↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
侯爵家三男は快適に暮らしたい。〜前世の知識で異世界魔導具づくり〜  作者: 西 悠希


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
65/107

第65話 三人で過ごす夜。

誤字報告、感想ありがとうございます。

いただいた感想はすべて楽しく拝見しております。

なお、今後の展開に関わる内容や、ネタバレにつながる可能性のある感想につきましては、返信を控えさせていただく場合がございます。ご了承ください。




夕食の時間になり、食堂へ向かった。


「あれ? なんかウィルやつれてない?」


先に食堂へ来ていたウィルが、心なしかぐったりしているような……。


「……昼、読書を終えてガレスのところへ行ったんだけど……今まで休憩なしで、リバーシの相手をさせられていたんだ」


「だって、マティが明日の夕方には来るんだぞ。それまで、リバーシの特訓に力を入れるべきだろ?」


……どんな脳筋だよ。


「だとしても、休憩は必要でしょ。 避暑に来たはずのウィルが干からびかけてるよ」


「……確かに」


「いや、そこまでではないよ……」


そう言いながら、ウィルは苦笑している。


その間にも、使用人たちが次々と料理を運んできた。


「本日はフィン様ご希望の生姜焼きでございます。料理長から、良い豚肉が手に入ったので、そちらを使わせていただいたとのことです」


「お、それは楽しみだな」


「なんの肉だろうね」


「レッドボアあたりか?」


「肉と脂身のバランス的に、グレートボアじゃないか? それに、レッドボアの生姜焼きは食べたことあるから、わざわざ『いい肉が手に入った』なんて言わないと思うし」


使用人が料理を運び終え、下がった。


ナイフで生姜焼きを一口サイズにカットした。

柔らかく、切れ味もいい。

口に運ぶと、肉の旨みと脂の甘みが、生姜とよく合っている。


「っ!うまっ!」


「……美味しい」


「米が進むな!」


「そうだね。 生姜焼き……だっけ? これ、王城の食堂にあったら最高なんだけどなぁ」


「あぁ、確かに。騎士にも文官にも人気が出そうだな。 結構簡単だからレシピを渡そうか? ちゃんと料理長に書いてもらうし」


「……そうなると、フィンの発案ってことになるから、勝手に王城へ持ち込むわけにもいかないか。ちょっと相談しておくよ」


「分かった」


生姜焼きって、前世では家庭料理だったからか、そんな大事にするのは不思議というか、なんというか……。


「もし、今回の相談が上手くいけば、他のレシピも王城の食堂で……」


「あぁ。俺は別にかまわないよ。 そうなれば、父さんや兄さんたちも食堂で食べられるようになるわけだしね」


「俺は、唐揚げがあれば嬉しいな!」


「……ガレスは王城の食堂で食べないでしょ」


「いや、たまに登城する時があるんだけど、その時に食堂に寄ったりしてるぞ」


「え、それっていいの?」


「マティが一緒だからな」


「文官をしてるマティと一緒なら、問題にはならないけど、あまりいいことでもないね」


「俺、食堂の料理長とか仲良くなったから、大丈夫だろ」


「……そういう問題?」


俺とウィルは苦笑いをした。


「実は、前にこの話を父上にしたことがあるんだ。王城でも食べられるようにならないかって。でも、その時は発案者のフィンがまだ未成年だったから」


「そうなのか? 別に良かったのに。 それこそ、父さんにでも言えば、嬉々として協力してくれたと思うけど」


カツサンドで喜ぶくらいだからな。


「王城の食堂もいいけど、フィンが店を開けばいいんじゃないか?」


「いや、俺、魔導具師なんだけど……」


「いい案かもしれないよ! フィンが店を出して、王城の食堂にレシピの許可を出してくれたら、スムーズに話が通ると思うし」


「それに、リリエン商会に伝手があるんだから、上手くいくんじゃないか? フィンはレシピを渡して、試食するだけでいいんだから」


「えぇ――……」


「そうなったら、俺の屋敷の近くに店を出してくれ! 毎日通うから!」


……自分の欲に忠実だな。



その後も三人で話をしながら食事を続け、食べ終えた。


「なぁ、食後に少し飲まないか?」


「いいね」


「俺もいいよ」


食事を終えた俺たちは、そのまま応接室へ移動した。


使用人に酒とつまみを用意してもらい、三人でソファに腰を下ろす。

ついでに、作業部屋にある髭剃りの魔導具も取ってきてもらった。


「二人に見てもらいたいものがあるんだった」


「ん? なんだ?」


「これ」


そう言って、テーブルの上に完成した髭剃りを置いた。


「……なんだこれ?」


「あ、作っていた髭剃りの魔導具かい?」


「そう。」


「もう出来たのか?! さすがだな!」


「明日の朝、二人に使ってみてもらおうと思ってるんだけど」


「おぉ! 使ってみたい!」


「私も興味がある」


「とりあえず一つ作ったんだけど……朝、髭剃らずに俺の部屋に集合でいい? 使用感とか聞きながら試して欲しいから」


「あぁ。フィンの部屋へ行くよ」


「俺たちが行く時には、ちゃんと起きてろよ」


「……分かってる」


「私たちが起こすことになりそうだね」


……こんな時、ノアがいれば。

休暇中だから仕方ない。


起きられるとは思うが、一応使用人に起こしてもらえるように、あとで頼んでおこう。



このあとも、三人で酒を飲みながら、楽しく過ごした。




第65話を読んでいただき、ありがとうございます。

今回は、三人で楽しく過ごす夜のお話でした。

次回も楽しんでもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
今回も面白かった。 友人とは言え本来毒見必要な身分へ肌に触れる刃物の提案はライン越えでは? せめて使用人で試して個人差の有無確かめてから提案しろよ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。