第一話:【第四幕:光る泡と少女の約束。孤独な天才に差し出された『一角獣』への招待状】(挿絵あり)
下課の鐘はまだ鳴っていなかったが、廊下からはすでに軽快な足音が聞こえていた。
ミリーが別の教室から出てきたのだ。
彼女の腕には分厚い本が抱えられ、顔には学習に集中した後の満足げな表情が浮かんでいた。
廊下の中央に石像のように立っているその人影を見た時、彼女はふと足を止めた。
しかし、彼女の注意を本当に惹きつけたのは、アーガスの手で温かな光を放っている奇妙な物品だった。
アーガスはその光るガラス球をテストしているようだった。
光は明滅し、色も絶えず変化している。
温かい黄色の光から冷たい白い光へ、そして柔らかな青い光へ。
最も奇妙なのは、彼がこの物体の密閉性をテストしているように見えたことだ。
彼女は、彼が何らかの漏れ(リーク)現象を観察し、その後何か調整を行い、さらに多くの魔力を注入しているのに気づいた。持続性の問題をテストしているかのようだ。
「アーガス?」
彼女は恐る恐る彼に近づき、声を潜めて尋ねた。
「どうしてここにいるの? それ……」
彼女は光る球体を指差し、その目には好奇心の光が煌めいていた。
「わぁ……その光る泡みたいなの、すっごく可愛い!」
アーガスは振り向いて彼女を一瞥し、再びその電球に視線を戻した。
「追い出されたんだ」
ミリーの目に一瞬、心痛の色が走った。
彼女は本を置き、アーガスの傍に寄って、彼の手にある光る球体を好奇心いっぱいに見つめた。
「これは……?」
「こいつは電球と呼んでるんだ」アーガスは淡々と言った。「柔光術の改良版さ」
彼が手袋の設定を少し調整すると、電球の明るさは即座に変化した。
明るい光から柔らかな光へ、そして柔らかな光から眩しい光へ。
続いて、光の色も変わり始めた。温かみのある黄色の光、冷たい白色の光、柔らかな青色の光。
「ほら、完全に制御可能だ。輝度、色温度、持続時間、すべて正確に調整できる」
アーガスは技術デモをしているようだった。
「一番重要なのは、エネルギー消費を三割以上削減できたことだ。製品寿命については……密閉状態でどれくらい持つか、まだテスト中だけどな」
彼女はそれらの聞き慣れない用語を懸命に理解しようとした。
「つまり……その光は自由に明るくしたり暗くしたりできて、色も変えられるの? その上、魔力も節約できるってこと?」
アーガスは頷いた。
ミリーは目を丸くして、信じられないというようにこの奇跡を見つめた。
「最も基礎的な柔光術で、ここまでのことができるなんて?」
彼女は言葉を区切り、声をさらに小さくした。
「これ、本当にすごいよ。でも私……先生たちに逆らう勇気なんて、なかったんだ。答案用紙には、どの学派の先生も怒らないように、全部の答えを混ぜて書いちゃった……」
アーガスは初めて、理解を示すような表情を見せた。
彼はミリーの方を向き、温かい口調で言った。
「各方面の立場を理解できるのも、一つの知恵だ。誰もが俺のように、頭を固くする必要はないさ」
ミリーは顔を赤らめ、うつむいた。
「私……クラスで浮いちゃうのが怖かったの。でも、アーガスが自分の考えをちゃんと貫いてるのを見て、なんだか自分がすごく恥ずかしくなっちゃった。……結局、私の答案は最高点をもらえたけど、なんだかピエロみたいで、全然嬉しくないよ」
二人はしばらく沈黙した。
ミリーはふと何かを思い出し、再び顔を上げた。
「あっ、そうだ! リナ先輩が言ってた『魔力精製』の授業、今日の午後にあるんだよ! 一角獣学派の先生が担当するんだって。……もしかしたら、その先生ならアーガスの考え、分かってくれるかもしれないよ?」
彼女の目には一抹の希望が宿っていた。
「ねえ、一緒に見に行ってみない?」
ミリーは軽く笑い、再びあの光る球体を見た。
「電球って名前……確かに、光る泡みたいで可愛いわね」
まさにその時、教室のドアが勢いよく開かれた。
イノセン教授は怒り狂う巨大なサイのように現れ、ミリーを自分の方へと引っ張った。
彼はアーガスを睨みつけ、その目には狂信的な怒りの炎が燃え盛っていた。
「アドラーさん!」彼の声は雷鳴のように廊下に響き渡った。「君は我々一年生の中で最も才能のある学生の一人だ! このような思想の汚れた異端に毒されてはならない! 彼に近づくな!」
ミリーは驚いて教授を見つめ、それからアーガスを見て、どうしていいか分からずにおろおろした。
イノセン教授は彼女に選択の余地を与えず、強引に引っ張って背を向けさせた。
彼の足音は戦太鼓のように石畳を叩き、誰もいない廊下にこだました。
ミリーは引きずられて遠ざかる時、教授の隙を見て、こっそりと振り返ってアーガスに手を振った。
声を出さずに口パクで言う。
(またあとでね!)
そして、そのまま教授に角の奥へと引きずられていった。
後に残されたのは、教室から聞こえてくる耳障りな下課の鐘を背景に、無人の廊下に一人立ち尽くすアーガスだけだった。
彼はそこに立っていた。孤独な灯台のように。
その手には相変わらず、世界中から異端と見なされたあの電球が握られていた。
薄暗い廊下で、その微かな光は依然として揺るぎなく瞬いていた。
詩人たちから見捨てられた職人は、ついに、本当の同類を見つける機会を得たのだった。




