本編② メディア、惑星に立つ
メディアは惑星間宇宙ドックにラグシュオンを停泊させ、宇宙エレベーターで惑星「マサータ」の交易街「ミオーヤ」に降り立った
遺伝子惑星「マサータ」。
遺伝子組み換えや様々な種族や植物の異種交配し、環境に適したDNAや植物による荒れた大地の浄化するテストをするための実験惑星
メディアが降り立った交易街「ミオーヤ」は街ごとドームに覆われており、平屋と二階建てが多く、屋根は曲線的なアーチ構造。庇やベランダには花が咲き、街路はオフホワイトの光透過性タイル舗装で、地面そのものが柔らかく発光するよう設計されており、夜でも足元は安全。
メインストリートに露天通りがあり、幅7m程度の歩行者専用通り。地元民の手作り露店や、手動式ワゴンが並び焼き団子や串パフェなどの軽食店、手編みのスカーフやローブ、宇宙雑貨や小型ドローン玩具が売られている
街角にいくつかの路地カフェがあり、惑星間通貨対応の古物商店舗建物は基本的に住居兼用で、1階が商店・2階が住まいになっており、
住民もディクスと呼ばれる混合種族が多く片方は犬耳で片方は猫耳の犬猫人、下半身が馬の体の豚人などがいる
ウキウキで露天通りを歩くメディア
「ふふーん♪ どこにパフェあるかなーっ」
少女の格好にまばらな通行人たちの足を止めた。
「……おい…なんだ…?」
「ママ~、なにあれ?」
「見ちゃダメ!」
地元民の反応は――まあ、おおむね引き気味。
けれど当の本人は気にも留めず、
大通りの露店をキラキラした目で見つめながら歩き回っていた。
「これって……あれ? なにこれ! お団子? 焼き団子!? おいしそーっ!」
露店のうさぎの耳が生えたトカゲの老婦人が驚いた顔をしたが、すぐにニコリと笑った。
「あんた、ずいぶん風変わりな格好してるねぇ。でも、可愛い顔してるじゃないの」
「えへへっ。メディアっていうんだよっ。ワームブレイカーなんだ~♪」
「……はあ? ワームブレイカー? へぇー、そうなんかい。立派だね~」
すぐに目を細めてお団子を紙皿に乗せる。
「一本サービスだよ。お代は……うん、その笑顔で充分だね」
「えっ!?ほんと!?わーいっ!!」
勢いよく頬張るメディア。
口に甘じょっぱいタレの味が広がり、思わず幸せそうに目を閉じた。
「美味し~~~い!!ん~~~~っ! しあわせっ!」
露店の老婦人はニッコリ笑い
「そう言ってもらえると嬉しいよ。ほら、大サービスさ」
とお団子二本を紙皿に乗せた
「え?いいの?ありがとう~」
メディアが無邪気な笑顔を浮かべながらお団子を頬張る姿に商店街の人々が、少しずつ目線を変え始める。
さっきまで眉をひそめていた通行人のひとりが、ぽつりとつぶやいた。
「……あの子、ワームブレイカーだって?」
「なんか用があるのか??観光か?」
「幸せそうに団子食ってるぞ」
「めっちゃ無防備だな……」
口の周りをタレまみれにしながらお団子を食べ、露店のウサミミトカゲの老婦人に口を拭かれているメディアを見ながら通行人達は通りすぎて行った
メディアは依頼人と待ち合わせ時間までまだあるので露天から離れたところにある小さな公園のベンチに腰掛けて、空を見上げ呟いた
「平和だな…、こんな平和な星にも触手生物がいるなんて……」
遠くで混合種の子どもたちがメディアを見つめている
メディアが気づいて手を振った、すると
「おねーちゃん人間種の人?変な格好~」
「知ってる、こういう人間種の人を痴女って言うんだって聞いた」
「この人間種、おっぱい怪獣だー!」
子供たちがメディアを指差しながら話す
「ぶぅぅー!痴女じゃないしおっぱい怪獣でもないよ~、ワームブレイカー!化け物を倒すかっこいい人なんだよ~」
メディアが口を尖らせながら反論するが
「そんな格好じゃ勝てるわけないじゃん」
「弱そう」
「僕でも勝てそう」
その言葉にメディアは頬を膨らましながら、ニーハイブーツのホルダーから筒状の柄を取り出し
「艶刃、光斬っ!」
と叫ぶとシュイィンと輝く紫色のブレードを展開すると、子どもたちは歓声を上げた。
「うわぁ……お姉ちゃんすごい!」
「すっげぇ! かっけぇ!!」
「本物!?それ本物?どこに売ってるの!?」
と目を輝かせる子供たちにそ~でしょう~とエヘンと胸を張るメディア
その後、子供たちと鬼ごっこしているメディアに近づく人影が一つあった




