1-21.興味
1-21.興味
「ふむ。そやつ、名は何じゃったかな。」
「ラルスです。」
「ラルスか。覚えたぞ。ちょっとネリナの顔も見てみたいし、田舎旅行にでも行って来よう。」
「え?よろしいので?」
「考えがあるのじゃ。」
「はい…。」
「今度、野菜を仕入れに行く行商の荷車に便乗させてもらうことにするよ。お前が泊まれたんじゃから、私も少しご厄介になろう。」
「ああ。よろしいので?」
「入門してから力を見ても良いが、多分ラルスは、野放しになっているのであろう?」
「ええ。」
「野放しのラルスを見てみたいのよ。」
「なるほど。」
「ネリナの子じゃ、あっさり複数属性使えるのではないか?」
「どうしてそれを?」
「やはりな。男の子なら体が出来たら、しごき倒す甲斐があろうというもんじゃ。しかも駆け落ち夫婦の子。実力があるなら這い上がるしかない。」
「先生…。」
「そうと決まれば、旅の準備じゃ。」
「で、このラピスラズリ、どうするつもりなんじゃ?」
「ええ。今後は、私が複製品[コピー]の方を使おうかと。ネリナには結婚祝いもあげられなかったので。こちらのオリジナルはあげようかと思うんです。」
「なるほどな。」
「じゃあ、そなたもそれを渡してやるためにもう一度ディアナ村に行くのではないか?」
「ああ、確かにですね。先生も当家の馬車にお乗り頂けますか?」
「そいつは助かるわい。」
ペラギアはすっくと立つと、自室で旅装を詰め始めた。




