第24話 隼人と大悟③
会場にSEが流れ始めた。
「いよいよだぁ…!」
啓斗が目を輝かせている。久しぶりだ、こんな啓斗。
SEが終わり、幕が開く。そこには4人…4人?スリーピースバンドじゃなかったか?
「行くぞドームー!!」
「うおおおおお!!」
1曲目、twice。よく見たら陽さんがギターを持っていなくて、別の人がギターを弾いていた。誰なんだろう。
2曲目は新曲らしい。実は僕だけセットリストを貰っていたのだ。啓斗には渡さなかった。本当に好きな人にはセットリストいらないもんね。
3曲目、Persona。大悟が作曲したらしい。これはベストに入ってたな。
MC。陽さんが喋り出す。
「皆さん知ってる通り、俺はもうギターを弾きません!ギターを弾くのは作曲する時だけです。で、僕の代わりにギターを弾いてくれるのは!」
「えっと新しく加入しました新藤佑樹です。ギターと作曲担当になります。よろしくお願いします。」
「固いよシンディー!とりあえず4人のTroopsをよろしく頼むぜー!」
「うおおお!!」
いやはや、すごい熱気だ。
「そういえば新しいアルバム聞いてくれた?カバー曲入れたんだけど、やってもいいかな?」
「やったー!」「聞きたーい!」
「ありがとー!2曲入れたんだけど両方ともやらせて頂きます。聞いてください。」
そう言って始まったのは、NEO UNIVERSE。あ、この曲聴いたことあるな。陽さんがファルセットを使っているのが印象的だ。NEO UNIVERSEが終わり始まったのは、同じくL'Arc〜en〜Cielのfinaleだ。大悟のベースが場内(か分からないけど)にものすごく響いていた。
「ありがとうございます!今回は許可をいただいて、2曲ともアレンジして収録と演奏したんだけど、大悟!大悟のベース良かったでしょ?」
大悟がそっぽを向いている。照れてるな、あれは。
「大悟、一言!」
「…ありがとう」
「きゃー!!」
照れてる大悟を見るのは久しぶりだ。小学生の時に充希からチョコを貰った以来じゃないかな。
「そんな大悟が作曲した曲をやりたいと思います。Moonlight Snow」
タイトルからしてバラードなのかな、と思っていたらなんと。ヘドバン曲だったのである。我が弟が激しく頭を振っているのを若干引きながら見ていた。やっぱり大悟作曲だからか、ベースがかなり前に出ている。莉緒姉さんのドラムも激しいし、新藤さんに至っては12弦ギターを使っている。メタルバンドか?
「名残惜しいけどラストー!Wonderful Alone」
これもヘドバン曲だった。我が弟はまた激しく頭を振っている。
「怖っ」
それがTroopsのライブを見た感想である。




