連絡
「………………で、現状は?」
「わからない。今度こそ、上手く行ってほしいけど……」
「こっちでは、次のステージの準備を始めてるの。早くして」
「わかってる。けど、いくら私たちでも時間は操れない」
「…………もう一度聞く。現状は?」
「……夜桜に少し変化が見られる。今までに見たことのない変化だから………もしかしたら、今度は上手く行くかも。そっちはどうなの?」
「もう一つの力を見つけた、ってところ」
「もう一つの力?」
「夜桜に匹敵する程ではないけど………そこそこの力がある」
「ふぅん。それは、どうするの?」
「夜桜と同じ様に封印されてるから……」
「また解くの?」
「いいえ、これはそのままにしておく」
「どうして。解いたら、今度こそ『魔法化』が起きるでしょ?」
「こんなに弱い力では起きない。やっぱり、夜桜は必要なの」
「じゃあ、夜桜はどうするの?今、かなりの力が………」
「また封印すれば良い話じゃない。そもそも、今回の目的忘れたの?そりゃ、できれば『魔法化』はしたかったけど……今回の目的は違うでしょ?」
「……今回は、夜桜によって、能力を植え付けて、それの観察をすること。……わかってる」
「そうよ。忘れないでおいて。…………さ、そろそろ夜桜開花かしら?」
「あと数週間かな。もう、色々省くね。夜桜開花までは、何もしない」
「あら。『騎士』は出さなくて良いの?」
「また封印するんでしょ?なら、何もしない。能力者全員、夜桜に捧げるわ」
「あら………精鋭部隊も?」
「あいつらは、元々あなたのよ。明日頃に返すわ。捧げるのは戦闘部隊」
「久しぶりにあいつらに会いたいなと思っていたの。ありがたく受け取るね。……戦闘部隊って、あなたのお気に入りじゃない。良いの?無くして」
「あんな奴らがお気に入り?はっ、冗談言わないで。団の中で色々と使える、と言う点ではお気に入りよ。けど、私は団員じゃない。あなたの仲間だもの。………それに」
「?」
「あんな………純粋じゃない奴ら。いたって困るだけ。夜桜に捧げて、純粋にしてもらった方が良いじゃない」
「………ふふ。私、あなたのそういうところが好き。だから、早く帰ってきてね」
「そうしたいけどね。もう一つの鍵が、まだ覚醒しなさそう」
「頑張ってよ。私は早く、『魔法化』した世界が見たいんだから」
「……ねぇ、前から思ってたんだけどさ」
「何?」
「魔法化させてさ………どうするの?」
「それは………」
「魔法化させたって、あんまり意味ないんじゃない?私、あんまりわからないの。あなたの『やりたいこと』が」
「……ふふ。そうね、話してなかったかも。『やりたいこと』…………目的を、ね」
「今更、あなたの事を信用してないわけじゃないけど………教えてくれたって良いでしょ?」
「…………えぇ、そうね。あなたの言う通りだわ。……けどね。まだ、ダメよ」
「……………なんでさ」
「今回の事が片づいて、あなたが戻ってきたら話してあげる」
「………はいはい、わかったよ。ま、じゃあ頑張ってくるからさ」
「今度は、失敗させないでね。……………」
「あっちの名前で呼んで。聞かれてたらマズいじゃない」
「確かにそうね。………頑張っておいで、ヒリカ」
「えぇ。…………じゃあね、サク様」




