その味は間違いなく一流
お待たせです!
「ただいま。花火とその他盛り上がりそうな物を買って来たぞ。」
僕と莉緒が休憩して数十分後、龍と紫音が帰ってきた。
「じゃあ、料金は割り勘ね。」
ささっと済ませる。こういうのはスムーズに行うのがスマートだと思う。
「さて、丁度こちらも出来上がったぞ。」
山中さんの完成の声が上がり、僕たちはテーブルに料理を運びイスに着いた。
「「「「「いただきます。」」」」」
モグモグ・・・。
「美味しい~~~!」
莉緒は思いっきり破顔した。
僕は余りの美味しさに言葉を忘れてしまったぐらいだ。
「ホント、美味しいね。うん、それ以外の言葉は出ないや。」
僕は莉緒に同意しながらひたすらモグモグする。
鮮烈な辛みと旨味。正直、これはお金を取って良いレベルだと思う。
「ハハハ、喜んで貰えて何よりだ。」
嬉しそうに笑う山中さん。こんなに笑顔になる彼女は初めて見たかもしれない。
その後みるみるうちにカレーは減っていき、あっという間に完食された。
「これはまた夜は別に作らないと行けないな。」
嬉しさが隠しきれてない様子でそうこぼしたのは山中さんだ。
「ホント凄い美味しかったよ。また夜もお願いするよ。」
「あぁ。任せておけ。」
食後片づけをした後、食休みを兼ねて5人でしばらくトランプで遊んだ。
ババ抜きとか、ポーカーとか。
ここで意外だったのが、紫音さんが顔に出やすくてババ持ってるのがバレバレだったり、ポーカーで弱い役だったりした。
「うーん・・・。なんで負けるんだろ・・・。」
本人に自覚が無いらしく、いつも最下位だった。
ちょっと可哀そうかなとも思ったけど、手加減するのも失礼かなって思って普通にやるようにしてた。
トランプの後は、少しバンドの練習もした。今回の目的は遊びなのでそんなに力を入れずぎ無い様にした。
「よし、みんな今日の練習はこんなところにしようか。」
1時間程度で切り上げた。それ以上やるのは翌日以降からでも良い。なにせリフレッシュ期間は一週間もある。1日目ぐらいはゆっくり休むべきなのだ。
バンド練習後は、各々夕食の時間まで自由時間とした。
僕と莉緒は個室にあるベランダに出ていた。他のみんなは自分の部屋でゆっくりしているはず。
この個室からでも海が良く見える。綺麗に澄んだ海と、白と薄茶色の砂浜。
「ここに来てからビックリ続きで疲れたよ。」
僕はちょっと愚痴っぽく言ってしまった。
「そうだね。私は優からたまに実家の話とか聞いてたから、なんとなく知ってたけど、それでも驚いたよ~。」
莉緒はそんな僕の気持ちを汲み取ってくれたのか、柔らかい笑顔でこたえてくれた。
「裕福で、しかも料理も美味しいとか完全無欠な感じするよね。非の打ち所がないというか。」
僕は思った事をそのまま言ってみた。
「そうだね。私もそう思うことはあるけど、ちょっと砕けた部分もあって親しみやすいし優しいよ。」
やっぱり莉緒は友達で居る期間が長いから、山中さんの事を信頼しているみたいだ。
「そうだね、それは僕もそう思うよ。」
「うんうん、私にとって大切な友達だよ。」
屈託のない笑顔を見せる。
そんな莉緒を見て、僕はとてもドキドキしてしまうのであった。




