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艶刃のワームブレイカー  作者: 綿鍋コットン
EP.8 リゾート島の戦い
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番外編① カイリスcafe'のアナスタシア

アガナーク第4商業区にあるカフェ「カイリスcafe'」は、今日も無事に営業を終えた。お客さんたちが帰り、店内はしんと静まり返っていた。

アナスタシアは深いため息をつきながら奥のロッカールームに向かった。

アナスタシアは悩んでいた。

目の前のロッカーには艶やかなVフロントで布地が少なすぎるくらいのVストリング水着がハンガーにかかっていた。

人工島のリゾートに行くときにロイの店で買わされた水着だ。

「これ…どうしよう…」

90%オフに釣られてしまい買ったのだが、

家に置いておくわけにいかず、自分しか使わない仕事場のロッカーにかけたままだった。

「流石にこれを着る機会は無さそうな…」

苦笑いするアナスタシアだったが

「でも……誰も見てないんだったら…」


アナスタシアはVストリング水着に着替えた。

胸ははみ出し、お尻はほぼ紐になっていて、

ロッカーに備え付けてある鏡に映った姿は、やはりアナスタシアには大胆すぎるものだった。

「……やっぱりこれは無理ね」

と脱ごうとするがふと

(メルディアさんって常にこの格好なのよね…?)

と頭に疑問が浮かぶ。

(どんな感じなのかしら……誰も見てないなら……)

アナスタシアはカフェのカウンターへ戻ると壁伝いに歩き、窓と入口のカーテンを閉め、外から店内が見えないようにした。

アナスタシアは業務用のタブレットを手に取り、在庫リストを確認し始めた。Vストリング水着とスニーカー姿という異様な格好ながらも、その動きは至って真剣だ。

アナスタシアは在庫棚をチェックしながら、店内を歩き回った。

「えーっと、コーヒー豆がそろそろ補充が必要ね……あら、ハーブティーの在庫も減ってるじゃない。」

淡々と仕事をこなす。

カウンターに座り、業務用のタブレットで帳簿をつける。

「まあまあ黒字か…」

アナスタシアは帳簿をつけ終えると、ようやく手持ち無沙汰になった。

(リゾート島の時に仕入れの方々の連絡が凄かったな…)

店の休業と再開日をお知らせしているのに連絡がかかってきて、耐えきれなくなりロイさんに相談したのだった。

その後、連絡がパタリと止みアナスタシアはようやく仕事から頭を切り替え、バカンスを楽しめるようになった。


伸びをして着替えようとするアナスタシアは気づいた。

「あ、ゴミ出ししてない…」

アナスタシアは明日にするか考えたが、手間が増えるからと今日出しておくことにした。

「だ…誰も…見てないわよね…」

アナスタシアは裏口からゴミを持ってVストリング水着とスニーカー姿でコソコソとゴミを捨てに行った。

(誰もいませんように誰もいませんように誰もいませんように…)

アナスタシアは心の中で祈り続け、ゴミ収集箱にゴミを入れ、ダッシュで戻った。

カフェに戻ると、アナスタシアはカウンターに座って息を整えた。全力で走ったせいか、身体が熱い。

(30超えてこんなに息を切らして走るなんて)

息と熱りが落ち着いてからロッカールームで私服に着替え、カフェの入り口の鍵を閉めて自宅に帰る。

(メルディアさんにとってあれが普通なのね…….いや、普通じゃないから!)


次の日のカイリスcafe'の営業終了後。

アナスタシアは再びVストリング水着に着替え、店内を掃除していた

(メルディアさんやロイさんにとってはこれが普通なのよね!そう!普通なのよね!!)

アナスタシアの普通が音を立てて壊れ始めていた。

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