第十五話-【第五幕:現像液の悪臭(エラー)と、押し入る金髪の生徒会役員】(挿絵あり)
写真機と未露光のフィルムを適切に片付けた後。
彼は再び石鉢を手に取り、現像液の調合を始めた。
今回の匂いは先ほどのフィルムの原料よりもさらに強烈だった。
まるでトロルの巣穴に突っ込んだかのような濃さだ。
もし匂いに重量があるなら、今の部屋は間違いなく巨大な竜に轢き潰されたかのようだった。
アーガスは悪臭を必死にこらえ、現像液の煮込み作業に集中していた。
まず遠くで誰かが空咳をした。
続いて足音が階段を慌ただしく駆け上がってくる。
そして、遠慮のない激しいドアを叩く音が響いた。
「中にいる奴、ドアを開けろ!」
寮長の声だ。気分を害された怒りに満ちている。
「誰だ、ここで何を煮て……」
彼のその後の言葉は、ドア越しに響く、より鮮明で、より若く、しかしさらに苛立っている女性の声によって強引に遮られた(インターラプトされた)。
「ちょっと、中にいる人! あなた、部屋の中でドラゴンのフンでも煮込んでるの?」
その声には面白がるようなからかいが混じっていた。
だが、語尾は極めて鋭く締めくくられた。
「ドアを開けて。生徒会の立ち入り検査よ! 早く!」
アーガスは一瞬フリーズした。
視線は無意識に机の上を走査する。
黒布、石鉢、あの紫青色をした奇妙な悪臭を放つ薬品。
そして、彼が極めてきれいに折りたたんだあの手紙。
彼は深呼吸をした。
魔力の炎を小さくして、身なりを少し整え、それから立ち上がってドアを開けに行った。
【あとがき】
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