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ブス女ですけど転生して美少女になりましたの。ほほほ。  作者: 夢見るライオン
第五章 レイラ、アルフォード邸に潜入する

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3、アンソニーの事情

「アンソニー様はサンドラのお兄様なのっ!?」


 私は思わず叫んでいた。


「あら、アンソニー様をご存知なの?」

「ご兄妹なのにサンドラ様と違ってとてもお優しい方よ」

「異母兄妹らしいですわよね」

「お顔はあまり似てないもの」

「早くにお母様を亡くした境遇が似てらっしゃるから、ロイ様と仲良くなったと言われておりますわよね」


 ロイ様も早くにお母様を亡くしたんだ。

 そうかソフィーとは異母兄妹だって言ってたっけ。


「アンソニー様はサンドラ様がどんなわがままを言っても、怒ったことがないとおっしゃってましたわ」

「あー、私もあんな素敵なお兄様が欲しかったわ」


 そういえば。


 私が前世で美人の妹よりも可愛い弟が欲しかったって言ったら。

 直子はイケメンの兄が欲しいと言ってたっけ。


 もしかして願いがかなってるの?


 私はネロという超絶かわいい弟ができたし。

 サンドラはアンソニー様というイケメンの兄を持てたの?


 神様、直子の願いはかなえなくていいのに。

 あんまり甘やかすもんじゃありませんよ。

 直子にアンソニー様はもったいない。


 しかも重大なことを思い出したけど。


「アンソニー様ってエミリアの婚約者じゃないの?」


 そう言ってたよね。

 エミリアは今も想ってる様子だった。


「……」


 四人の令嬢は困ったように黙り込んだ。 


 もしかしてそのこともサンドラの逆鱗(げきりん)にふれたの?


 やがて令嬢たちは観念したように話し始めた。


「サンドラ様には五年前に弟が生まれたの」

「アンソニー様にとって義理のお母さまは、ロックウェル家を弟に継がせたかったんじゃないかしら」

「エミリアのお父様はアルフォード様に重用されていて、公爵家のサンドラ様にも引けをとらないほど権勢のある方だったの」

「でも男の子に恵まれなかったから、アンソニー様をエミリアと結婚させて伯爵家を継がせてはどうかという話になったの」


 それで婚約が決まったんだ。


「そうやって決まった結婚だったけれど、エミリアもアンソニー様も一目でお互いを気に入ったんじゃないかしら」

「とても仲のいいご様子でしたわ」

「エミリアは早く大人になって、アンソニー様に釣り合うような女性になるんだっていつも言ってたし」

「アンソニー様もエミリアを大事にされてるようでしたわ」


 ロリポップの飴を納めにきた時に、私もアンソニー様に助けられた。

 公正な目を持つ素敵な方だった。

 きっとエミリアの内面の素晴らしさもひっくるめて愛してらっしゃったに違いない。


「もしかしてそれもサンドラは気に入らなかったの?」


 大好きな兄が自分より他の女性を大事にしてるのが許せなかった?


 うそでしょ?


 その大好きな兄の幸せをぶっ壊してでもエミリアを蹴落としたかったの?


「だって元はと言えば継母が自分の息子を跡継ぎにするために仕組んだ婚約だったんでしょ」


 命じられた通りに受け入れようとして、そこで愛する人とささやかな幸せを(はぐく)もうとしたアンソニー様をそんな理由だけで。


「当時のサンドラ様に婚約のいきさつまで理解できたかどうか分かりませんが」

「サンドラ様はエミリアに兄を取られたように感じたようです」

「そこに輪をかけて乙女会の席を取られたものだから」


「よくつまらない意地悪をされました」

「エミリアと仲の良かった私達も被害を受けました」

「でも、まさかあんな恐ろしいことまで……」


 そこまで言って、令嬢たちは深刻な顔でうつむいた。


 ようやく核心に辿り着いたらしい。




次話タイトルは「事件の全容」です

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