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道をはずれると

 階段まで戻ってきて、私は川下側の地図をザッと描いた。

 行き止まりに宝箱。

 途中に上位種。

 川にお察し…


 少し早いけど、ここでお昼を食べてしまおう。

 飲めると言う情報はあるが、川の水は使わずにペットボトルの水で薬草を茹でる。

 荷物は絞ったが、カセットコンロと鍋とお箸は持ってきた。

 二尾の狐がドロップしたカップ麺も鍋に入れて、キラーラビットの肉も入れて、いただきます。

 パウチゼリーも1つ飲んで、HPが5、MPが1上がった。


 鍋に水を足して残りの薬草も茹でておく。

 明日はカセットコンロと鍋も置いてきて、さらに身軽でこようと思う。


 茹でた薬草を冷ましていると、ハイリザードマンが襲ってきたのでクナイを投げて、茹で汁をぶっかけて返り討ちにした。

 ハイリザードマンは皮をドロップした。


 冷めた薬草は水気を絞って、ジップロックに入れて、川で鍋を洗ってから川上に向かう。

 川沿いに進むと右側の崖がどんどん狭まって行き止まりに橋が架かっていた。

 この橋を渡ると向こう岸には坂道が続いている。


{ここから山に入って行くのか…}


 私は早速道をはずれて、左の森に入って、川沿いに川下に向かって進んでみた。

 しばらく進むとバサバサと言う音とともに攻撃を受けた。

 トレントが潜んでいたようだ。

 森にトレントがいると、これはちょっと見分けられない。


 ショートスピアで応戦していると、もう1匹(こいつら、数え方[匹]でいいのかな?)奥の方の木が動き出した。

 何とか1匹倒したと思ったら、さらにもう1匹。


 私は後からきたトレントにクナイとダガーを投げた。

 クナイとダガーはどちらもトレントに突き刺さった。

 手前のトレントをショートスピアで倒す。

 トレントは木材をドロップした。


 奥の方で、また何やらガサガサと音が聞こえた。


{次々とトレントが襲ってくる。キリがないなぁ}


 ちょっとクラクラと目眩がした…

 が、どうやら違ったようだ。

 奥の方で2人、いや、3人か、3人の探索者が別のトレントと闘っているところだった。


 私はクナイとダガーを打ち込んだトレントも倒して、魔石をひろ拾い、ドロップした木材を抱えた。


{参ったなぁ、100円のために棍棒を持ち歩くのはごめんだが、この木材は高級天然木材並の5,000円で買い取ってくれるんだよな… また戻って買い取ってもらおうか…}


 と、そこにさっき奥の方で闘っていた探索者達がやってきた。


「おじさん、一人でトレント狩り?」

「大丈夫ですか?」

 どうやら私が一人でトレントにバサバサ殴られているのを見て、心配して来てくれたみたいだ。


「いやあ、今日初めて4層に来たんですけど、ここに入った途端にトレントに囲まれちゃって、これを抱えて途方に暮れていたところです」


「持て余してるなら引き取りますよ」って、なんとありがたいお言葉。


「是非是非お願いします」


 トレントの魔石1個と木材を交換してもらった。

 彼らは長物が乗せられる台車にトレントがドロップした木材を3本乗せていた。


「ありがとう、失礼します」


 私は森を川下へ向かって進むのを諦め、山路へ戻ることにした。

 戻りかけたら、またバサバサと殴られた。

 ショートスピアではなく、やけくそ気味にモーニングスターの鉄球をグルグル回して倒した。

 また、木材がドロップした ^_^;


 私はさっきの3人をキョロキョロと探した。

 3人は少し離れたところで呆れたような顔でこっちを見ていた。

 駆け寄ってくる3人。


「おじさん、無茶苦茶ドロップ運いいんだね」


「いやあ、いいんだか、悪いんだか… ハハ;´∀`」


 また、この木材も引き取ってもらった。


 その後は無事橋のたもとの山路まで戻ってこれた。

 私は地図に[この辺トレント]と描き足した。

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