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永平寺はブラック企業!? ――月給3000円、不眠不休の厨房で学んだ「完璧じゃなくてもいい」  作者: 蒼龍 堅明


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第20話:大都会「名古屋」のワンオペ修行と、犬(わん)の散歩(オペレーション)

山深き道場から一転、私は大都会・名古屋に放り出されました。待っていたのは、まさかの「ワンオペ修行」。繁華街の誘惑と、一匹の犬と向き合った、異色の修行時代のお話です。

 吉峰寺での「カメムシ大戦」から三ヶ月。次に下された辞令は、お山(本山)への復帰ではなく、大都会・名古屋にある「名古屋別院」への転役でした。

 そこは、尾張のお姫様の菩提寺ともいわれる由緒あるお寺ですが……これまでの修行環境とは、あまりにも勝手が違いました。


 なんと、修行僧は私たった一人。

 十人の老師たちが日替わりで管理に来る広大な別院を、私一人で回さなければならない「ワンオペ修行」の始まりでした。


 特に驚いた公務は、朝夕の「犬の散歩」です。

 元々動物好きの私にとっては至福の癒やし時間たいむでしたが、都会の街中を作務衣姿で犬を連れて歩く姿は、端から見れば不思議な光景だったかもしれません。もし犬嫌いの修行僧が配属されていたら……と想像すると、お山の人事の妙(あるいは試練?)を感じずにはいられません。


 しかし、ここでの本当の試練は、その「場所」にありました。

 一歩門を出れば、そこは誘惑の多い名古屋の繁華街。

 本山のような高い壁も、同僚たちと切磋琢磨する環境も、厳しい監視の目もありません。そこにあるのは、自分自身の自制心だけです。


 すぐそこに「娑婆しゃば」の空気が流れているなかで、里心を抑え、一人で淡々と日課をこなす。ある意味では、本山での集団生活よりも、たった一人で自分を律し続けることの難しさを痛感した日々でした。


合掌

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

作務衣で犬を連れて都会を歩きながら、「自分は今、修行をしているんだ」と自らに言い聞かせていたあの頃。監視がない場所でこそ、自分の本当の姿が現れる……そんな恐ろしさと大切さを学びました。


次回は、そんな都会の空気を目一杯満喫した、今だから言える秘密のエピソードです。内緒ですよ。

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