第五話-【第五幕:予測不能なバグと至近距離の吐息。光と影が交錯する夜】(挿絵あり)
リナ先輩はアーガスの目にある変化を鋭く察知し、その眼差しを少し変えて言った。
「でも例外もあるわ、例えばあなたよ! あなたは、私が心の中で何を考えているのか全く読めない、初めての男だわ」
彼女の声には困惑と興奮が混じっていた。
「あなたは自分にとって百利あって一害なしの契約を、滑稽な『良心の呵責』という理由で拒絶した。それはドワーフ特有の頑固さね」
「でもあなたは、この完全に一般人の思考回路を覆す『電球』のようなものを創り出すこともできる。神聖な魔法を束縛しようなんて、誰も考えたことがなかったのに。これは、」
「待ってください!」
アーガスは突然彼女の言葉を遮り、切羽詰まった口調で言った。
「俺はトップレベルの学者なんかじゃありません! これは魔法がエネルギー保存の法則に従うかどうかを検証するための小さな実験であって、あなたが言うほど凄いものじゃありません。まだ結果も確定していないんです! これはただの実験です!」
リナはそれを聞き、目に得意げな光を閃かせ、「やはりそうね」という微笑みを口元に浮かべた。
「ほら、これが私の言っていた状況よ」
彼女の声には、確認が取れたというような、興奮に近い響きがあった。
「実際のところ、誰かが口を開いたその最初の一言から、私は自動的にテストと計算を開始しているの。私の発する言葉は、すべてが多重に計算された探り針。相手の反応は、私が相手の次の一手を予測するためのデータに過ぎないわ」
「大半の人間は本のように簡単に読み解ける。決まった筋書き通りに反応するから、私の計算から外れることはないのよ」
彼女は言葉を切り、さらに面白がるような眼差しになった。
「今だってそうよ。私は相変わらず、私のこの『告白』に対するあなたの反応をテストしているの。でも、」彼女の目には一抹の挫折感があった。「あなたは相変わらず、私に予測不可能な例外なのよ」
「あなたは唯一、私が網を収める時に、私の計算を完全に超えてくる人間よ。あなたを見透かしたと思ったその時、突然全く違う行動パターンを叩き出してくる。それはまるで……あなたの中に二つの魂があるみたいにね」
彼女は立ち上がり、再びアーガスの前へと歩み寄った。
その青い瞳で彼を直視し、危険な魅惑を帯びた声で言った。
「あなたは、私に初めて挫折の味を教えた人よ。だから、私はあなたに、とても、とても、とっっっても興味があるの」
彼女の目には、捕食者が希少な獲物を見つけた時のような光が輝いていた。
「素朴なドワーフの魂と、理性的で創造力に満ちた魂……あなたは本当に、私に強烈な印象を与えるサンプルね」
リナは再びアーガスに近づいた。
彼の目をじっと見つめながら、鼻先が触れ合い、互いの吐息が混ざり合うほどの至近距離まで!
この距離で、アーガスはリナの精巧な顔立ちをはっきりと見ることができた。
彼女の青い目は最も純粋なサファイアのようで、灯りの下で魅惑的な光を放ち、長いまつ毛は羽のように優しく震えていた。
肌は磁器のように白く、鼻筋はスッと通り、桜色の淡いピンク色の唇からは、上品な香りが漂っていた。
アーガスの心臓は早鐘のように鳴り、顔は茹でダコのように赤くなった。
呼吸は荒く不規則になる。彼は後ずさりしたかったが、体は硬直して動かず、目の前の息を呑むほど美しい顔をただ見つめることしかできなかった。
まるで、彼女が彼の目の中から何か秘密を読み取ろうとしているかのように。
しかし、この息が詰まるような距離にあっても。
彼の眼差しは依然として高速で動き、リナの目尻をスキャンし、瞳孔の変化を分析し、彼女の言葉の論理的な矛盾を計算していた。
そのエンジニアの脳は、この極度の緊張状態でも依然として稼働しており、彼女の先ほどの「テストと計算」に関する真の意味を解読しようとしていた。
「あなたは時々、公平な取引に滑稽なほど執着する頑固なドワーフのようになる。さっきも『技術的な価値』と『私の判断』について執拗に気にしていたわね」
リナ先輩の指が彼の額をそっと撫でた。
「でも時々、この時代のものではない知識を頭に詰め込んだ、何百年も生きているエルフの学者のようにもなる……今のあなたみたいにね。目は怯えているのに、この瞬間もあなたの脳は私を分析し続けている。そうでしょう? 本当に面白いわ」
彼女は彼の耳元に顔を寄せ、声は絹のように滑らかになった。
「教えて。あなたの心の中に住んでいるその『古い魂』は、私がさっき教えた方法に対して、本当はどう評価しているの……?」
リナに挑発され、言葉を詰まらせたアーガスは、最後にようやく一言絞り出した。
「とにかく……少し変わった先輩です!」
アーガスは、ほとんど自分に密着していた先輩を突き飛ばし、大きく深呼吸をした。
「そう?」リナ先輩は軽く笑った。「私が教えるべきことは全部教えたわ。真面目に授業をした先生は疲れちゃった〜」
彼女は最後まで言わなかったが、その意味は明らかだった。
アーガスはリナ先輩を深く見つめ、内なる動揺と体の硬直を必死に抑え込み、ドアの方へと歩き出した。
ドアノブを握った瞬間、彼は立ち止まり、振り返らずに言った。
「ありがとうございます、リナ先輩。俺……何か新しいアイデアが浮かんだかもしれません」
「あなたの活躍を期待しているわ、親愛なる首席顧問」
リナ先輩の声が彼の背後で響いた。
その声には名状しがたい複雑な感情が混ざっていた。
ドアが閉まった瞬間、部屋は再び静寂に包まれた。
リナは一人でソファに座り、ティーテーブルの上で恒久的な光を放っている魔法の電球を見つめていた。
彼女は細長い指でそれを弄り、ガラスの球体を指の関節で軽く叩いた。
澄んだ「チリンチリン」という音が静かな部屋の中に弾け、すぐに温かい光に飲み込まれた。電球から放たれる柔らかな光が、彼女の顔を照らしていた。
この温和な光の中で、彼女の顔にあった計算や冷酷さは次第に消え去り、少女らしい純真な笑顔が現れた。
電球の光は温かく、純粋で、永遠だ。
それは、アーガス・アイアンソーンという少年の内心を象徴していた。
この計算と裏切りに満ちた世界にありながら、彼は依然としてある貴重な何かを保ち続けているのだ。
今の彼女は、この灯りに安らぎを求める赤ん坊のように、この純粋な光の前で、すべての偽装が無意味になっていた。
そして彼女自身は、電球の光によって顔の半分が明るく、半分が暗く照らされ、光と影が彼女の精巧な顔立ちの上で交差し、奇妙な二面性を作り出していた。
この光と影のコントラストは、彼女が商人の令嬢という表の身分だけでなく、知られざる神秘的な側面を持っていることを示しているかのようだった。
光と影のコントラストは、二人の関係の本質を、誰も見ていないこの夜に無言で浮かび上がらせていた。
リナは電球をそっと撫で、何かを思索するように小声で呟いた。
「……やっぱり彼は面白いわね……。彼の言う新しいアイデアが何なのか、本当に楽しみだわ」
彼女の声は空っぽの部屋に響き、彼女自身さえ気づいていない渇望が微かに混じっていた。
夜風が半開きの窓から部屋に入り込み、燭台の蝋燭が微かに揺れたが、あの魔法の電球は依然として一定の光を放ち続けていた。
まるで、暗闇の中で決して揺らぐことのない何らかの信念を守り続けているかのようだった。




