はその後も互いに支え合って店を経営していき、『仲良し夫婦の経営する店』として雑誌に掲載されて人気店になってゆく···
しかし、それはもう少し先のお話···
次回『皆には秘密だよ?』




