episode 13
とうとうラジオ局も被害に遭い、フェミュールは反政府組織によって作られた舞台で歌うことを余儀なくされた。
フェミュールはルイードを連れて会場に向かった。
会場の入り口で、フェミュールは組織の人間に立ち入りを止められた。
「この男、アルパジカ伯爵の息子ではないですか?」
「えぇ、私の弟ですわ。」
フェミュールは答えた。
「貴族の立ち入りは禁止です。
帰らせてください。」
「俺は帰らねーぞ。」
ルイードが見張り番たちとフェミュールの間に入った。
「俺はフェミュールがヘルエムだから守る為についてきてるんだ。
彼女一人で会場に入れと言うのなら、今すぐ連れて帰って二度と歌わせねーぞ!」
ルイードがS級だということは国民誰もが知っていた。
彼の反感を買えば、そこら辺の人間が数人がかりでもきっと勝つことは出来ない。
見張り番たちは仕方なくルイードが会場に入ることを許可した。
フェミュールはドレスに着替え、いつものように舞台に上がる。
今日は組織のリーダーが来ていた。
フェミュールはいつもの如く、国が平和になるよう願いを込めて精一杯歌う。
そして静かに舞台を降りた。
しかい、今日はこれでは終わらなかった。
王国軍が襲撃してきたのだ。
彼女が舞台を降りるのと同時に攻撃が開始され、会場はあっという間に戦場へと化した。
ルイードは彼女をホウキに乗せ、空へと非難した。
「フェミュール、ここはもう危険だ、帰ろう。」
「嫌よ!」
フェミュールは暴れ出した。
かなりの高さまで上昇していたから、ここから飛び降りればヘルエムのフェミュールは無事でいられるはずがない。
ルイードは仕方なく地面に降りた。
そこはもう、既に火の海になっていた。
しかしフェミュールは震えることなく町の端まで走り出した。
ルイードも後を追う。
空を飛ぶ戦士たちによる流れ弾は町を燃やしていき、彼女の長いドレスにも火が移った。
ルイードが消そうとしたが、その前に彼女は持っていたナイフでドレスの長い裾を切り落とした。
そのまま走り続けていると、やがてルイードの前に反政府組織の人間が立ち塞がった。
「お前が国家に言ったんだろう!」
「違う!
フェミュールが危ないんだ、通せ!」
しかし組織の人間がどんどん集まり、彼は攻撃を受けることとなった。




