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第九話-【第二幕:錬金術への侮辱、あるいは新たな「アプローチ」】

「よし、静かにしろ」


 トーマス教授は眉をひそめた。彼は前に歩み寄り、手を振って学生たちの嘲笑を制した。


 彼はアーガスを見た。

 その眼差しは、最高級の材質でありながら致命的な亀裂が入っている希少な宝石を見るようで、惜惜の念に満ちていた。


「アイアンソーン君」


 彼は慰めるようにアーガスの肩を叩いた。


「君の魔力は非常に純粋で、制御の精度も非の打ち所がない。だが……」


 彼の顔には、学者特有の純粋な困惑が浮かんでいた。


「……君の魔法は、まるで完璧に作られた船のようだが、ただ一つ、方向を制御するための『舵』が欠けているのだよ。それが『放射』された瞬間、君の意志から完全に切り離されてしまうのだ。無理はしないことだ。才能は人それぞれ違うのだから」


 彼はアーガスを見つめた。

 その目は、神様が手を滑らせて創り出した、矛盾に満ちた芸術品を見ているかのようだった。


「おそらく君は、君たちドワーフが得意とする分野に向いているのだろう。例えば……『方向』を必要とせず、『安定』のみを必要とする付与エンチャントや……あるいは、『エネルギーの投射』ではなく『物質の転化』に特化した、古の錬金術にな」


 しかし、この善意からの提案が、ヴァレリウスに完璧な舞台を与えてしまった。

 アーガスへの侮辱を、無限に増大させるための舞台を。


 彼はこの機会を逃さず、射撃場全体に聞こえるような声量で、大声で嘲笑した。


「錬金術? 先生、こいつを買い被りすぎですよ!」


 彼の視線は、毒を塗ったナイフのようにアーガスを激しく抉った。


 ヴァレリウスの兄こそが、あの日の広場における炎の雄獅子暴走の張本人だった。

 後に恐怖で魂を抜かれたようになっていた、赤紅学院の上級生である。


 彼は生徒会の金髪の先輩が炎の雄獅子を制圧しようとしたのをその目で見たが、誰が怪我をしようが知ったことではない。力こそがすべてというのが彼の家の掟なのだ。


 炎の獅子が今にも抜け出しそうになった時、この忌々しいドワーフがどんな手を使ったのかは知らないが、あの金髪の先輩と協力して兄の火の獅子を消滅させるのを見た。


 家族の栄誉が傷つけられたという八つ当たりと、自身の優越感を揺るがされた嫉妬心。

 この瞬間、すべて最も悪意のある言葉へと変わった。


「こいつはあの『一角獣学派』の変人どもと同じように、魔法で使い物にならない鉄屑を『作り出す』研究でもしてるのがお似合いなんですよ! 『凝結金属』とかいうんでしたっけ? ハッ、凝結したただのゴミでしょう!」


 この上から目線の悪意に満ちた公開処刑は、周囲の嘲笑の声をさらに耳障りなものにした。


 アーガスは脇に下ろしていた手を強く握りしめ、拳を作った。

 ドワーフの血脈に由来する、屈辱に対する怒りの炎が、轟然と彼の脳裏に突き上がった。


 だが、わずか一秒後。

 その荒れ狂う怒りの炎は、より強力で冷たい、エンジニアに属する理性によって完全に消火された。


 彼のスーパーコンピューターにも匹敵する脳は、感情に満ちた無意味な言葉のすべてを自動的に除外フィルタリングした。


 「ドワーフ」、「変人」、「鉄屑」……これらはすべて雑音ノイズだ。


 彼が捉えたのはただ一つ。

 到底信じられないような、無限の技術的可能性を秘めた……「信号シグナル」だった。


 金属が……

 魔法で、『造り出せる』だと?

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