第十六話-【第四幕:致命的な魅力(バグ)――恐怖と美しさが同期(シンクロ)する時】
リナの顔にあった、写真撮影のために意図的に維持されていた優しい笑顔が瞬時に凍りついた。
しかしその凝固は半秒しか続かなかった。
すぐに、彼女の海のように青い瞳の中に危険な光が閃いたが、あっという間に彼女特有の、より深遠な面白がるような表情へと取って代わられた。
彼女は怒るどころか、笑い出した。
彼女はあの絶世のハーフエルフ貴族としての態度を収めた。
再びあの世を斜めに見る、人をからかうのが好きな「少し変わった先輩」へと戻り、指を伸ばしてアーガスの額を突いた。
「あなたこそ人間じゃないわよ。……でもまあ、そうね。私はハーフエルフ。おめでとう、今頃になって気づくなんて。どう? 私みたいな『大馬鹿で少し変わった、悪い先輩』にちょっとした秘密があるのって、そんなに驚くことかしら?」
アーガスは口を開き、何か言おうとしたが、リナは彼にいかなる反応の時間も与えなかった。
彼女はまだ薬液が滴っているその黒い布ごと薬板を乱暴に引き抜き、語気を再び冷たく、圧迫感に満ちたものに変えた。
「この『写真』は、私が『証拠』として預からせてもらうわ」
彼女は少し言葉を切り、口角に悪意のある笑みを浮かべた。
「二日間の猶予をあげる。もし二日後、この板から私を満足させる『写真』が現れ(アウトプットされ)なかったら、生徒会に報告書を提出するわ。あなたが寮で違法で危険な錬金実験を行ったとね。そうなれば、あなたにはもう住む場所がなくなるわよ」
彼女は背を向け、女王が領地を巡回するような態度で、優雅にドアへと向かって歩いた。
「だから、これが本当に成功することを祈っていることね」
ドアが「カチャ」と軽い音を立てて閉まり、外界のすべてを遮断した。
アーガスは、「ドラゴンの糞」の匂いが充満する混乱した部屋の中に呆然と立ち尽くしていた。
あのリナの、雨上がりの庭園のような清冽な香水の匂いはまだ完全には消え去っていない。
それが、彼の鍋から発せられる鼻を突く薬液の匂いと頑固に絡み合い、荒唐無稽で奇妙なコントラストを生み出していた。
屈辱だろうか? おそらく少しは。
では恐怖か? 確かに「二日後」という審判は、鋭い剣のように彼の頭上に懸かっている。
だが奇妙なことに、彼の混乱した脳内で何度も再生されるのは、リナのあの冷たい脅迫でもなければ、口角のあの悪意ある微笑みでもなかった。
それは、あの秋風が吹いてきた時、彼女が手を上げて金髪を耳の後ろに払った、あの瞬間だった。
秋の陽光、半透明のエルフの耳、そして彼女が無意識に見せた、まるで俗世のものとは思えない優しい姿……。
あの画面は、彼の心臓を一度止めて(スキップさせて)しまうほど美しかった。
そして彼は、自分の発明を使って、その千分の一秒の詩情を永遠に変えたのだ。
彼は自分の空っぽの手のひらを見下ろした。
そこにはまだ、彼女が薬板を引き抜いた時の感触が残っているようだった。
あの「証拠」は、彼の首にかけられた絞首縄である。
と同時に、彼がこの人生で捉えた(キャプチャした)、最初の真の傑作でもあった。
アーガスは深く、長くため息をつき、空気中の複雑な匂いにむせて咳き込んだ。
彼は初めて気づいた。
どうやら、「美しさ」と「危険」は、同じことなのだと。




