160話 呪詛を送ったのは別人だ
謝罪はしっかりしよう
月曜日 スーパーヒラヤマ
お昼の弁当を買いに行くと、お兄さんと『自称婚約者』と取り巻きがいた。
僕は回れ右をして惣菜コーナーへ向かおうとするが、お兄さんに止められた···
「待って!!ちゃんと謝罪させる為にこの3人を呼んだんだ!!」
「···なら、何であの3人は『苦虫を噛み潰して青汁で口濯いだ様な顔』しているんですか?そんな顔されて謝罪とかされても誰が許すんですか?不愉快なので、僕はこれで失礼します。」
そう言って歩き出すと、お兄さんが気になる事を言ってきた。
「待って!!君に『呪詛がかけられている』らしいんだ!!それを何とかしたいんだ!!」
足を止めてお兄さんの方を振り向く
「呪詛?それをあの3人が僕にかけたんですか?お兄さんはそっち系の人なんですか?」
「実はそういう家系でね。呪詛についても、どうやら真実らしい···すぐに止めたが、何か変わった事とか無かったか?今は何も感じないから、呪詛がいない様に見えるけど···」
心配そうに聞いてくるが、僕はキッパリ否定する。
「特に変わった事は無いですね···。変わった事と言えば『勝手に勘違いした上に嫉妬して、業務妨害をしてくる迷惑な輩に絡まれやすくなった』くらいですね。」
ついでに3人を見て皮肉を言ってやった。
「···それはすまない」
「お兄さんが謝る事じゃないですよね?お兄さんは悪くないですよね?それと、あの3人は絡んできただけです。」
「あぁ、3人の呪詛ですが『あの程度で僕に何かしようなんて無駄』ですからね?それに『犯人は別にいます』今も送って来てますけど···お兄さんが防いでますよね?」
お兄さんにだけ聞こえる様に伝えると、お兄さんは驚いていたが何かに納得した様だ。
「···そうか。君も力があるのか」
「少し違いますけどね···。この事は互いに内緒にしましょう。『約束さえ守っていただければ、僕からは何もしません』ので、安心して下さい。」
「あぁ、この『呪詛』の方は俺が何とかしておくよ」
「では、お言葉に甘えて···(一応教えますが、犯人は『あそこに隠れている人』です。)僕はこれで失礼します。」
お兄さんに礼をした後、すぐに店長室に行き、事情を話して早退させてもらって家に帰った。
その日の夜、店長から連絡があり『有給の消化をして欲しい』という事で暫くお休みになってしまった。
「もうスーパーのバイト辞めようかな···全然働いてないよ···」
温泉でひとり愚痴る志希であった。
そして次の日のニュースで女性が一人亡くなったと報道された。
「警察は原因不明なので調査する」と報じているが、わからないと思う
だって···お兄さんの『呪詛返し』が原因だからね。
この女性(犯人)は『あの後にお兄さんに注意された』
しかし全く反省せず、今度はお兄さんに呪詛を送ったが『呪詛返し』をされた結果『解呪』出来ずに亡くなった様だ。
今朝起きた時に世界樹がそう教えてくれた。
「『人を呪わば穴二つ』···か、僕も気をつけよう」
朝食を食べながら、そう誓う志希であった。
(そう言えばあの3人から謝罪されてないや···。まぁいいか···気にするだけ無駄だよね)
次回『お休みになりました。』
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