第11話 ブランとの魔法の練習
いつの間にかブランが来ていたようで、ブランはカリン婆にまとわりついて、早く魔法を教えてくれと言っているのを、ボンヤリとみていた。
カリン婆は私と一緒にねと言って、私を起こしておいでっと言ったとたん、ブランが私に突進してきた。
ベットの上に寝かせられていた私の上にどんと飛び乗り「おーきーろー」とワンピースの胸元をグイグイ締め上げてきた。
「ぐえぇ」
あまりに苦しかったので、ついついブランの急所を蹴り上げ、ベットから叩き落とした。
「ギャ!!!……………何すんだよ!!!………痛いじゃないか!」
涙目になりながらブランが文句を言ったが、
「女の子の寝込みを襲うのは、いけない事でしゅよ!」
「なんだとー、父ちゃんを起こす時は、いつものこうやってんだよ!」
「女の子を起こす時はあんなことしちゃダメでしゅ、お父さんとは違うんだから。
お母さんに同じことやった事あるでしゅか?
もしやったらお母さんにお尻ペンペンされるでしゅよ。
女の子にはもっとデリケートにしないと、将来結婚できないんだから!!」
パンパンパンと手を叩いてカリン婆が間に入って来た。
「はい、桃子の勝ち〜。…………ハ〜……ブラン、婆ちゃんもあんな起こし方されたら、お尻ペンペンだよ」
「ウー………分かった。桃子ごめん」
「謝ってくれたからもういいでしゅよ」
「それじゃ、魔法の練習をしようか。桃子リュックを背負ってこっちにおいで。ほら、ブランもおいで」
カリン婆に付いて行くと、リビングに水を張った桶が置いてあり、その中に布が何枚か入れてあった。
桶の中の布を一枚、カリン婆が絞りながら取り出し、良く見ておくように言う。
見ているとカリン婆の魔力が動くのがわかった瞬間、布が綺麗に乾いてしまった。
「おー、乾いたでしゅ。私もしたいでしゅ。どうするんでしゅか?」
「そうね〜乾け〜乾け〜って念じて見てごらん」
言いながら濡れた布を渡してくれた。
「ほら、ブランもやってごらん」
ブランにも布を渡している。
カリン婆に言われたように、乾け〜乾け〜と布を見ながら念じていると、さっきのカリン婆のように魔力が動いて布が乾いていく。
「カリン婆ちゃん、できたでしゅ」
「何ー!もう出来たのかー!、くそう俺はまだできないのに〜」
「えへへ〜、頑張ってねぇ」
「ウー……………乾け〜乾け〜………………乾け〜乾け〜……………………………」
カリン婆がブランに近づき、肩を叩きながら
「落ち着いて、自分の魔力を感じてごらん。
婆ちゃんが魔法を使った時の、魔力の動きを覚えているかい?それと同じように魔力をうごかすんだよ。
もう一度頑張ってやってみな」
「うん……………乾け〜乾け〜………」
あ………出来る
そう思った瞬間にブランの持っている布が乾いた。
「やった〜、出来た〜!!!」
「二人ともよく出来ました」
二人して婆ちゃんに頭を撫でてもらった。
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