第三・五話-【第二幕:同一ロットの影】(挿絵あり)
リナは目を細めた。机のそばへ戻り、魔法電球を専用の台座に置く。指先が地図の上を軽く叩き、一定の拍子を刻んだ。
「時期が集中しすぎている。境界線がはっきりしすぎているわ」
彼女の声には、もはや迷いがなかった。
「これは設計の欠陥ではない。単なる偶然でもない。もし設計の問題なら、第一ロットから壊れていたはずよ。今になって急に爆発するのはおかしい」
彼女は地図を叩く指を止めた。
「それに、手仕事が急に退化したわけでもない。工房長のトールというあの石頭が、一ヶ月の間に突然無能になって、また突然元に戻るなんてあり得ない」
リナは顔を上げた。その眼差しはナイフのように鋭く、霧の中で一本の糸口を掴み取った者のものだった。
「同一ロット……ウォーレン。その時期、アイアンソーン工房は車椅子以外に何を出荷していたかしら?」
ウォーレンは一瞬だけ目を瞬かせた。だがすぐに意図を理解し、再び帳簿を調べる。
「アイアンソーン旅行鞄です。そのロットでは、ちょうど二百個が出荷されております。主な供給先は、西境を行き来する行商人です」
「旅行鞄の断裂報告は来ている?」
「現在のところはございません。引き手が少し引っかかるという軽い不満が数件あるだけです」
「ない?」
リナは冷笑した。その笑いは人の背筋を冷やすものだった。
「車椅子の上に座っているのは生きた人間よ。一日中、道の上で揺られ、骨組みの一つ一つが負荷に耐えている」
彼女は帳簿を閉じた。
「でも旅行鞄は違う。中に入っているのは物で、大半の時間は部屋の隅に置かれているだけ。受ける負担なんて、車椅子の足元にも及ばないわ」
リナは執務机へ戻り、帳簿の出荷日の欄を強く叩いた。指先が白くなるほど、力がこもっていた。
「壊れていないからといって、問題がないわけじゃない。ただ、まだ壊れるだけの負荷に出会っていないだけよ」
「ウォーレン」
リナは鋭く顔を上げた。その声には、命令に慣れた者だけが持つ冷たい重さがあった。
「直ちに鑑定科へ知らせなさい。倉庫を封鎖し、在庫をすべて確認するの。特に秋収月のロットで出荷された旅行鞄は、残っているものを一つ残らず引き出しなさい」
彼女の目は鋭く、すでに貨物の内部に潜む腐朽を見通しているかのようだった。
「極限破壊試験を行うわ。商品を惜しむ必要はない。壊れるまで、徹底的に試しなさい」
リナは、ゆっくりと告げた。
「もし同じ原料、同じロットなら、あの一見無事に見える旅行鞄の中にも、すでに腐りきった不良品が混じっているはずよ」
彼女は壁の交易路図を見た。
「あれらはもう商品ではないわ。交易路に散らばった二百個の時限爆弾よ。事故を起こすのは、時間の問題にすぎない」
ウォーレンの表情が引き締まった。彼もようやく、事態の深刻さを完全に理解した。
「直ちに全数検査を手配いたします。対照群を用意すれば、お嬢様の推論をすぐに検証できるはずです」
リナは窓の外の夜闇を見つめた。その眼差しには、もはや迷いはない。すべてを見透かした後の決断だけがあった。
「行きなさい。これは偶然ではないわ。もっと大きな災難の始まりよ」




