19話 ゴブリンの集落
ブックマークありがとうございます。
木の陰からボブリンの集落の様子を確認する。
ゴブリンの集落は、木で出来た柵に覆われており、集落の入口と思える所には、ゴブリンが二体槍を装備して見張りをしている。
その入口から、たくさんのゴブリンが出入りしているのが見える。
集落は家が在るようで、竪穴式住居みたいな物が数軒建っている。
そこまでしっかりはしていないか。
木を斜めに立て掛けて作った簡単な家のようだ。
その集落内を蟻のようにウジャウジャとゴブリンが動き廻っている。
此処にリルが居るのか?
確認するようにポチを見ると、ポチはゴブリンの集落をジッと見つめている。
俺が見ている事に気が付いたのか、此方に「グァン」と一鳴きして、再びゴブリンの集落へと視線を向ける。
「どうやら此処にリルさんが居るみたいだね…」
ネロよ…リルさんって…小さい子供に対してさん付けなのか?
ネロとリルはそこまで身長に差はないが、年齢的には、ネロはかなりのお年を召されていると思うのだが…
そんな事を気にしている場合ではなかった。
此処にリルが居るのなら、どうやって助け出すか…。
かなりの数のゴブリンが居る中を、無闇矢鱈に探し回っても危険が増すだけだ。
特に俺への危険が確実に…それはもう決定的に危うい…。
どうするか……。
・・・・・・燃やすか…。
近くに落ちていた木の棒に火を付け、ゴブリンに集落に向けて投げる。
えいやっ!
綺麗な放物線を描きながら、ゴブリンの家の中へ…
ボオオオオオオオオオオオ!!
ゴブリンの家の中へ入って行ったと思ったら、いきなり火の手が上がる。
「「「「・・・・・・」」」」
火ってこんなに簡単に燃えるんだね。
燃え盛る炎は周りを巻き込みドンドンと範囲を広げていく。
「…! このままだとリルさんも炎に巻き込まれちゃうよ!」
ネロがリルの安否を心配して叫んだことで、俺達はゴブリンの集落へと入っていく。
集落の中ではゴブリン達が逃げ惑い、危惧していた戦闘は殆どなかった。
炎は集落中に回っており、そこら中からゴブリンの断末魔の悲鳴が聞こえてくる。
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
さっきからレベルが上がりっぱなしだ。
どれだけのゴブリンが死んだ事だろう。
リルを探さなければいけないのに、この状況を作りだした張本人の俺は立ち尽くし、踊り狂う炎とゴブリン達を見つめるしかできなかった。
「・・・・・・」
ネロ達はリルを探しに別れて、それぞれ探していることだろう。
『レベルが上がりました』
うん…。
やっちまった感がハンパないな・・・。
しかし、中には炎でやられなかったものも居たみたいで、身体中火傷を負いながらも、俺へと攻撃してくる者もいた。
あぶねえ!
ぎりぎりで躱して、攻撃して来たものをみる。
【ステータス】
名前:
種族:ゴブリンナイト
状態:火傷
Lv.15
HP 150/300
MP 20/20
攻撃力 150
防御力 100
魔力 15
抵抗力 15
はやさ 80
運 30
【スキル】
剣術Lv.3
盾術Lv.3
身体強化Lv.2
強くね…?
ゴブリンナイトってゴブリンの上位種的な物ですか?
よくこんな奴の攻撃避けれたな…
都合よく相手は火傷を負っていて、少しずつだがダメージを受けている。
このまま時間が経てば、自然とHPが0になって倒れてくれるはずだ。
そんな都合の良いことなんてあるはずもなく、ゴブリンナイトは俺に切りかかり、避けても連続で切りつけてきた。
少しずつ傷が増やされていく。
ダメだ…このままだと俺が破られてしまう。
ゴブリンが己の火傷によるダメージで、ほんの少し硬直した隙を逃さず、思いっきりゴブリンナイトの胴体に拳を叩き込む。
パ――ン!!
叩きつけた拳がゴブリンナイトの胴体を突き破り背中から出てきた。
・・・・・・
なにこれえええええええ!?
まさか貫通するとは思っていなかった。
火傷によるダメージが此処まで弱らせていたということか。
胴体を貫通されたゴブリンナイトは地面に倒れた。
ふう~…危なかった。
ガアアアアアアアアア!!
今度は何っ!
いきなりの咆哮に身体を身構える。
声の主はゴブリンやゴブリンナイトよりもでかい、黒っぽい緑色をした――ゴブリンでした。
【ステータス】
名前:
種族:ゴブリンジェネラル
状態:平常
Lv.30
HP 520/530
MP 105/150
攻撃力 650
防御力 520
魔力 300
抵抗力 480
はやさ 340
運 30
【スキル】
身体強化Lv.5
剣術Lv.5
盾術Lv.4
咆哮Lv.3
・・・・・・
うん…無理!
これは死んだわ!
死亡フラグ確定!!
皆先行く不幸をお許し下さい。
読んでいただいてありがとうございました。




