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次男ベインズ

 グレイポートの東にある鉱山都市『ティシカ』

 ここはラヴェーラ辺境泊の次男ベインズの治める地域の中心とも言える都市だった。


「ベインズ様、辺境泊より武器を納入するよう書簡が届いていますが」

 副官がベインズの前で膝を突き報告を入れる。


「親父め、またか......」


(本気で王国に反旗を翻すつもりか?)


「適当に送っておけ。出来の良い物はこちらで確保しておけよ。

 それと、良い武器を作った職人に褒美を出しておけ」


「は! それと、最近エステリオ様の領地が好景気に沸いているようですが......」


「あんな愚弟に様など付けるな! ふん! 無能が足掻いてもたかが知れてる」


(そもそも、あんな奴に領地を与える事自体どうかしている)


「もうひとつ。マイロ様から資金を融通して欲しいと......」


「......またか。どいつもこいつも」

 ベインズは苦虫を噛み潰したような顔になる。


「資金の代わりにと、女が送られて来られているようです」


「......ふむ、見てみるとしよう。マイロは俺の好みが分かっているから問題ないだろうが」


(それにしてもエステリオめ! あいつは昔から虫が好かない。

 どこか見下ろしているような目がムカつく。

 それに、どんなに痛めつけても泣きもしなかった。

 アホのマイロのように頼っても来ない......)


「......エステリオに使者を送っておけ。内容は......」


(俺は辺境泊領の心臓とも言える『ティシカ』を親父から任されているんだぞ。

 それなのに兄貴もエステリオも俺を無視しやがって!)


「最後ですが、町の娘がベインズ様の子供を身ごもったと言ってきていますが......」


「......知らん! 適当に金を掴ませて追い返せ!」


「はは!」 



 実際、次男ベインズの手腕は優れていた。

 鉱山の採掘量を上げ、鍛冶技術の向上に力を入れた。

 良質の武器は王国でも人気があり、彼の領地は確実に豊かになっていた。


 しかし女癖の悪さと気性の激しさから、領民からの評判はいまいちだった......。


****


 数日後、グレイポートをベインズからの使者が訪れる。

 内容は、町に商店を出店させろという内容だった。



「目を付けられましたか......。兄弟だと言うのに上手く行かないものですね」

 

 屋敷の執務室で深い溜息をつくエステリオを扉の影からメイドが心配そうに見つめていた。 

読んでいただき、感謝です。

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