5章 ー11
(麗華さん普通にしてた……)
ドキドキする胸を押さえる。
「ちょっと」
「きゃあ」
朱奈に肩を掴まれ、透子はドキリと縮み上がる。
「白拓に霊力あげてただけ?」
しゃがみ問うてくる朱奈に透子は何度も頷く。
「そう。さっき白拓が言ってた直接ってどう言う事?」
透子は冷静に対応しようと思ったが無理であった。
「……」
じーっと朱奈は赤い顔の透子を見つめる。
「言えないような事をしていたのね」
金色の瞳が細まる。
「おい、あんまり苛めてやるなよ。元を正せば朱奈が封印を解くからだろ」
お陰で死にかけたと白拓は息を吐く。
「そもそも、そうなったのも原因は私じゃないでしょう?!」
立ち上がった朱奈は透子を見下ろした。
「原因は貴女でしょ!」
透子も立ち上がり、朱奈を睨む。
透子は朱奈が反省していないように思えて頭にきていた。
「言い忘れていたが」
白拓が口を開く。
「ついうっかり透子の精気まで貰ってしまった。これは俺の失態だな」
なんでもないような顔で白拓がそう言うと朱奈は笑い出した。
(精気って?)
良く分からないが朱奈が可笑しそうに笑うのが癪に触る。
「良いことを教えてあげる。人間は精気を吸われると寿命が縮むのよ」
貴女って非常食だったのねと、朱奈は込み上げる笑いを隠そうともしない。




