↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
侯爵家三男は快適に暮らしたい。〜前世の知識で異世界魔導具づくり〜  作者: 西 悠希


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
87/108

第87話 短い休み。



「聞いていますか、フィン様!もし、万が一、事故にでも繋がれば……!フィン様が安全第一で魔導具をお作りになっていることは承知しておりますが……今後、そのような事は絶対に!しないように!」


……学園時代に試してたの知ったら、もっと怒るだろうなぁ。そもそもウィルは自分が作った魔導具でも試してたし。

まぁ、今後ウィルが試すことなんて、そうそうないだろう。今回みたいに数日滞在しない限り。


「……分かってるよ」


「……それでは、私はこれで失礼いたします」


「うん」


ノアは一礼すると、作業部屋を出ていった。



……夕食まで、まだ時間があるな。


……。


……ん?

俺って魔導具作る以外に趣味がないみたいだ……。


本を読むのは嫌いじゃないけど、趣味ってほどでもないし。何か集めてるわけでもない。 運動も……まぁ、嫌いではないけど、わざわざ今からやるほどじゃない。

……。

何か新しい趣味でも探すか?


……そういえば前世でも、これといった趣味がなかったな。

こうなると何か見つけたい!

だが、何があるだろう?……ゲームはないし、音楽……前世でギターに興味があって、初心者セットを買ったのが懐かしい。

結局、Fコードを弾けるようになることはなかったな。まぁ、簡単なコードで弾き語りしてたけど、それなりに楽しかった。


……この世界って、ギターないよな?

なんか似たようなのがあった気はするけど……。久しぶりにちょっと弾いてみたくなってきたな……。


あ。


コード譜がないと弾けない……。


前世ではスマホでコード譜アプリを見ながら弾いてたな。……こっちにはスマホもないし、コード譜もない。

……無理か。


……せっかくいい趣味になりそうだったのにな。


他は……漫画とかアニメも好きだったけど、この世界にそんなものはない。そんなのがあったら、確実に引きこもってるだろうな。


いっその事、異世界を満喫するか?

冒険者にでもなって、色々見て回るとか!

……チートじゃないからすぐにこの世ともおさらばしそうだな。


……やっぱり、今の生活が一番快適か。


あ。


そういえば、色々することがあるんだよなぁ。忘れてた。

というか、何も考えてなかったな。まぁ、どうにかなるだろうけど……明日……明後日辺りから、忙しくなりそうな気もするな……。


魔導具が完成したばかりなのに、休みがないのか。

自分で好きなように仕事してるはずなのに、ブラックなのはどうしてだろう……。



夕食の時間になり、俺は食堂へ向かった。


先に食堂に着いていたガレスとウィル、マティアスがなぜかすごく疲れているように見えるのは気のせいだろうか?


「……なんか疲れてる?」


「あぁ。今までずっとゲームしてたんだけど、さすがに疲れたー!」


「それに途中からお酒もね」


「少し強めの酒を飲んでたんだが……ちょっと飲みすぎたな」


「夕食は鍋だって聞いてたから、酒のあてを控えてたんだ……それが良くなかったのかもね」


「でも俺は食べるぞ!俺たちは魚釣れなかったけど、いい魚が手に入ったみたいだし!もちろん鶏鍋も楽しみだ」


いい魚か。

料理長が自ら市場に仕入れにでも行ったのかな?


話している間に、テーブルに鍋がセットされた。


「美味そう!」


「本当だね。どちらもいい香りがする」


「鶏肉も良いのを使ってそうだな。食べるのが楽しみだ」


確かに美味そうだ。いい出汁が出てるだろうな。


「っ!美味い!この魚、脂がすごく乗ってるな!」


「そうだね。鍋がさっぱりしてる味付けだから、魚の甘みがより引き立ってる」


「野菜にもしっかり味が染みてて美味いな」


……っ!美味い。

前世で食べたブリしゃぶを思い出す。

この輪切りレモンが沢山入った鍋に、脂の乗った魚を軽く火を通す程度にしているのがいいな。さっぱりして食べやすい。


「鶏鍋も美味いなぁ!」


「うん、肉がすごく柔らかいね」


「酒にも合うな」


確かに。……日本酒に合いそうだなぁ。

ないけど。


「……今日で最後なんだよなぁ。あっという間だった!」


「そうだね。飲んでゲームして食べて、またゲームして。楽しかったね」


「あぁ。遠乗りも行けたし、久しぶりにゆっくり出来た」


「まさか学園を卒業してから、こうやってみんなが、うちに来るとは思わなかったけどな」


「確かに!みんな忙しかったから、集まれると思ってなかった!避暑の話も冗談半分だったしな!」


「冗談でも言ってみるものだね」


「次があれば、もう少し早めに誘って欲しい。そうすれば、もう少し休みが取れるかもしれない」


……ウィルが言ってたけど、今後は婚約者が出来たら、こんな簡単には集まれないだろうな。


食事を終えると、俺たちはそのまま食堂で酒を飲み始めた。


「もう少しだけ飲もうぜ!」


「明日帰るんだから、飲みすぎないようにね」


「分かってるって!」


……本当に分かってるのか?

まぁ、今日くらいはいいか。


そんなことを思いながら、俺も酒を飲んだ。



―――



翌朝。


「じゃあ、またな!」


「また集まろうね」


「また誘ってくれ」


「分かった分かった」



馬車を見送りながら、俺は小さく息を吐いた。


……休み、短かったなぁ。



第87話を読んでいただき、ありがとうございます!

今回で避暑のお話は終了です。

次回も楽しんでいただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。