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第71話 カラミティ・インフェルノvsペンドラゴン・アヴァランシュ

(ヤマトさん、まさかそれを狙って──)

(荒療治だったが思いの外、上手くいったかな)


(……ヤマトさんは本当にすごいですね)

(すごいのは本気さえば出せれば、これくらいできるマリーベルさ。俺じゃなくてマリーベルを褒めてやってくれ)


(そうやって手柄を誇らずに謙遜できるのもすごいと思います)

(ははっ、ありがと。でもこれはほとんどマリーベルへの嫌がらせみたいなもんだからさ。コンプライアンス的にも、本来ならこんな無茶なやり方は許されない)


 仮にキャサリンにやったとしたら、たとえ勝っても俺はクビ確定だ。

 まぁそれ以前にもうクビにされたんだけれども。


(ということは、後で本当のことを言ったらマリーベルさんに怒られちゃいますね)

(その時は一緒に怒られてくれな)

(ヤマトさんたってのお願いとあらば、仕方ありませんね♪)


 リュカがふふっと、楽しそうに笑った。


(ともあれ、これで後はアリッサ・カガヤ・ローゼンベルクのペンドラゴン・アバランシュとマリーベルのカラミティ・インフェルノ、ぶつけ合ってどっちが上かを決めるだけだ)


(お互いにかなりの魔力を注ぎこんだ最強魔法同士の撃ち合い。文字通り、最後の勝負ですね!)

(ああ。さぁマリーベル。全力を出せるようになったお前の強さを、アリッサに見せつけてやれ!)


 俺たちが見守る中、


「煉獄の業火カラミティ・インフェルノ。わたしですらまだ完全には使いこなせないローゼンベルクの秘儀を、こうも完璧に安定させるなんて――やはりお姉さまはお姉さまでした。最高に素敵ですよ」


 アリッサが頬を紅潮させながら、興奮を隠しきれない様子で言った。


「相変わらず余裕ね。それでも勝つのは自分だって思っているの?」

「もちろんです」


「ま、いいけどね。だけどここまで来たら私も容赦はしないわよ。何はともあれ早く終わらせないといけないから!」


「……何の話でしょうか?」

 マリーベルの言葉に、アリッサがやや不思議そうに小さく首をかしげた。


 そこで会話がプツリと途切れる。

 互いに最強魔法を準備し終えたマリーベルとアリッサが、しばし無言で見つめ合った。


 タイミングを計っているのだろうか。

 それとも姉妹の間にある葛藤やわだかまりに、思いを()せているのだろうか。

 残念ながら、それは当事者でない俺には分からない。


 なんともじれったいジリジリとする間があってから、先に動いたのはマリーベルだった。


「煉獄より舞い降りし、黒き炎の不死鳥よ――!」

 マリーベルの意思に応えるように、煉獄の不死鳥が翼を広げ、その赤黒い炎をこれでもかと激しく燃やしてゆく!


「神龍の聖光よ、その威を示したまえ――!」

 マリーベルの動きに呼応するのようにアリッサが紅蓮スザクを大上段に構えると、その刀身が地上に舞い降りた太陽のごとく輝きを増し始めた!


「あらがう全てを焼き尽くせ――! カラミティ・インフェルノ!」

 マリーベルが天に掲げた両手を振り下ろすと同時に、漆黒の不死鳥となったローゼンベルクの誇る最強の破壊魔法が飛び立ち!


「聖光解放! ペンドラゴン・アヴァランシュ!」

 アリッサが紅蓮スザクを振り下ろすと同時に、黄金の炎がドラゴンの姿となって、爆発的な加速でもって、アヴァランシュ=雪崩のごとき怒涛の勢い撃ち放たれる!


 アリッサの黄金の炎と、マリーベルの漆黒の炎が!

 黄金のドラゴンと漆黒の不死鳥が!


 2人のちょうど中間地点で激しくぶつかり合った!


 2大破壊魔法は互いの魔力を喰らい、侵食し合い、破壊し合い、時には螺旋を描くようにねじれ合いながら激しく荒れ狂う。

 魔力の過干渉が発生し、バチバチと紫電が発生し、至るところで激しい爆発が起こった。


 その余波はあまりにすさまじく、デュエル・アリーナを覆う防御結界がギシギシと悲鳴を上げるように(きし)み始めた。

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