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第四話-【第三幕:古い誇りと新しい秩序】

 ヴァンデル商会の鑑定師と技師たちは、瞬く間に工房の中へ散った。魔導器具が淡い光を放ち、記録係が羊皮紙へ数値を書き込み、助手たちは原木の位置を付け替えていく。


 その効率は冷たく、精密で、遠慮がなかった。アイアンソーン家の工房に染みついた手仕事の呼吸を、外から来た別の秩序が強引に上書きしていく。


 ブレイク・アイアンソーンは、半分持ち上げた原木を抱えたまま固まっていた。


 数秒前まで、彼はどうにか家業を守ることだけを考えていた。だが今、見知らぬ者たちが自分の工房に踏み込み、鉄床や炉や原木に指示を出している。


 ここは彼の家だ。


 アイアンソーン家の心臓だ。


「お前ら……何をしている!」


 ブレイクは原木を床へ置いた。重い音が響く。彼は一歩前へ出た。首の青筋が浮き、かつての気性の荒いストーム・アイアンソーンが戻ってきたかのようだった。


 だが、彼が怒鳴ろうとした瞬間、リナが振り返った。


 氷のように青い瞳が、ただ淡々と彼を一瞥した。


 そこに軽蔑はなかった。怒りもない。あるのは、上から下へ状況を確認する者の、乾いた無関心だけだった。


 その視線と、彼女の胸に輝く馬車輪の紋章が、ブレイクの怒りを真正面から押し返した。


 ブレイクは喧嘩を恐れない。だが、貧しさを恐れていた。負債を恐れていた。自分の一時の怒りで、家族全員が路頭に迷うことを恐れていた。


 目の前の少女は、金主を代表している。


 アイアンソーン家の命脈を握る者だった。


 彼の口は半開きのまま止まった。喉から濁った音だけが漏れる。言いかけた「出て行け」は、熱い炭のように喉の奥に引っかかった。


 やがて、振り上げかけた拳は力なく下がった。


 それは恐怖よりも深い屈辱だった。


「ブレイク……」


 サラが震える手で夫の服の裾を掴んだ。彼女は本能的に身を縮め、制服姿の人々を恐れた目で見ている。


 トールの反応は、さらに混乱していた。


 彼は金髪の少女を呆然と見つめていた。記憶の中のリナは、銀の鈴のように笑い、自分に高価な酒を贈ってくれた、弟の親切な貴族の同級生だった。


 だが、目の前にいるのは誰だ。


 冷たい眼差し。強硬な声。工房の命脈を一つ一つ押さえていく指示。


「リ……リナの姉御……?」


 トールは無意識に呟いた。伸ばしかけた手は途中で止まり、油と煤で汚れた大きな手は、気まずそうに背中の後ろへ隠された。


 知っている顔なのに、中身をまったく知らない。


 その感覚は、完全な他人を見るよりも、ずっと恐ろしかった。


 ただ一人、アイリーンだけは違った。


 彼女は車椅子を少し後ろへ下げながらも、商会の技術者たちをじっと観察していた。高価な魔導器具。訓練された動き。統一された手順。


 だが、彼らの眉もまた、すぐにひそめられていく。


「第一区域、反応は不明瞭。見た目には腐敗しているが、魔導器具の読みは安定しない」


「鉄木は魔力をほとんど通さない。魔導率では分けられない」


「やはり穴を開けて試料を取るしかない。だが硬すぎる。時間がかかるぞ」


 アイリーンは理解した。


 彼らは確かに優秀だ。商会が用意できる一流の実務者たちだ。だが、この不気味な毒素に汚染された鉄木を前にしては、彼らでさえ決定的な答えを持っていない。


「そう……これは、私たちだけの問題ではないのね」


 恐怖が少し退いた代わりに、さらに深い不安が胸へ沈んでいった。

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