第3話 入学式に潜む影
pvスックナ…
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教室での自己紹介(遅刻して気まずかった)を終え、厳かな音楽が流れる中、僕たちは入学式会場の講堂へ足を踏み入れた。
(うわ……やっぱり豪華だな)
天井の高い講堂には、上級生と保護者、そして教師たちが整然と座っている。大きな校旗が掲げられ、スポットライトが演台を静かに照らしていた。
僕は案内された席に着き、周囲とともに黙って話を聞く。
だが――なぜか胸がざわざわとしていた。だんだんと頭痛と吐き気が襲ってきた。緊張と校長の長い話のせい……だけじゃない。何かが違う。
気分が悪いと先生に伝え、講堂を出てトイレへと向かう。講堂の裏側を通る通路で、ふと、不審な人影に気づいた。
なにやら僕らとは違う制服を着た大人――いや、生徒にも見える。彼らは無線機を片手に、壁際で何かの作業をしていた。
(工事中……?いや、今このタイミングでやるなんて……?)
そのとき、もう一人の人物――長い黒髪を結んだ女子生徒が、低い声で無線に向かって言った。
「解除開始。残り四分。対象は裏通路。複数設置。」
(……解除?)
彼らは「何かの装置」を取り外そうとしていた。しかし、そこを通る人はその存在にまったく気づいていないように振る舞っていた。なぜなのだろう。
(まさか……爆弾!?)
背筋が凍った。恐る恐るその方向を見やると、確かに、金属の隙間に小さな赤いランプが点滅していた。解除班のひとりがしゃがみこみ、手際よく器具を扱いながら作業を続ける。僕は思わずその場に立ち尽くしていた。怖いけど、目が離せなかった。そのときだった。背後に突如、気配が感じる。
「君、見えてるの?」
背後から、静かな声。振り返ると、少女――恐らく上級生だろう――が無表情のまま、僕を見ていた。手には奇妙な装置。そして、拳銃のようなもの。
「見なかったことにしておいて。というか……さっきも見てたよね?まあ、忘れてね。申し訳ないけど」
そう言って、彼女は手の装置を僕の額にかざした。カチッという音。次の瞬間、視界が歪み、思考が霞んでいく。痛みを強く感じる。
――記憶が、消えていく。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
気づいたときには、講堂では校歌が流れていた。
(……あれ?)
僕は立ち尽くしていた。まるで一部だけ空白になったかのように、記憶が繋がらない。生徒たちが整列し、式は終わったらしい。保護者が席を立ち、ざわめきが講堂に広がる。
(……なにか、見た気がする。でも、なんだったっけ……。)
急に吐き気が襲ってきた。頭の奥が締めつけられるように痛む。頭痛が痛いということはこういう事か――。
ふらつく足取りで、保健室へ戻ると、あの先生が呆れた顔で立っていた。
「また戻ってきたの? 今度は何?」
「……ちょっと吐き気がして。」
「その症状って...。ちょっとまってて。」
そういって、先生はなにやら奥の方の棚から薬を取り出すと、言った。
「もしかしたら、この薬が効くかもね」
「もしかしたら?」
「……気にしないで。早く飲んで、教室に戻りなさい」
促されるまま薬を飲むと、少しずつ頭が冴えていく。階段を上りながら、僕は胸の奥に残ったざらりとした違和感を薬だけではどうしても拭えなかった。
(……この学校、なんか、おかしい。)
こう思ったことが、僕の“非日常”の、本当の始まりだった――。
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