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第十七話-【第一幕:魔法を凌駕する『現実』。一枚の写真がもたらした戦慄】

【第十七話:真実の重量ウェイト――奇跡を証明する一枚の「写真データ」】

 雨の夜が石の窓を墨色に染め、リナの私室は薄暗がりの中で静寂を漂わせていた。


 ここには生徒会オフィスのような権威を誇示する装飾はなく、むしろ実用主義の率直さが表れていた。


 机には貿易の路線図と商会の四半期報告書が積み上げられている。

 部屋の隅には、無数の計算によって縁が滑らかにすり減った小型の銅製算盤そろばんが立てかけられていた。


 一日が過ぎた。


 黒い布に包まれたあの薬板は、部屋の最も涼しく暗い隅で、眠れる謎のように静かに横たわっていた。


 当初、リナの心境は「一体どんな手品を見せてくれるのかしら」という、高みからの見物に過ぎなかった。

 彼女は窓辺に寄りかかり、指先でティーカップの縁を軽く叩いてリズムを取りながら、外の世界を見つめていた。


 いいハーフドワーフの少年が、本当に世界を驚かせるような作品を創り出せるというのだろうか?


 黄昏時、雨が上がった。

 夕日が雲の切れ間から差し込み、絨毯の上にまだらな光と影を落とした。


 リナはゆっくりと黒い布の包みへと歩み寄った。

 指先で布の表面をそっと撫で、その下にある薬板の冷たさを感じ取る。


 彼女が黒い布をそっと剥がすと、元々あったあの鼻を突く化学薬品の悪臭は完全に消え去り、跡形もなく揮発していた。


 世界が、凍りついた。


 目の前に現れたのは、彼女がこれまでに一度も目にしたことのない、息が止まるほどに精緻な「現実の切片」だった。


 これ……は絵ではない。


 どんな絵筆でも、風にそよぐ髪の毛一本一本の独立した光沢を捉えることはできない。

 どんな絵の具でも、彼女のイヤリングの小さな金属が反射する雲の影を調合することはできない。


 ましてや木炭のペンでは、彼女の背後にある石壁の微細なひび割れ一つ一つのリアルな陰影を描き出すことなど不可能だ。


 その「写真」の中の彼女は、俗世に存在するはずのない幻影のように美しかった。


 夕日が彼女の高く通った鼻筋の輪郭を描き、ふっくらと潤った唇の上を滑り、宝石のような瞳の中に二つの星の光を点している。


 髪を払ったあの一瞬の動作。

 覗かせた貝殻のように精巧で長く尖った耳。

 それらがすべて、この永遠の瞬間に固定されているのだ。


 彼女は無意識に手を伸ばし、指先で写真の上の顔に触れた。


 氷のように冷たく滑らかな薬液の表面と、視覚的な絶対的真実との間にある巨大なギャップ。

 それが、雷のように彼女の心の壁を撃ち抜いた。


 あの少年は……本当にやってのけたのだ。


 衝撃の後、商人としての本能が覚醒した。


 リナは写真をそっと机の上に置き、部屋の中を歩き回った。

 その青い瞳の奥で、底知れぬ興奮と、微かな戦慄が静かに渦巻いていた。


 肖像画市場の終焉、軍事偵察の革命、情報戦の究極兵器、そして全く新しい芸術の流派の誕生。

 これらはもはや、机上の空論などではない。目の前に突きつけられた、紛れもない「現実」なのだ!


 そして、より深い恐怖がそれに続いた。


 このような常識を覆す技術は、この世界にどれほどの動乱を引き起こすのだろうか?


「これは普通の学生が考えつけるような代物じゃない」


 その念が、種のように狂ったように成長し始めた。

 脳裏に、あえて忘れ去ろうとしていた一つの光景が突然浮かび上がった。


 入学テストの後、アーガスの特殊な状況のために学院が開いた緊急会議。

 彼女は、皆から笑い話として扱われていたあの発言を思い出した。


『俺が姉さんを救ったんだ! 俺が使った方法は、あんた達が聞いたこともないようなものだ!』

『俺が学びたいのは、姉さんを治せる魔法だ!』


 当時の彼女はまだ内心で密かに笑い、このハーフドワーフの少年を身の程知らずだと感じていた。


 聖白学院の代理人による軽蔑に満ちた叱責。

 深藍学院の代理人による、狂人を診断するような冷淡さ。


 あの高みにいる学者たちは、自分たちが一体何をあざ笑っていたのか、本当に理解していたのだろうか?


 リナは写真と、記憶の中のあの頑固な後ろ姿を重ね合わせた。

 恐ろしくも魅力的な一つの可能性が浮かび上がる。


「……万が一、あの時彼が言ったことが……すべて本当だったとしたら?」

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