第十三話-【第二幕:施しは要らない。屈辱の夜に閃いた「新たな商機」】(挿絵あり)
彼女はうつむき、父親を見ることも、トールを見ることもできなかった。
胸が何かに塞がれたように苦しく、呼吸が困難になった。
午後の人波はさらにせわしなくなり、彼女の声はついに枯れてしまった。
遠くから鈍い雷鳴が聞こえ、雲が低く立ち込めていた。
父親がぬるま湯の入ったコップを持ってきたが、その粗い大きな手はコップの縁で一瞬止まり、そしてまた引っ込んだ。
トールは商品棚を整理するふりをしながら、実はその数枚の銅貨を壁際に払い除け、視界に入らないようにしていた。
黄昏が訪れ、最後の一筋の光が鉄器の刃の上を滑り落ちていったが、敷居の外には客の影一つなかった。
夕暮れの蝉の声は盛りからまばらになり、誰かが遠くで一つ一つ音を消しているかのようだった。
アイリーンはその数枚の銅貨を掌に強く握りしめた。
強く握りすぎて、縁が肉に食い込み、赤い痕がついた。
夜風が吹いてくるまで、彼女は車椅子を押して部屋に戻ることはなかった。
車輪が石畳の上で低い音を立てる。
部屋の中は暗く、炉の灰がゆっくりと崩れるかすかな音と、父親とトールの声を押し殺した相談の声だけが聞こえた。
次の石炭をどうやって節約するか、明日は長刀をもっと目立つ場所に置くべきかどうか。
それらの声は、夜の闇の中に重くのしかかっていた。
彼女は窓辺に座っていた。月光は薄く、車椅子の金属フレームを照らしている。
彼女は車輪の縁を磨いた。何度も何度も、まるで盾を磨くように。
屈辱と怒りが、二筋の炎となって胸の中で絡み合っていた。
あの貴婦人の眼差しを思い出し、銅貨が転がる音を思い出す。
彼らの目に映るのは、商人としての自分ではない。車椅子に座った、ただの障害者なのだ。
しかし、その炎の中で、何かもっと冷たく、もっと硬いものが凝結しつつあった。
それは決意であり、絶対に頭を下げないという強情さだった。
彼女は銅貨を一枚一枚窓辺に並べ、自分自身に低い声で誓った。
この椅子を押して前に進める限り、絶対に「アイアンソーン」という名が、二度と哀れみや軽蔑の視線を引くことがないようにすると。
いつの日か、他人がその名のために立ち止まるようにする。
同情からではなく、尊敬の念から。
彼女は窓の外の夜空を見つめ、昼間に車椅子をどこで買ったのか尋ねてきた商人のことを思い出した。
「椅子を売ってないのが残念だな」という言葉が脳裏に響く。
まるで一粒の種が心に落ちたようだった。
翌日の早朝、アイリーンはいつもより早く目を覚ました。
昨夜はほとんど眠れなかった。頭の中ではあの光景が何度も再生されていた。
貴婦人の施しを与えるような眼差し、銅貨が転がる音、父親とトールの無力な沈黙。そして、あの商人が車椅子について尋ねた言葉。
それらの光景がジグソーパズルのように脳内で回転し、最後に、彼女がこれまで真剣に見たことのなかった一つの答えを導き出した。
彼女は車椅子を押して工房へ向かった。
炉の火はまだ点いておらず、部屋の中は暗く、微かな朝の光が窓の隙間から漏れ入っているだけだった。
彼女は入り口で立ち止まり、自分が座っている椅子をじっと見つめた。
これはアーガスとトールが彼女の体の寸法に合わせて作ってくれたプロトタイプだ。
彼女の指はゆっくりと木製の肘掛けを撫で、その繊細な研磨の痕跡を感じ取った。
この椅子はどれくらい長く彼女に寄り添ってきただろうか? もう思い出せなかった。
それは彼女の身体の延長であり、二番目の足のようだった。
彼女は誰よりも、その良さを知っていた。
車輪の回転は滑らかで、背もたれの角度もちょうど良く、肘掛けの高さは自分の力だけで立ち上がれるように計算されている。
突然、彼女は悟った。
答えは刀や剣にあるのではない。
兄弟二人が設計し、彼女が日々実用しているこの器具の中にこそあるのだと。
その思いつきは、稲妻のように迷霧を切り裂いた。
彼女は設計者ではないが、誰よりもそれを理解している使用者であり、提唱者なのだ。
他工房と同じ「武器」という市場で血を流し合う必要などない。誰も踏み入れたことのない、全く新しい領域を開拓すればいいのだ。
心臓が激しく波打った。
彼女はもはや、車椅子に座って刀剣を売るだけの哀れな虫ではない。
彼女は家族のために道を切り開くリーダーであり、新たな局面を切り開く商人になれるのだ。
彼女は心の中で、客をどう説得するか演習を始めた。
車椅子を一押しするたびに、脳内で一度リハーサルを行った。
まず用途を説明し、次に作り方を語り、最後に価格を提示する。
冒険者ギルドで受付係や冒険者たちと価格交渉をした経験が、今、彼女の最も強力な武器となった。




