本編⑩(終) 決着
ぼんやりとした意識の中で、メディアは目を開けた。
「……ん……ここ……どこ……?」
視界に飛び込んでくるのは、白い天井と蛍光灯の光。
鼻をくすぐる薬品の匂いに、ようやく自分が病院にいるのだと理解する。
ベッドの傍らには、ぐったりと椅子に座って眠っているリオンの姿。
手には握りしめたままの銃があり、眠りながらも守ろうとしていたのがわかる。
「……あれ……わたし……」
声を漏らすと、扉が開き同じワームブレイカーのアイリスが仕事着であるバニーガール姿で入ってきた。
「……気がついたぴょん?」
彼女は安堵の笑みを浮かべ、ベッドのそばに歩み寄る。
メディアの体に傷はなかったが、蓄積されたダメージが色濃く残っていた。
「アイリス…なんで……リオンも…」
メディアの頭に倒れる前にブラスターの光が触手を撃つ光景が浮かんだ。
「リゾート惑星の人工島が触手生物達に襲われたとリオンさま…リオンから指示が来て急いできたぴょん」
「触手は……全部……倒せたの?」
掠れた声で尋ねると、アイリスが頷いた。
「あなたがあらかた片付けといてくれたから全部倒せたぴょん」
リオンも目を覚まし、あくびを噛み殺しながら言う。
「全く……お前は無茶しすぎだ。あんなボロボロになってまで……」
「だって……わたし、ワームブレイカーだもん…みんなを守るのが使命だから……」
メディアは俯いたまま「それがわたしの存在理由だから」と誰にも聞こえないように呟き、ベッドのシーツを握る
「ただ……犯人のセラは逃げたぴょん。騒ぎの最中、水の惑星から離脱する船を確認したぴょん」
その言葉に、メディアの瞳が鋭さを帯びる。
「……あの触手、セラさんが操ってた。もしかしたら裏で何かが動いてるのかも……」
彼女は痛む体を無理矢理起こそうとするが、リオンが肩を押さえて制した。
「焦るな。まだ休め。今は俺たちに任せろ」
メディアは唇を噛み、窓の外に広がるリゾートの青い空を見つめた。
その後人工島リゾートの支配人に面会に行くメディア、リオン、アイリス
人工島に被害や死人が出ておりその対応に追われ憔悴していた支配人。
リオンとアイリスは支配人とこれからの話し合いをすると言い、ホテルに帰るメディア。
その帰り道、道行く人がメディアを見つけ、
「孫を助けてくれてありがとう」や「家族を助けてくれてありがとう」と涙を流し、感謝を述べていった。
救えなかった命もあるが、救えた命もあった。
メディアはもっと人を救いたいと心に誓うのだった。
残りの日程はレオリスとアナスタシアとバカンスを楽しみ肉体と艶力の回復につとめた。
リゾート惑星でのバカンスが終わり、それぞれの日常に戻った。




