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episode 12
街道には兵士が溢れ、皆が魔法で防御や攻撃をした。
町には火や氷の雨が降り、多くの人が血を流した。
国王一家は離宮に移り、魔導士が守る為に陣を組んだ。
それでもなお、フェミュールの公演もラジオも終わることはなかった。
彼女を舞台から下ろすことを反逆者たちが許さなかったからだ。
国民は次々と反逆軍に回り、次第に反逆軍は反政府組織へと呼び名が変わっていった。
フェミュールの公演からは貴族が消え、反政府組織が溢れた。
「少し、怖いわ。」
ある日、フェミュールは公演が始まる前、ルイードにぽろりと漏らした。
彼女は微かに震えていた。
両親の死後、彼女は火が怖くなった。
きっと火の雨も彼女には怖いものなのだろう。
まして彼女には魔力がない。
余計に怖いのだと思う。
ルイードは少し戸惑ったが、彼女を優しく抱きしめた。
「大丈夫、何があっても、俺が守ってみせるから・・・。」
フェミュールは彼の腕にそっと触れた。
数日がして、遂に公演会場も戦争の被害を受けた。
公演は中止となり、代わりにラジオに特別番組が組まれた。
フェミュールは歌い続けた。
早く戦争が終わるように。
少しでも傷つく人が出ないように。
しかし彼女の祈りは届くことなく、戦争は激化していった。




