第十一話-【第三幕:放物線は描かない。魔法の常識を撃ち抜く弾丸】(挿絵あり)
アーガスはここでようやくゆっくりと手を上げ、五十尺先にある孤立した黒曜石の的に狙いを定めた。
四重の魔法によって共同で構築された、冷たい金属光沢を放つその銃身は、彼の手袋の手の甲のあたりで静かに浮遊していた。
銃身の上部にある、物理的な照準を行うためのフロントサイトの突起。
それは周囲のすべての魔法から完全に浮いており、はっきりと見えた。
彼はわずかに首を傾け、右目を閉じた。
左目を使って、フロントサイト、銃口、そして遠くの的の中心を、完璧な一本の直線上に合わせた。
そして、魔力を注入し、爆炎術(小型)を発動した。
華麗な魔法の光のエフェクトもなく、元素が集まる際の耳を劈くような持続的な轟音もなかった。
空気を切り裂く、鈍く短く、しかし極めて貫通力のある『爆音』が一つ響いただけだった!
その音はいかなる魔法とも異なっていた。
鍛冶屋のふいごが突然破裂したかのような音と共に、オゾンと灼熱の金属が混ざり合った鼻を突く匂いが広がる。
指の関節ほどの大きさしかない、全く目立たない石の弾丸が。
通常の魔法物理学に完全に反する姿勢で、銃口から爆発的に発射されたのだ!
通常の石弾術は、魔力を「投擲」するものであり、弾道は遅い。
五十尺の距離では、肉眼で見える放物線を描く。
しかしこの一発は、純粋な物理的爆発によって「駆動」されていた。
その速度は、人間の動体視力の限界をはるかに超えている。
弾道は張り詰めた鉄線のように真っ直ぐだ。
実体でありながら、放物線の軌道を描かない。
魔法の常識に完全に反する、ほぼ絶対的な直線の姿勢。
肉眼では捉えられないほどの残像を引きずりながら、五十尺先の的の中心に正確に命中したのだ!
「パーン!」
清らかで甲高い音が響いた。
五十尺先、堅い黒曜石の的の中心に、深く、縁の滑らかな円形の弾痕が残された。
会場全体が、死のように静まり返った。
つい先ほどまで遠慮なく嘲笑していた貴族の学生たちは、今やその顔の表情を、軽蔑から驚愕への荒唐無稽な転換の中で凍りつかせていた。
ヴァレリウスの優越感に満ちた笑みは、口元に張り付いたままになった。
アーガスは手を止めなかった。
続いて、二発目、三発目、四発目!
連続する鈍い爆音が、死神のドラムビートのように、密集して射撃場に鳴り響いた!
彼はまるで感情のない精密機器のように、非人間的な効率で、装填と撃発の動作を繰り返した。
的の中心には、一つ、また一つと深い弾痕が、正確に、そして容赦なく穿たれていく。
堅い黒曜石の的を、内側から完全に貫通し、引き裂いていった!
疑似金属で構成されたあの銃身は、この狂気じみた連射速度のせいで。
真っ赤に焼けた焼きごてのように、不吉な赤い光を帯び始めた。
そして九回目の撃発!
銃身の過熱による微小な変形が、ついに弾道に影響を及ぼした。
その石弾は銃口を出た瞬間に修正不可能なブレを生じた。
「パキン」という音と共に、ギリギリで的の縁をかすめて飛んでいった。
十回目の撃発!
銃身の表面はもはや耐えきれず、蜘蛛の巣のように細かい亀裂が浮き上がった。
最後の一発の石弾は、もはや荒唐無稽な角度で、無力に地面へと発射された。
十発射撃して、八発命中。
的は蜂の巣のようになった。
魔力が尽き、とうに限界を超えて真っ赤に染まった銃身が、無念の悲鳴を上げた。
それは自らの存在の限界に達したのだ。元々「疑似金属」で構成された一時的な造物だったのだから。
全員が唖然として見つめる中。
それは音もなく、空中に舞う魔力の光輪へと崩壊し、大気の中へと消散していった。
【あとがき】
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